10日間の発酵を経て、ムロに寝かせた葛ツタを回収しに行きます。
あんまり人が立ち入らなさそうな場所とはいえ、10日間も普通の河川敷に放置してたので無事なのか心配でしたが、10日前と変わらずそこに居てくれました。
被せた雑草を取り除くと、なんか発酵してる感がありました。
表面はヌメヌメして、よくわからん虫がちらほら沸いてたのでだいぶ気持ち悪かったですが、ゴミ袋に入れて持ち帰ります。
写真は撮り忘れてしまいました。
持ち帰ったツタは円形状にするために括っていたヒモをほどき、長くのばしてから水で洗っていきます。
これも本当は山中の川でする作業ですが、僕は店のシンクで行います。
まずボロボロの表皮を指でこしていきながら洗い落とします。
次に芯と、その周りにくっついてるやわらかい繊維とに分けます。
この芯の周りについているやわらかい繊維を葛苧(くずお)といって、これが葛布の横糸となります。
芯と葛苧を選り分けたら葛苧をよく洗い、ゴミや汚れを落とします。
よく洗ったら、米のとぎ汁に一晩つけおきします。
これは葛布になったときに綺麗な光沢を出やすくするためですが、今回の葛苧はやはり収穫時期が遅すぎたためか、思ったより白さがでなかったので薄目の漂白剤にもつけてみました。
その後なるべく広げてしっかりと乾かせば、次の『つぐり』というものを作る作業への下準備が完了です。
さきイカみたいですね。
この時点で11月初旬ですが、もうこの時期は24時間葛布の事しか考えてなかったような気がします。
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