秋田の電光掲示板に試合そっちのけで夢中になった話
試合日のスタジアムでは試合が滞りなく安全に行われるように数多くの人が陰に日向に動いているわけです。そういった方々の流した汗を無駄にしないためにも一般のサポーターもスムーズな試合進行に積極的に協力すべきだと思う今日この頃。ましてやこのコロナウイルス禍の下で行われる試合となれば尚更。
で、来場したサポーターに様々な情報を与えてくれるツールの一つ、電光掲示板。
スタジアムの電光掲示板には様々な情報が映し出されます。
試合前であればその日のスタジアムイベントや新しいグッズの発売情報、試合中であれば両チームの得点やメンバーや選手交代、イエロー・レッドカードの提示選手など。
今だとコロナウイルスの感染対策に関する観戦ルールも映し出されたりします。これはとても大事なので、よーーーーーーーく見て、ルールを頭にキッチリ入れて試合観戦に臨みましょう。
はい。今回の記事の結論を先に申し上げます。
秋田のソユ―スタジアムの電光掲示板はとにかく凄いので、電光掲示板見るためだけに秋田行ってください!!(コロナが落ち着いたらでいいので)
何言ってるか意味が分からない?
何が凄いのか言葉で説明するより見てもらった方が早い。
(以下の写真は2020年8月9日(日) J3リーグ第9節 ブラウブリッツ秋田vsロアッソ熊本の試合にて撮影)
…お分かりいただけただろうか。
では、拡大してもう一度…。
試合前。何の変哲もない、今日の対戦相手やキックオフ時間のお知らせ。
感染予防のための観戦ルールのお知らせ。時節柄ですね。
地元企業とのタイアップキャンペーンのお知らせ。よくある。
前節のハイライト。DAZNの映像を編集したもののよう。こういうの流すのはちょっと珍しい。珍しいレベル:★★☆☆☆
本日の審判団とマッチコミッショナーの皆様。審判クラスタはこの画面で大きく一喜一憂するとかしないとか。
対戦相手、熊本のスタメンと控え選手の紹介。
秋田の選手紹介。静止画しかないけど、実際は動画で紹介。格好いい and 格好いい(※この画像だけ熊本戦じゃない別の日の写真)
キックオフ。両チームのメンバー表の後ろに半透過でエンブレムが入ってるのが格好いい。あと審判団も常に表示されてるのが評価ポイント高し。
フォーメーション。こういうのを出してくれるとどこに誰がいるのか分かるので非常に助かる。珍しいレベル:★★★☆☆
飲水タイム表示。どうでもいいけど、背景のストライプ模様が色といい斜め加減といい非常にラビットタンク(←ニチアサ民)
…このあたりから段々本領を発揮してくる秋田の電光掲示板。
秋田だけでなく対戦相手の熊本の得点傾向まで出してくれる素晴らしさ。珍しいレベル:★★★★★
ハーフタイム。次のホームゲームのインフォメーション。
秋田はスマホを使ったリモートチアラーシステムを採用。この日はリモート応援数が非常に多かったために特別に表示した模様。これもコロナ下ならでは。
他会場速報。シーズンの終盤になればなるほど重要度が増していくやつ。
前半スタッツ。DAZNで中継見てるとハーフタイムで前半スタッツ表示するのは当たり前レベルだけど、これ、スタジアムの電光掲示板なんだよなぁ…。珍しいレベル:★★★★☆
熊本の選手交代。背景に半透過のエンブレムが入ってるのが芸コマで評価高い。
監督のハーフタイムコメント。一部のクラブだとTwitterの試合速報で監督コメントを流してくれたりするけど、これTwitterじゃなくてスタジアムの電光掲示板なんだよなぁ…(2回目)
吉田監督も大木監督もコメントが熱い。J3首位 vs 2位の頂上決戦にふさわしい熱量。
本日の入場者数。個人的な感想だけど、この日の秋田-熊本戦は非常に見応えがあってバチバチやり合ってて超面白かった。このウルトラスーパーデラックス面白い試合を現地で見てるのが1407人だけというのは非常にもったいないと思ったり(J3の日曜夜試合でコロナの厳戒態勢下、熊本サポも来れずという状況なので仕方ないけども…)
いよいよ本気を出してきた秋田の電光掲示板。
データチャートなんてTVの中継でもたまに見る程度なのに、しかしこれは秋田の電光掲示板。これが秋田の電光掲示板!珍しいレベル:★★★★…∞
オフサイドフラッグが上がった時の秋田の電光掲示板。スタッツなどの玄人向け情報を流すばかりでなく、こういう初心者向けのルール解説もしてくれる。至れり尽くせり。惚れる。
後半アディショナルタイム突入。秋田の電光掲示板の本気 of 本気!
