【ブラジル】ジカ熱感染防止に「ボルバキア菌」
デング熱を抑える作用を持つ共生細菌「ボルバキア菌」に感染させた蚊を効果的に自然界で増殖させる実験が、ブラジル・オスワルド・クルーズ財団によって進められています。
研究所内の実験によると、ボルバキア菌を感染させた蚊は、デング熱や急性の発疹性熱性疾患チクングンヤ熱だけでなく、ジカ熱の感染も減少させる効果が分かっています。
小さな穴の空いたプラスチックの立方体容器=写真=の中にボルバキア菌に感染させたネッタイシマカの卵を入れ、餌を与えると、感染させた幼虫が生まれ、1週間~10日で成虫に成長し、次第に穴から外に出ていくという仕組みになっています。そしてこの容器をリオ・デ・ジャネイロ州の2地域にある一般住居に設置し蚊を放出させ、どのくらいの割合で蚊に感染させることが出来るかを調査しました。
昨年8月から今年2016年1月までの実験の結果、この地域のネッタイシマカの約80%に、ボルバキア菌が感染したと報告しています。
今後、他の地域でも調査を行い、よりコストパフォーマンスの高い方法を確立していきたい。
と研究者は話しています。
引用&画像 Agencia Fiocruz de Notíciashttps://agencia.fiocruz.br/fiocruz-anuncia-resultados-do-projeto-eliminar-dengue