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俺の財布歴を語らせてくれ

突然だが、俺は革小物としての財布がめちゃくちゃ好きである。手触りも好きだし、匂いも好きだし、使い込むうちに雰囲気が変わるのも好きだし、中に金が入ってるのも好きだ。ブランド品には興味がないが機能性にもデザインにもこだわりがあって、最近は財布を買っては何かしら改善すべき点を見出し、それを実現するものを新しく買う、というのを繰り返している。

使わなくなった財布を入れておく箱を見るとまあまあの数があって、それらを見ていくと意外にも買った理由や使った感想を思い出すことができた。どんな状況で何を考えて何を買ったか、俺の財布歴を語らせてくれ。

吉田カバン PORTER HOF

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・購入時期: 2012年12月
・商品名: 吉田カバン PORTER HOF 240-04189
・カラー: ブラック
・購入価格: 17,850円

大学2回生のときに買った。これを買うまで使っていたのが高校の研修旅行(修学旅行的なやつ)で行った台湾の屋台で「なんか自分にお土産がほしいな」と思って買った300円ぐらいのよくわからんデザインの長財布(今はもうない)だったので、このPORTERを買ったときがようやくまともな財布を手にした瞬間だったと言える。PORTERに言語化できない憧れがあったのがこれを購入した理由だったと思う。安っぽくもなく、収納力があり、バランスの良い長財布だった。

PORTERの長財布はかなり長い間使っていた。この財布に感じていた最大の問題点は小銭入れ部だった。よくあるデザインなのだが、ファスナーが横一直線に付いているタイプのもので、ファスナーを全開にしてもあまり口が開かない。この形だと小銭を出し入れするときの利便性が低いことを学習した。

safuji ミニ長財布

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・購入時期: 2015年9月
・商品名: safuji ミニ長財布
・カラー: ダークブラウン
・購入価格: 23,760円

PORTERに不満が溜まってきたし、心なしか財布全体がへたれてきた。そろそろ新しいものを買おう、と思って手にしたのがsafujiのミニ長財布である。

リンク先のデザインのものは俺が持っているものから何度かバージョンアップしたもののようで微妙に違うのだが、この財布の最大の特徴は
・幅を限界まで切り詰めて小さくしていること
・小銭入れがものすごく大きく開くこと
の2点である。

特に二つ目の特徴に惹かれてこれを購入し、しばらくは不満なく使っていた。幅が小さいのも、幅が小さいことそれ自体は悪くなかった。ところがこの財布の最大の問題は、幅を小さくすることにこだわりすぎたあまりマジで一万円札がギリギリ入るサイズに調整されていたことで、万札を入れると微妙にひっかかったりして鬱陶しかった。サイズは小さい方がいいが、多少の余裕はもたせないといけないことを学んだ。

ESPERANTO ブライドルレザー ラウンドウォレット

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・購入時期: 2016年4月
・商品名: ESPERANTO ブライドルレザー ラウンドウォレット ESP-6393
・カラー: ブラック
・購入価格: 29,160円(10%OFF?)

ギリギリのサイズの財布に嫌気が指していたこの頃、「ならでかいやつ買えば良くね?」という安直な考えから購入したのがESPERANTOのラウンドウォレットである。この直前に仲の良い友人がラウンドウォレットを買って見せびらかしてきたのもこれを買った原因の一つだと言えるだろう。

この購入はぶっちゃけ愚かだったとしか評価しようがないのだが、これはとにかくでかい。この財布の問題点を挙げるとしたらとにかくでかいことしかないのだ。一つ前の段落に書いてあることを読んでほしい。購入したときに考えていたことがそのまま問題点になっているのである。

当時俺が必要としていたカードといえばクレジットカードと学生証ぐらいのもので、別に大した金も持っていないようなしがない大学院生がこんな圧倒的な容量を使いこなせるはずがない。容量だけを持ち歩いて中には何も入っていない。無を運搬しているのだ。こんな虚しいことが他にあるだろうか。

ココマイスター ナポレオンカーフ アレッジドウォレット 

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・購入時期: 2016年10月
・商品名: ココマイスター ナポレオンカーフ アレッジドウォレット
・カラー: マットブラック
・購入価格: 34,000円

虚しさに耐えきれず購入したのがこちら、ココマイスター ナポレオンカーフ アレッジドウォレットである。ココマイスターはやたらネットで広告を打ちまくっているメーカーという認識しかなかったのだが、これはかなり良い品物だった。

かつての失敗の経験はこの購入にちゃんと活かされていて、この財布は小銭入れがL型のファスナーになっていてかなり大きく開く。横幅は必ずしも一万円札ギリギリのサイズではないが十分にスリムで使いやすい。収納も過剰ではない。素晴らしい逸品である。

この財布と次の財布の購入時期の差が示している通り、実際この財布はかなり長く使うことになった。非常に満足している品ではあったものの、人間は心地よい環境にはすぐ慣れる。慣れるとどうなるか。次なる欲が湧いて出るのだ。「この財布、もうちょっと薄くならね?」と...。

SYRINX HITOE 長財布1 L-zip

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・購入時期: 2018年9月
・商品名: SYRINX HITOE 長財布1 L-zip
・カラー: Texas Piombo
・購入価格: 16,200円

たしか御徒町の2k540b3Laboの財布を見ていたときだったと思う。突如天啓にうたれた。

L字ファスナーが最適解なのではないか...?

