『石の上にも〇年』が何故大事なのか
初めての就職。 期待も不安もある中で、今後の人生様々な経験を学ぶ場所です。楽しい事もあれば、辛いことがあるのが社会です。
私がこれまで見て・感じた『新人』さんに、こうした方が良いわよと、少し上から目線で紹介します。
・「最近の若者は~」などと言われるのは何故か?
・どうしたら先輩方に認められるのか?
私の従業員歴7年から得た経験を、包み隠さずお答えします。
1、就職するなら3年で全て吸収しろ
石の上にも三年いれば暖まる
と諺があるように、私もそう思います。
(※あくまで未経験者向けであって、経験者の方は1年で十分な場合もあります。)
3年たてば一流になれるのではなく、この医療の道に人生の半分を注ぎ込めるか?が自分自身で納得できる期間だと思います。
よっぽどの劣悪な環境でなければ、3年はあっという間に過ぎ去るものですね。
私は高卒上がり→専門入学→卒業就職でした。他の世界はバイト以外見ていません。いわゆるストレート就職というものですが、最初に関東最大手整骨院へ入社し7年間在籍してました。
長年いれば、気づくと自分よりも若い子がドンドン入社&退社を繰り返します。いつの間にか古株になっていたんですね。
フレッシュマンが入ると、この子はどのくらい続くのか?辞めはしないか?が必ずよぎります。
どこの企業に入っても最初の数か月はお互いが探り合いですね。
先輩方は優しいのか?厳しいのか? 休みはしっかり取れるのか?居残り勉強会ってあるのか?その時の残業代は出るのか? 責任者(院長)のワンマンプレーなのか?自分は活躍できるのか?
【入社1~3か月目】
右も左も解りませんでしたが、不安もあり大きな期待もありますね!
新人さんは最初に受付周りから学ばなければなりません。院内の一日の業務・患者さんの流れ・施術者のパフォーマンス等あらゆる面を見なければなりませんね。
最初は疲れますね!
1日がこんなに長いのだと感じました。
次に患者さんとしゃべれるか?対人関係とコミュニケーションを取らなければなりません。
医療業界では高齢者との会話が必須で、この子はどんな人間性なのか?が皆から見られます。
会話が苦手・・・なんて言ってられません。
そして先輩方・院長との連携です。
仕事を覚えたての頃は、ミスが必ずあるものです。ガッツリ怒られるかもしれません。ですがそこで凹んでてはいけません。まだまだこれから覚えることは山の様にありますから。
実際にあった前職場の光景
四月に入社したとある新人さんが
『何か、思ってたのと違うので辞めまーす』
『体調が悪くて、疲れて続けそうにないので辞めます』
『院長がワンマンだし、話に着いていけないので辞めようと・・・』
『好待遇の所が見つかったので・・』
入社間もないのにすぐ辞める人もいます。時に何の連絡もなくバックレを起こす人もいます。←社会人としてそれはダメ絶対。
あなたが『いやいや、こんな所よりももっと良い職場があるはずだ』と考えもあるでしょう。
確かに給料面で優れていたり働きやすい環境はあるかもしれません。 ただし、どこの職場でも完璧な職場というのは無いんです。
何故なら、自分とは違う人生を歩んできた人が集まっているから。
この人は○○の考えだけど、その人も全く同じ思考ということはありえませんね。同僚でも独身か既婚かで仕事の姿勢が違います。 立場が違うだけで、一つの意見には中身・質も変わってきます。
当然自分の考えと、年上の人の対立もあります。
解らないことだらけ&知らないことだらけですが、全てを知るには膨大な時間がかかります。1年間はひたすら整骨院で働くには?を覚えましょう。
【入社4~6か月目】
そろそろ一日の業務内容が身についてきた頃ですね。
患者さんの名前も憶えて、世間話など緊張せずに話せる時期ではないでしょうか。
受付周り・電話対応をそつなくこなせる様にしましょう。
私の場合:やっと受付がミスなくこなせるかなーと思っていましたが、忙しくなるとテンパってしまい、お会計時に誤差が出てしまうのを繰り返していました。
比較的空いている時間帯はチェックしながらできましたが、お会計⇒途中で電話が入る⇒その途中に患者さん3人続けてご来院。。。えーと、おいくらお預かりしましたっけ??なんてことがしょっちゅうでした。
【入社7~9か月目】
施術の練習・先輩の手伝いを学ぶときですね。
どんな風に治療をしているのか、まずは全てを見ましょう。
その場で見て盗んで下さい。
真似てみて下さい。
それを反復し自分のモノへと吸収するのを一つ一つじっくり身につけましょう。
軽く100個はあると思います。
・先輩方がどんな会話をしていたのか?
