kifutownが社会貢献度の高いプロダクトだと思う理由

ZOZOの創業者である前澤友作氏によるアプリケーション「kifutown(以下、キフタウン)」が話題です。前澤氏と言えば「お金配り」で有名です。ツイッターのフォロワーに抽選でお金を配り続けています。私は前澤氏をきちんとフォローしてなかったのでどういう考え方をされているのかは理解できていません。どういう意図で作られたのかは分かりませんが、興味深いプロダクトであるとは思いました。

お金配りはツイッターのフォロワーを増やす手段としては実はコストパフォーマンスが非常に高いそうです。プロモーションに数十万円をかけるより、数万円を抽選で十人に配ると宣言したほうが人が集まるのだそうです。集まってくるアカウントもきちんと「人」が日常的に運用しているアカウントなので良質なのだとか。前澤氏ほどの資産がなくとも、ユーチューバーなどが宣伝目的でお金配りをする場合もあるそうです。よく考えたら例えば商品の購入者に現金を抽選でプレゼントするなんてキャンペーンは一般的です。「お金配り」と表現すると下衆な印象がありますが、ある種のプロモーションやキャンペーンだと思えば特に一般的な行為です。

このお金配りをシステム化してしまったのが面白く感じました。これを作ろうと思う人は後にも先にも前澤氏くらいでしょう。面白いだけではありません、実は社会貢献度が非常に高いと思っています。なぜなら詐欺防止に役立つからです。

先に述べたようにツイッターでのお金配りをするのは前澤氏だけではありません。それ故に玉石混淆です。中には純粋なお金配りに見せかけて犯罪に誘導される場合もあるようです。例えば入金のためだと言って必要以上の個人情報も送らせて、その個人情報を詐欺に使う例があるようです。例えば最初は額面通りに入金して信用させておきながら、高額なバイトもあると誘って特殊詐欺や薬物の売買に加担させる例もあるようです。伝聞なので事実か否かは分かりません。しかし少なからずツイッターでの「お金配り」が犯罪の入り口として使われているのは間違いないようです。

このお金配りのシステム化により、ツイッターのDM(ダイレクトメッセージ)などでお金をやりとりするような行為は無くなります。とりあえず直近の効果として前澤氏の偽アカウントは殲滅するでしょう。キフタウンは現在は前澤氏しか「お金配り」ができないようですが、今後は一般向けに開放されるそうです。このプロダクトが軌道に乗れば玉石混淆となっているうち、「玉」だけをキフタウンに誘導させられます。そしてツイッターには怪しい「石」だけが残ります。そうなればツイッターでお金配りをしているアカウントは怪しいと判断できるので、犯罪の入り口を断てられます。

クラウドファンディングのように出資者を募るサービスやシステムは一般化しています。しかしキフタウンはそれらの真逆にあたるサービスです。こんなサービスが成立するのかと驚きました。もはや新しい文化の創造に近いのではないでしょうか。興味深く注目すると同時に、とりあえずリリース記念の3万円寄付にちゃっかり応募してみました。

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