思えば全ての条件を満たしている。カードや札や革が不必要に重ならないため十分に薄く、小銭の見通しがよく、過度に大きすぎない。俺はこの財布を買わねばならない。現品は店頭に並んでいるせいであまりきれいではないが、店員に聞くと在庫はないという。ならば俺はこの財布を通販で買わねばならない。

そう思って家に帰って通販を探し回ったが見つからない。しかし俺はL字ファスナーという天啓を得たので、それに似た財布を探した。そして見つけたのがSYRINXである。

この財布は本当に素晴らしいもので、この記事を書いている2019年12月現在でも愛用している。今となっては改善点も見つかるが、それについては後述する。

Bellroy Note Sleeve - Designers Edition

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・購入時期: 2019年5月
・商品名:  Bellroy Note Sleeve - Designers Edition
・カラー: Burnt Sienna
・購入価格: 23,690円(送料込み)

季節は初夏になった。当然コートを着るような気温ではない。手ぶらで通勤する俺は冬のうちはコートの内ポケットに財布を入れていたが、いまは財布をポケットに入れるしかなくなった。長財布をポケットに入れると何が起きるか。そう、でかいのだ。

財布が邪魔になるのはいけない。でも、俺は紙幣を折りたくない。長財布の限界はSYRINXにあると思っている。どうすればよいのか。なぜ紙幣を折りたくないのか?いや折ってもいいのか?折ってもいいんじゃないか?自分の中の財布探しルールが崩れた瞬間であった。

小さく、可能な限り薄く、ポケットに入れてもでかくない財布という意味で検討を重ねた結果たどり着いたのが Bellroy である。この直前に仲の良い友人が Bellroy Note Sleeve を買って見せびらかしてきたのもこれを買った原因の一つだと言えるだろう。

しばらくは Bellroy をポケットに入れて通勤する日々が続いた。しかしここで気づく。この財布は意外と厚いのだ。俺はSYRINXで薄さに慣らされていて、SYRINX以上に厚い財布を持つことができなくなっていた。

SYRINX HITOE 短財布2 L-zip Business

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・購入時期: 2019年10月
・商品名: SYRINX HITOE 短財布2 L-zip Business
・カラー: Texas Bruciato
・購入価格: 10,900円

SYRINXは俺に正解を用意していた。小さく薄い。完全な回答。HITOE短財布2である。ウェブサイトで見た瞬間に全てを理解し購入した。これは素晴らしい品である。

さらに数ヶ月ぶりに触れたSYRINXは新作で新たな驚きを用意していた。小銭入れが浅くなっている。ここで気づくのである。これが正解だと...。

小銭を大量に持ち歩かない限りは小銭入れはそこまで大きい必要がない。小銭入れに小銭が大量に入っていなければ、小銭入れの口から底までは可能な限り浅くしたほうがよい。その単純な事実に気づかされたのである。

結論 (2019年末)

2019年末における財布選びの前提は以下の通りである。
・財布に入れるのは紙幣・カード・小銭である。カードは3-5枚に抑えることができ、小銭はほとんど最適に使うので異常な枚数にはならない。
・財布は薄ければ薄いほどよく、小さければ小さいほどよい。
・紙幣は折らずに持ち運べるならその方がよいが、これは必須ではない。
・冬はコートを着るので内ポケットに長財布を入れることができるが、夏はそうではないので財布の長さが短いことが重要な要素になる。

以上を踏まえた最適解は以下の通りである。
・夏は SYRINX HITOE 短財布 L-zip
・冬は SYRINX HITOE 長財布2 L-zip

まだ届いてないやつ

さらに、購入はしたもののまだ届いていない財布についてもここで書く。

SYRINX HITOE 二つ折財布

・到着見込: 2020年2月
・商品名: SYRINX HITOE 二つ折財布
・カラー: Piombo
・購入価格: 7,990円

SYRINXがまた新作を出すらしい。SYRINXがまた新作を出すらしいので俺はそれを買った。財布をブランド買いしたのは初めてである。これは小ささ、薄さの観点で、夏使いに最適なものとして評価される可能性がある。

SYRINX HITOE 長財布2 L-zip

・到着見込: 2020年4-5月
・商品名: SYRINX HITOE 長財布2 L-zip
・カラー: Piombo
・購入価格: 15,900円

SYRINX HITOE 長財布1 L-zip は素晴らしい品だが、2点問題がある。
・小銭入れの底が不要に深い
・鍵入れ?のスペースがあるが使わない

前者に関しては最初に使っていた頃には気づかなかった問題である。ところが SYRINX HITOE 短財布 L-zip の使用を通じて浅い小銭入れに慣れた結果、長財布に戻したときの違和感は到底耐えられるものではなくなっていた。後者に関しては使用していて不快感があるものではないが、死んだスペースは確かにそこにあった。

SYRINXは俺に正解を用意していた。長財布2が出るらしい。俺はそれを買った。きっとこれは素晴らしいものだ。

結論 (見込み) (2020年)

以上を踏まえた2020年の見込み最適解は以下の通りである。
・夏は SYRINX HITOE 短財布2 L-zip or SYRINX HITOE 二つ折財布
・冬は SYRINX HITOE 長財布2 L-zip

SYRINXはいいぞ



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