憧れの「ほたてのしんじょう」の話
突然ですが「熊本名物」と言えば何を思い浮かべるでしょうか?
馬刺し?いきなり団子?からし蓮根?デコポン?くまモン?がくモン???
まぁ熊本には名物がたくさんあるので思い浮かべるものは人それぞれだと思います。
ワタクシが「熊本名物」を問われて真っ先に思い浮かぶのは「ほたてのしんじょう」一択!!!!!
そんな…「ほたてのしんじょう」って藪から棒に言われても…って感じですよね、分かります。
そんな方のために「ほたてのしんじょう」について解説させていただきます。
「ほたてのしんじょう」つまり「帆立の真薯」…帆立をすり潰して何やかんやして味付けした後に成形して加熱して固めた料理ですね。要するに「はんぺん」とか「かまぼこ」の親戚みたいなもんだと思っていただければよろしいかと(※だいぶ違う)
とにかくワタクシは熊本行ったら「ほたてのしんじょう」を食べると心に決めていたわけですよ、ええ。
【ねんがんの「うまかっさい」!】
そういう訳でほたてのしんじょうを食べるためにやってきましたのがこちらのお店。
熊本は下通の「うまかっさい」さん。
熊本サポーターの方にはお馴染みのこちらのお店ですが、知ってる熊本サポのおねーさんが予約取ってくれました!やったー!!!
店内に入るとまず目に入るのがコレ。
なんか、もう、すごい…(小並感)
というか、うまかっさいさんは下通の飲み屋街のど真ん中にあるので実はちょっとお店の場所が分からなくて迷ったんですけども…
お店の入り口の前にドドーンと貼られたロアッソのポスターのおかげでお店を見つけられたんだぜー!!
迷子にもご利益あるロアッソさん!!!ありがとうございます!!!!!
ずーっと「うまかっさい行きたい行きたい」言ってた人間なので、ようやく念願叶いました!うれしー!!!!!
↑3年以上前から「うまかっさい行きたい」って言ってたマン。
【「ほたてのしんじょう」とのご対面】
という訳でお店に入りまして熊本の知ってるおねーさんらと合流し「とりあえず生」ならぬ「とりあえずほたてのしんじょう」です。
そして珍しくアルコールも少々。白岳KAORUのソーダ割りをば。
あとはおすすめの料理を見繕ってもらって注文。
こういうのはよく来てる人のおすすめに従って流されるのが吉。
そして…
遂に…
遂に…!!
遂にッ…!!!!!!
ご対面!!!!!!!!!!
これがかの「ほたてのしんじょう」!!!!!!!
死ぬほどツイッターのタイムラインに流れてくる「ほたてのしんじょう」!!!!!!!!!
会いたかったぜぇぇぇぇぇぇぇぇええぇえぇ!!!!ほたてのしんじょう!!!!!!!!!!!!!!
いやっふぅぅぅぅぅううぅぅぅぅうぅぅ!!!!!!!!!!!!!
でね、でね、この「ほたてのしんじょう」のあしらいの水菜なんだけどさ、わざわざブラウゴンの角に見立ててしんじょうに刺してくれたんだって!!
うれしいぃぃぃぃぃいぃぃぃ!!!!!!
「あんまり上手く行かなかったですけど…笑」って言われましたけど、こういうのは出来不出来じゃなくて、それをやってくれた心意気が嬉しいんですよ!!もうこの時点で花マル通り越してマジ打ち上げ花火。嬉しくて大曲の花火大会です。
して、肝心要の「ほたてのしんじょう」のお味。
…ちょっと意外でした。
もっとテリーヌやパテみたいな滑らか食感だと思ってましたけど、意外に細かい帆立のツブツブ感が残っていて面白い舌ざわり。そして「しんじょう」というからには弾力がある仕上がりかと思いきや割とムース寄り口どけで二重に予想を裏切られるなど。
そんでもってソースは「胡麻クリームソース」とのことだったので、白胡麻ペーストと生クリームの油分が効いたちょっと重めのクリームソースかと思いきや、酸味が効いていて存外軽い味わい。よもやの三重の裏切り。
このソース、胡麻の風味とクリームの滑らかさと酸味によって口に入れた第一印象は胡麻ドレッシング的な感じを受けますけども、そこにクリームの柔らかい脂肪分のまろやかさが胡麻の鋭角的な油分を覆うような感じになって印象が変化。胡麻ドレッシング的な軽さではほたてのしんじょうとバランスが取れないところをクリームの重さでいい塩梅に。
舌に乗せた瞬間の酸味の効いたサッパリとした軽さに驚いているうちに口の中でソースの重さが変わり、ほたてのしんじょうとバランスが釣り合って絶妙な味に…すごいな。これは確かに覇権メニューだわ。納得。
アレコレ御託を並べましたが、平たく言うと「チョー美味かったです」ってことです。
【美味いものしかない問題】
「ほたてのしんじょう」以外にも色々頼みましたが、まぁどれもこれも美味いこと美味いこと。
「芋まんじゅうの柚子あんかけ」は滑らかな芋まんじゅうに出汁の効いたあんかけが掛かっていて非常に上品にまとまった一皿。
大体、こういう飲み屋の料理って「味濃いめ」とか「ガッツリ」みたいな味付けの料理になりがちなんだけども(酒のアテだから当たり前)、うまかっさいさんの料理は全体的に繊細寄りな味付けになってると思いました。
なのでアルコール飲まない人も普通に夕飯として美味しく食べられる料理だなぁと。
(もちろん酒が進むガッツリな味付けの料理もありましたョ☆)
「変わり冷奴」は酒のアテ系の一皿。
自分、豆腐大好きマンなので頼んでみたのですが、これも中々の逸品。
パッと見、冷奴にもやしのナムルを乗っけただけみたいな感じ。まぁ大筋はそれで合ってると思うんですが…タレがな…絶妙なのよ…!ナムルの味付けとはまた違う醤油ベースの甘辛ダレが豆腐に実に合う!美味!!
