天然人たらし。

ある友人の話を。

私は心を許せる友達が少ない。
いわゆるサシでご飯に行きたいと思う人が
はたして何人いるのだろうか。

私は完成化されていない言葉が好きで、
もちろん自らの怠慢である点は否めないが、
言葉を端折って話すことがとても好きだ。
その際に、自らの考えをあまりにも拾い上げられない人とはどうしても仲良くなれない。

そのような意味で、
私は「賢い」人が好きと常々言っている。

人のことを慮れる優しさを持った人は、
たくさんの人生経験を積んだ人であり、
つまり私の友達は同年代あるいは年上が多い。

さて、そんな前談を踏まえて。
今日綴るのは、
私の(恐らく唯一の)年下の友人の話。

彼女との出会いはライブハウスで。
寒空の下、アーティストのファンにメッセージを伝える企画を主催して、周知(参加のお願い)をし回っていた。
数に漏れず私も話しかけられ、
必死になって推しのために伝えようという心意気に撃たれた(気がする寒かったあの日は)。

ライブが終わって1ヶ月ほどしてからTwitterで話すようになり、
一度も話したことないのに、
大阪へのライブ遠征に一緒に行くことになり。

我ながら早まったなあとは思うものの、
遠征までのライブでぐんぐん仲良くなって。
趣味嗜好はてんでバラバラなものの、
お互いを尊重し合える優しさと、
ポジキャン強強なところが私に上手に刺さっていくのを感じた。

彼女のことはあまり深くまでは知らないけれど。

「為せば成る」という言葉をあなたらしいと評価してくれたり、
それがあなたの良いところだなんて、
照れ臭いことをさもスラっと言えるような人。

話していて、超がつくほど頭が悪いのに、
言っていることは全て腑におち、
話を聞いていて聞きやすいこと、勉強になること。
分からないことは聞いてくれること。

元々性別は気にしないタイプではあるけれど、
人としてとても大切で。
私のお通夜に出てほしいなあなんて勝手に思ってる人。
犬飼った暁には専属トリマーになってくれるらしい。良いね。

告白みたいだけれども、
普段から伝えている言葉をまとめてみると、
美しくならざるを得ない。

彼女を始め、そんな素敵な友人に会いに、
これからも定期的に帰省したいななんて思いながら、
お酒に浸かった身体を鞭打って、
バスに乗っている今日この頃。
金曜ロードショーが始まる。

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