スピード違反の「なんで俺だけ?」を論破したい【結論:無理】


スピード違反で捕まったとき、「なんで俺だけ?」と思う人もいるだろう。
同じように法定速度を超えている車がたくさん走っているのに、自分だけ取り締まられるのは不公平だと感じるのは当然のことだ。本記事では、この不満が生じる背景と、それに対する現実的な解決策について考察する。

心理的背景:なぜ「なんで俺だけ?」が生じるのか

人は、自分と同じように悪いことをしている他人が取り締まられていないと感じると、不満を抱く。これは心理的なギャップから生じる反応であり、すべての違反者が同時に、そして平等に取り締まられていれば、このような不満は生まれないだろう。

しかし、現実にはすべての違反者を同時に取り締まることは不可能だ。警察のリソースには限りがあり、悪人を100%検挙することは現実的に困難である。この状況を考えると、スピード違反の取り締まりにおいても「全員を公平に取り締まる」という理想は、実現が難しいことがわかる。

スピード違反の取り締まり

スピード違反の取り締まりは、警察の限られたリソースの中で行われている。もし、すべての車が法定速度を大幅に超えていたとしたら、警察は全員を捕まえることができない。さらに、現行犯でないと検挙されにくいという問題もある。後日検挙を行うと、警察の負担が増え、違反者が「身に覚えがない」としらを切った場合、検挙が困難になることが多い。

このような背景から、現行の取り締まり体制では、違反者全員を検挙することは現実的に不可能であり、「なんで俺だけ?」という不満が生じるのも理解できる。

現実的な解決策:不満をどう解消するか

この問題に対処するために、いくつかのアプローチが考えられる。

アプローチ①:全員を取り締まる

理想論としては、すべての違反者を後日検挙する体制を整えれば、「なんで俺だけ?」という不満は解消されるだろう。しかし、現実には警察にはそれだけのリソースがない。

アプローチ②:不満を鎮火する

そもそも「なんで俺だけ?」と言ってくる方もおかしい。違反は違反であるからだ。
違反行為があった以上、その行為が取り締まりの対象であり、取り締まりが行われたのはその違反が確認されたからである。他の車両の違反についても、現場での観察や証拠に基づいて対応している。
とはいえ、こんなことを言ってくるオツムの人間なので「他のヤツなんか関係あるか!違反したオメーがわりいんだよ!!!!!」という正論を振りかざしては違反者の神経を逆撫でしてしまう。

現実的な対処法として、「なんで俺だけ?」と不満を抱いている違反者に対して、後日他の違反者も検挙することを伝える方法がある。たとえば、「他の違反者のナンバーや速度も自動で記録されているので、後日検挙する」と伝えることだ。ただし、前述したように後日の検挙は積極的に行われていないのが現実であるため諸刃の剣である。


取り締まりの自動化

理想的な解決策として、オービスなどのスピード違反検知システムから得られた違反者のデータ(超過速度、ナンバー、罰金額など)を自動で警察署に転送し、自宅に通知を送るシステムを構築することが考えられる。これにより、警察の人件費を削減し、「なんで俺だけ?」という不満を生まない公平な取り締まりが可能になるだろう。
現状はまだAIや自動システムの誤検知や誤認識のリスクがあるため人間の判断が必要となっているが、法整備やシステムの精度などの技術的な確証などが得られれば徐々に改善されていくだろう。

結論

スピード違反の取り締まりにおいて、「なんで俺だけ?」という不満は避けがたい問題である。しかし、取り締まりの自動化を進めることで、警察の負担を軽減し、不満を解消する可能性がある。

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