勝ってる時の後半アディショナルタイムというと「あと何分!?笛まだ?まだ?あと何分!?????」と心拍数やら血圧やら体温やら上がってリアルで体調悪くなりがちだけども、こうやって表示してくれるのはありがたい。しかし、こうやって表示して頂いても時間が経つのは遅く感じて、やっぱりそれはそれで体調悪くなるので結局何があっても体調悪くなるのは不可避。
リアルタイムで減っていくカウンター。バスケみが非常に強い。秋田はバスケ処だから、そこからこの電光掲示板の使い方の着想を得たのかなぁ?と勝手な想像。
「結果発表ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!(by.浜田雅功)」
ふと思ったけど、この後半アディショナルタイムのリアルタイム表示って主審はどう思うんだろうか。アディショナルタイム中に接触プレーで選手が傷めてプレー止まったりするとその分だけ時間が伸びたりするし、その辺の絡みで笛を吹くタイミングは主審に一任されてるはずなので。電光掲示板でこんなにデカデカと残り時間表示されると試合終わらすタイミング、えらいプレッシャーかかりそう…笑
試合終了。イエローもらった選手は名前の後ろにカードを表示。
秋田の電光掲示板の何がどう凄いのかお判り頂けましたら、次は直近の秋田のホームゲームのチケットをポチるだけの簡単なお仕事に勤しんで頂けますと幸いです。
スタジアムの電光掲示板にここまでの情報量で押し切られると冗談抜きでもう「秋田の電光掲示板」なんて呼び捨てにできない。「さん」を付けろよデコ助野郎。
【秋田の電光掲示板さんがこうなった理由、考察というか勝手な予想というか】
J1からJ3まで(たまにJFL)の色んなスタジアムに行って試合を見てきたけども、ここまで凄い電光掲示板は秋田の電光掲示板さんだけ。これは自信を持って断言できる。もし秋田以外にこんな電光掲示板あったら目でピーナッツ噛んでやる。
で、秋田の電光掲示板さんがどうしてこうなったのかを考えてみた。
上の画像は2019年6月23日(日)J3リーグ第13節 ブラウブリッツ秋田 vs ロアッソ熊本のもの。
2019シーズンから既に秋田の電光掲示板さんは怒涛の情報量で来場者を圧倒していたことが分かる。
じゃあその前はというと…
!???
2018年までの秋田は今のソユ―スタジアムではなく、あきぎんスタジアムをホームスタジアムとして試合を開催。そしてあきぎんスタジアムには電光掲示板がない。なので必然的にこの昔懐かしのアナログメンバー表&得点板でした、と。
ここから先は勝手な想像。
ブラウブリッツ秋田はJ2ライセンス取得のために2019シーズンよりホームスタジアムをあきぎんスタジアムからソユ―スタジアムに変更。
おそらくこのホームスタジアムの変更こそ、秋田の電光掲示板さんが凡庸な電光掲示板になるか否かの運命を大きく分けたポイントだったんじゃないかなーと。
あきぎんスタジアムはメインスタンド以外は芝生席の座席数の少ないスタジアム。しかしながらスタジアムの形式としてはサッカー専用スタジアム。
なので客席とピッチとの距離が非常に近くて臨場感があった。写真撮るにしても望遠レンズなくても結構撮れちゃうレベルの近さ。
対するソユ―スタジアムは客席数が増えて照明設備もあり、J2ライセンスを取れるスタジアム。しかし陸上競技場故にトラックの分だけピッチが遠くなり、臨場感が大きく減るのは否めない。
さて、単純に「サッカーを見る」ことだけを考えた時に、小さいけどピッチが近いスタジアムと設備あるけどピッチが遠いスタジアム、どっちで見るのが楽しいか?というお話。
そりゃあピッチが近い方が絶対に面白い。
Jリーグで戦う上でライセンスの問題は避けては通れない道。上のディビジョンに行きたいのならライセンスを取れるスタジアムをホームスタジアムとすることは絶対必要。
でも、それによってサッカーの臨場感が減ったらお客はどう思う?
正直、ライセンス云々なんて客の側からしたら関係ない話なんですよね。
見に来てる側としては面白くサッカーを見れればそれでいい。
しかし現実問題として、ライセンスのためにスタジアムを変えて「スタでのサッカー観戦のライブ感」を減らさなければならない。
じゃあ、その減った分のライブ感を別の何かで補わなければ…と秋田の中の人は考えた…
…
……
………
秋田の電光掲示板さん爆☆誕!!!!!
「あきぎんスタでの臨場感」の代替として「ソユースタでの秋田の電光掲示板さんの情報量」が錬成されたんじゃないかなーと。
(※以上は全て根拠のない妄想です。念のため)
個人的な意見を申し上げますと、サッカー見るなら立派な陸上競技場よりもショボい球技専用競技場の方が断然いいと思ってます。
ピッチが近くて選手の声が聞こえるし(そして何気に結構アレな事言ってたりするし)、ボール蹴る音が存外デカくてハッとするし、選手同士がぶつかり合う音がおおよそ人間同士がぶつかり合って出ていい音じゃないのでは…?とマジビビりするしetc…
もちろん、キレイなスタジアムで観戦したいというのも分かる。トイレとか古い&汚いとメチャクチャ萎えるし。
最新鋭のキレイでカッコいい球技専用スタジアムが全クラブにあったらいいよねというのが理想。そりゃそうだ。吹田のパナスタとか京都のサンガスタとか北九州のミクスタとか俺だって行きたいもん。
しかし現実は無情なもので、未だに多くのクラブがピッチのクソ遠い陸上競技場でホームゲームを開催せざるを得ない訳で。
そんな中で秋田の電光掲示板さんの方向性は陸スタでの試合の体験価値を高めるための答えの一つなのではないかなぁと思う訳です。
さぁ、新しい電光掲示板の在り方をその目で目撃すべく、今すぐ秋田のホームゲームのチケットを買おう!
ソユースタの秋田の電光掲示板さんを見に行こう!!
そして、めくるめく魅惑の電光掲示板ライフをエンジョイだ!!!
(単に「秋田の電光掲示板がすごい」ってだけの記事のつもりが、どう〆たらいいか分からなくなり、とりあえず変なテンションで無理矢理まとめてみた音)
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