そして、熊本名物もしっかりメニューに入ってる抜かりのなさ。これは強い(確信)
今までに何度も熊本に遠征行ってますが、実はからし蓮根食べたことがなかったり…。なので、うまかっさいさんでからし蓮根デビューを飾りました。ありがとうございます!!
そもそも今までからし蓮根を食ったことがない人間なのでどういうからし蓮根が正解のからし蓮根なのか全く分かりませんでしたが、とりあえず一つ分かりました。「これ、うめぇ!」ってことだけは。
揚げたてのサクサクの衣にホクホクの蓮根、そして蓮根の穴に詰まった少しピリッとする辛子味噌。んまーい!!
からし蓮根って「からし」って付くくらいだから辛いんだろうなぁと思ってましたし、その上、色々な辛さの中で実は和辛子の辛さはちょっと苦手な部類だったので正直不安だったのですが、杞憂でした。
熊本の知ってるおねーさん曰く「うまかっさいさんのからし蓮根は辛さ控えめで食べやすいよ」とのこと。確かにちょいピリな辛子風味に抑えられてて食べやすい!
あと「肉じゃがの革命」も美味しかったー!
マッシュしたジャガイモにひき肉・玉ねぎなどの肉じゃがの材料を肉じゃが味で炒めたものを包んで揚げて、甘めのお出汁のあんかけをかけて仕上げた一皿。要するに「肉じゃがの材料を分解して再構築した」ってパターンのやつですね。
料理における「分解と再構築」というメソッドは1990年代のエル・ブジの一大旋風により大ブームとなり今や料理界の常識となりました。
そして、この「肉じゃがの革命」もそのメソッドに従った訳ですが、個人的には「肉じゃがの再構築」であると同時に「アッシ・パルマンティエ・ジャポネズリ」という印象を受けました。つまり「日本的解釈をされたアッシ・パルマンティエ」。
「アッシ・パルマンティエ」はざっくり説明すると、グラタン皿にマッシュポテトとひき肉・みじん切りの野菜を炒めたやつを交互に重ねてオーブンでこんがり焼いたフランスの家庭料理です(もっと詳しく知りたい人はググってください)
で、料理において「日本風」というと「椀物」がまず思い浮かぶ訳ですよ。懐石料理を筆頭に和食の一番の花形はやっぱり吸い物ですからね。
そんでもって、アッシ・パルマンティエを和風に寄せるのであればやっぱり椀物的な要素との融合が一番分かりやすい回答なんだろうな、と。そう考えていくと出汁の効いた葛餡を用いるという形が導き出されるわけで。
うん、やっぱりこれは「肉じゃがを分解・再構築した『肉じゃがの革命』」であり「アッシ・パルマンティエ・ジャポネズリ」ですね!(勝手な納得)
…とこんな具合に御託を並べましたが、別に食いながらこういう事をアレコレ考えてるわけじゃねーので。念のため。
つーかアルコール入ってベロベロだったのにこんなメンドクセー事を考えられるわけねーじゃん!っていうな笑
【更ける、熊本の最高の夜】
あーだこーだ文章を重ねましたが、結論はコレよ。
しっかりデザートまで頂いてしまって「大満足」以外の言葉が見つかりませんわよ。
ちなみに今年は熊本遠征の準備やら何やらでバタバタしてて誕生日ケーキ食えてなかったんで、これが実質的に誕生日ケーキでした。ありがとうございます!
あとね、あとね…
熊本名物の白岳ハリセンまで頂いてしまったぞー!!!
普通サイズの赤いテープで作ったやつとブラウゴンぬいぐるみ用ミニサイズの青テープバージョンの2本も!!うれしい!!!!!!
(…ハリセンの数え方って「本」でいいのだろうか?)
ちなみにこのミニ白岳ハリセンですが…
我が家のしろゴンさんに持たせております。サイズ感もピッタリ。かわいいねぇ。
念願のうまかっさいさんでほたてのしんじょうを食べ、美味しいご飯とお酒を楽しみながら熊本のおねーさん達とやいのやいの喋って笑って…熊本の夜、最高過ぎか。
長引くコロナ禍の影響で「誰かと外でご飯を食べてワイワイやる」ってのを久しくやっておりませんでしたが、久しぶりの楽しい食事で最高でした。マジで「最高」以上の表現があるなら教えて欲しい。今それを使うから。
いやガチでそのくらいの最高っぷり。最高 of 最高。
予期せぬサプライズもあったし、割と真剣に「俺、明日死ぬんじゃないかな???」って思いましたもん。
つーか、サプライズの時点で驚きすぎて死ぬかと思ったし。むしろ生きてるのが奇跡というレベル。
流石は「くまもとサプライズ」の本場。レベチのサプライズっぷり。
ロアッソくんは可愛いし、もうね、熊本は最高過ぎる。
ごちそうさまでした!!!!!!!!!!!!!!
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