僕のもう1人の弟。

今週のWeekly Blogはすごく個人的なことになるのですが,毎年忘れられない日があるのでそれについて話していきたいと思います。
 

 11月16日。これは僕のもう1人の弟の誕生日です。僕にはみんなが知っている医学部に通う弟の下にもう1人の弟がいます。ただ,そのもう1人の弟は死産という形でこの世に産まれてきました。僕が小学5年生のときのことです。朝いつも通り小学校に行く準備をしていたら,トイレでうずくまっている母親を父親が緊急で病院に連れて行ったあの緊張感をいまだに忘れることができません。そこから学校に行った僕と弟はその病院で先生に話されたことであったりを後々聞くことになったのですが,母子どちらもが危ない状況だったとのことでした。その日の僕らの学校が終わって叔母に病院に送ってもらって,そこで泣き果てた母親と息をしてない弟の姿を目の当たりにすることになりました。言葉を失ったというか,なんと口にしていいかわからない状況でした。学校から病院に向かった僕と弟はてっきり弟が産まれていると思っていたので,まさか死産だったなんて想像もしていなかったからこそなおさらでした。この世で生きることのできなかった弟には葬祭をするわけでもなく,そのまま母親が抱きしめたのを最後に父親と弟と僕の3人で火葬場に向かい,信じられないくらい小さな骨を納骨したのを覚えています。自分の体の療養があるのでこの納骨に立ち会うことも許されなかった母親のことを考えると…。今もこの日の全ての人の表情を含めた光景は鮮明に脳裏に焼き付いています。この文章を打ちながらも胸をギュッと締め付けられているかのようです。
 

 今もし僕のもう1人の弟がこの世で生きていたとしたら今年中学校1年生になります。君たちよりも年下です。生意気な可愛い弟がいたことだろうと思うと,苦しくてたまりません。生きるってほんとにすごいことなんだなって思います。この世に産まれてくること自体奇跡で,素敵なことなんだなとほんとに心から思います。僕もこれまで辛い思いなどたくさんしてきました。みんなもめんどくさいことやきついことたくさんあると思うけど,そんなことを感じることができること,そんな場所に自分という人間が実在してることってそれだけで幸せなのです。当たり前になっているこの世に存在することの難しさをみんなにも知ってほしい。生きたくても生きれなかった人たちが世の中にはたくさん存在します。「人生一度きり」なんていう言葉もありますが,そもそも一度きりの人生が与えられていること,チャンスがあるということさえ素敵なことです。ぜひみんなも今苦しかったり辛いこともあると思いますが,その一度きりのチャンスがあることに感謝の気持ちを胸に頑張ってほしいなと思います。
 

 今週は個人的な話にはなりましたが,ぜひ自分を見つめ直すいい機会にしてほしいなと思います。何とかWeeky Blogも追いついたので来週もいつも通りちゃんと書いていきたいと思います。(苦笑)36回目だってさ。もうこれ書き始めてから,配り始めてから9ヶ月経ったんだね。早いもんだ。残り3ヶ月もないです。残り4分の1。映画で言ったらクライマックスです。最高のストーリーを仕上げてください。この映画の主人公は君たちで,監督も君たち。どう作り上げるかは君達次第です。使えるものは使いまくってください。昨日早慶FINALも開成OPも結果が出てきました。合格するために必要なことを客観的な視点で分析して,その分析した結果からやるべきことを入試当日を迎えるまで取り組んでいこう。感情に振り回されるなよ。俺達には合格しかない。

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