・何故この先生はこんなにも患者さんに好かれて人気があるのか?
ダンボの様に耳をかっぽじって聞いてました。
やはり顔か?顔がイケメンだからなのか?!と思ってましたが、どーも外見よりも会話が楽しそうだったり、時にメチャクチャ医学専門的なことを言ってたりとギャップがある先生が好かれている気がしてなりません。
私の尊敬するモデルの先生は両方かね揃えていることで、絶大な信頼を得ていました。※1日の施術数で換算すると40人/日というモンスターぶりでした。
【入社10~12か月目】
大いに失敗して下さい。教わった事や実践してみたいこと・・・多々あると思いますが、失敗の数が多ければ成功も多くなります。
入社間もない方が完璧にこなせる人は少ないので、恥ずかしがることはありません。
先輩や院長の機嫌なんて伺わなくて良いんです。どんどんやって怒られて下さい。やらないと解らないことの方が多いんですから。
知らぬは一時の恥、聞かぬは一生の恥とありますね。
若いころには変なプライドがあった話
「俺こんなん見なくても解るし、ソッコーできるわ!」なんてギラギラしていましたが、ある捻挫っぽい叔父様が足首が痛いとの来院。いつもの様に問診をして⇒アイシングをして先輩にパスをする。
私「あー俺も早く包帯とかテーピングを巻きたいなー・・・」
なんて思っていたら
患「すいません・・・なんだかアイシングをすると痛みが激しくなってきました・・・」!との訴えが。
『中年になると冷えに弱いんか?』とよぎりましたが、そのまま
私「冷たさに我慢して、もう少しアイシング続けて下さいね~」
なんて流してました。
叔父様、とうとう痛みに耐えれずに失神&痙攣してしまい、顔面蒼白に倒れこんでしまってます。院長が駆け寄り処置を託し病院へ・・・
結果痛風でした。
『親指にできんじゃねーのかよ!!
しかも痛風で失神?!!
はっ?なんで?!』
と焦りましたが、よくよく問診していれば気づく点。自分の勉強不足。
当たり前の様に、捻挫っぽいからいつもの通りに・・・なんて軽い気持ちの結果です。包帯ばかり気にしていて、本当に気を付けるべき問診内容を、以前から積極的に先輩に聞いていなかったせいでもあります。
『こんな時は、何を注意すれば良いんですか?』
と聞ける様に、日頃から絡んでいくべきだったんですね。
【2年目は、前年覚えたことを試行する年に】
失敗してなんぼですが、施術や固定を学びつつも、ある程度は症状の軽い方を任せられると思います。
どうすればこの方の痛みが取れるのか?
日々考えましょう。 あそこの院に若くて良い先生いるわよ!と紹介されることが増えてきます。患者さんから信頼されつつある段階ですね。
【3年目は試行を経験値に蓄積⇒応用】
実践し効果検証。中級~上級が扱える段階ですね。
センスが良い方は院内コントロール・スタッフモチベーションコントロールもできると思います。
『責任』という言葉も一緒に着いてくる段階ですね。経営面も見えてくるのではないでしょうか。こっからが本当に楽しいですね!
就職してからが、国家試験よりも覚えることが多い
上記の様に、あっという間に3年です。本当に早いです。
私たちの世界は、つまるところ『職人魂』があります。
専門分野ですから、サラリーマンの様にはいきません(すいません、サラリーマン経験してませんが)。
”痛み”という二文字にどう治療を提供するかで、1000個程度あります。単純計算で一日一つ覚えるのに300日出勤×3年でもまだ追いつかないんですね。
学校を卒業しても日々勉強なんです。 どんな治療院でも、その院を開業した先生の経験値には新人は絶対に敵いません。無理です。 就職したばっかだけど、ここの先生は性格キツイから辞めよう・・・。ここにいても学ぶこと無いから辞めよう・・・
そんなことはありません!!
すぐに辞めるのは勿体無いです。(※誰から見ても劣悪な職場環境を除く+時と場合にもよります)
まずは人生の先輩でもある院長・スタッフの方の全てを吸収して下さい。
もう全部吸収しちゃったよ&副院長状態になるまでは、やはり時間が掛かりますから、一つ一つじっくり覚えましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?