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東京都に迫りくる風評被害を防ぎたい

なんだか嫌な話を聞きました。端的に言うと東京に対する風評被害です。とある地方の方と話をしていてその様な話題となりました。具体的には「東京に行ってきた」と言うと少し嫌な顔をされるのだそうです。「池袋では若者がマスクをせずに集まっている」という噂があるとも聞きました。これらは1人から聞いた話なので、過大に問題視するのは誤っています。しかしながら、疑いたくなるような例を聞いて東京都で暮らす私は嫌な気分になりました。

先に否定しておきます。「池袋では若者がマスクをせずに集まっている」は嘘か少なくとも稀な例です。私は池袋に隔週くらいの頻度で遊びや買い物に出かけますが、マスクをしていないのはどちらかと言えば高齢者です。それも熱中症を恐れての行動でしょう。若者はどちらかと言えばマスクをファッションの一部として楽しんでいる雰囲気すら感じます。もちろん、マスクをしていない若者もいますが、無頓着にマスクをせずに集まっている集団を私は見たことがありません。

風評被害を受けていると感じて思い浮かべたのが東日本大震災での福島県の方々です。福島県では原子力発電所の事故を受けて多くの人が避難を余儀なくされました。結果的には東京電力の現場の皆さんの懸命の行動により間一髪のとことろで最悪の事態は免れています。問題はそれだけではありませんでした。福島県産の農作物が売れなかったり、避難者が腫れ物の扱いを受けるという多くの風評被害がありました。もしかしたら現在形で「あります」と表現した方がいいかもしれません。冒頭の話を耳にして、福島の方々の苦しみを少し理解できた気がします。

風評被害は誤った知識や情報が流布されることで起きます。福島県での風評被害は福島県全体が被爆したかのような誤解や、被爆は感染するかのような誤解を拭いきれなかった結果として風評被害に発展しています。

東京都でもそれが起きようとしているのだと思うと嫌な気分です。実際に東京都からの渡航を拒絶するような動きはありました。7月の感染拡大が懸念された時期であれば百歩程度を譲れば理解はできます。現在は減少傾向に落ち着いており、東京都の検査陽性者数も約1400万人中の2230人(約0・016%)に落ち着いています。これをあたかも東京都全体で感染が拡がっているかのような印象を持たれてしまうのは酷い誤解です。

旅行関係者は東京都からの渡航を差別することなく快く受け入れてくれると思います。表面上は問題ないでしょう。私が心配しているのは不安を煽るような報道だけに触れている方々です。東京から郊外へ移住する方も増えてきているようです。例えば移住した子供があらぬ嫌がらせを受けたりしないでしょうか。正しい情報と正しい知識が広く伝わるのを望みます。

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