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黒猫てんてんが残してくれたモノ。

2022年1月13日愛猫てんてんは天国へと旅立ちました。

てんてんが家族になった当初から、最期は絶対一緒に過ごしたいと願っていたのを知っていたのでしょう。

てんてんの最期は私の腕の中で見届けることができました。


皆さんは動物を家族として迎え入れる際、何を考えますか?
私は自分がちゃんと責任持ってお世話できるのか?をずっと考えていました。20代前半で責任を持つことに臆病で。すごい今の私からしたら、しっかり考えて真面目だな自分!というくらい時間かけて悩みました。
というのも、姉の知り合いがアメショーの子猫ちゃんをもらってくれる人を探してるみたいだからどう?って聞かれたのがキッカケで。
金銭的な問題もあるし、仕事をしてるから子猫ちゃんを一人にするのも心配だし…と一ヵ月も悩んでしまいました。

たまたま当時、姉と同じマンションに住んでいたので、私が仕事の時は預かれるし心配だったらサポートするよと言ってくれたのが決め手で引き取る!!と決心したのですが…時すでに遅し。引き取り手が決まってしまって。
でも猫ちゃんを迎え入れると決めた気持ちが出来上がってしまっていたので…地元のフリーペーパーの里親募集を見てとある団体に電話をして猫ちゃんの里親にと思ったのですが。
女性の一人暮らしで猫ちゃんを飼うっていうことに否定的な言葉を言われてしまい。言われてしまうことは仕方のないことですが。当時の私はショックで電話を切った後、大泣きしてしまいました。
それでも迎え入れたいと思う気持ちは変わらなかったので、次は個人の方で里親募集してる人に連絡をしました。
お子さんがいる家庭の猫ちゃんが出産したみたいで、黒猫2匹と茶トラ2匹を見せてもらうことに。黒猫ちゃんの男の子を引き取りたいなと行ったのですが…男の子は私より先に連絡くれた方が見たいとおっしゃってたみたいで。
女性が黒猫ちゃんの女の子は甘えん坊で可愛いですよと。この子こそ私の愛猫てんてんなのです。

黒猫ちゃんの女の子を引き取りたいと話したら、女性は心良く了承してくれました。一緒に女性のお子さん(幼稚園生くらい)も来てたのですが。黒猫てんてんが一番のお気に入り猫ちゃんだったみたいで抱きしめて”いやだ”と。
私が引き取ってもいいのかな?と思ったのですが、女性のお宅では飼えないみたなので、よろしくお願いしますと。
こんなにも、愛されてる子を迎え入れるんだからしっかり責任持ってお世話をしようと改めて決心した日でもあります。

こうやって当時のことを思い出しながら書いている今。とても懐かしいなぁと。私がちゃんとてんてんのことをお世話する!と当時は思っていたのですが…実はてんてんが私のお世話をしていたのではないのか?と思ったり。

愛猫てんてんと過ごした約15年。
初めて自分の意志で黒猫てんてんを迎え入れると決め。本当に小さくて可愛くて。子猫ちゃんは可愛くて最高だなと思っていましたが。年齢を重ねておばあちゃん猫になっても変わらず可愛くて愛しさが増したような…。色んな年代のてんてんを間近で見ることができて本当に幸せな時間でした。

猫ちゃんの育て方なんてわからなくて。いつも、好きだよ!って気持ちで接しているけど…これが正解なのか。どれが正解なのか。ちゃんとてんてんは私の所に来てくれて幸せと感じてくれているのか?いつも気がかりでした。
でも地元の動物病院の先生に、”10歳を迎えることができるってすごいことですよ!飼い主さんと猫ちゃん両方に拍手!”と言われた時に、この育て方がいいのかはわからないけど、私とてんてんにとっては合ってるんだなと納得したというか肩の荷がおりたというか。嬉しかったです。

動物も人間もそれぞれ寿命があって。猫ちゃんの世界でも子猫の時に突然亡くなってしまう子もいたり。ちゃんと育てても病気で10歳まで生きれな子も。たまたま、てんてんは大きな病気もすることなく10歳を迎えることができたけれど…これが当たり前ではないんだなと。

てんてんと出会わなければ気づかなかったこともたくさん。
本当に出会えてよかったな。私の所に来てくれてありがとうって今も思い出すたびに思っています。


もちろん自分一人で育てたわけではありません。
子猫時代は姉に朝、てんてんを預けて帰宅したら引き取って。
海外留学した際は父親のお家でお世話してもらっていました。
サポートしてくれる人(家族)がいたから、私も安心して暮らすことができました。
それに家族との会話も増えた気がします。

私の人生、最後まで責任持ってやりとげたなと自負できることなんて何もなくて。でも、てんてんのことは最後まで責任もって一緒に過ごせました。


動物を家族に迎えたことがある方はなんとなくわかってもらえると思いますが。言葉が通じなくても、心で通じ合えることってあるのだと知りました。
なんとなく、こうしたいんだろうなっていうのがわかる。この鳴き方はこれを訴えてるななど。
逆もしかり。黒猫てんてんも私の思ってることがわかってたんだろうなと。

長年一緒に過ごしているとお互いの生活ぺースが同じになっているような。黒猫てんてんが合わせてくれたのでしょうが。なのでとても、心地よい生活を過ごすことができました。

あんなに小さかった子猫ちゃんがどんどん大きくなって。できなかったことができるようになり、お転婆娘に…。月日は過ぎ、落ち着いて可愛いおばあちゃん猫に。もともと甘えん坊でしたが、もっと甘えん坊になりおばあちゃん猫のてんてんもすごくかわいかったです。

もっともっと一緒にいたかった。てんてんのお世話が大変!と言いながら一緒に生活する日を送りたかった。それくらい、いい子のまま天国にいってしまいました。

私の人生をより豊かな彩あるものにしてくれたのは黒猫てんてんとの出会いです。本当に感謝でいっぱいです。
人生当たり前なことってないのですが、日々生活しているとつい忘れてしまいがち。感謝する気持ちの大切さを改めて実感しました。

いつも一緒にいて。お家に帰ってきたら、お部屋で寝てるてんてんに”ただいま”と言って…永遠に続くことではないのはわかってはいたけれど。今までの出来事が思い出になってしまうことが悲しくて。
当たり前すぎて何とも思ってなかった行動が、今ではてんてんがいたからしてたんだと自分のことなのに気づいたり。
ぽっかり気持ちに穴があいた感じとはこのことなのかと実感してます。

最後まで一生懸命生きた黒猫てんてん。
きっと体がしんどい日々が続いていただろうけど、私に最後まで寄り添ってくれたてんてん。
私の所に来てくれてありがとう。
いつも見守ってくれてありがとう。
ずっと忘れないよ。



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