古代水族館 1

化石を見に行こう、となったのは去年の5月頃の話だった。やっと仕事に余裕が出来てきたので、アプリゲームとノーレート麻雀以外で何か楽しい事をしたかった。
元々歴史が大好きだったので、たまたまスマホで地球史について閲覧していた際ふと思った。
「恐竜の化石って、関東圏ならたっぷりあるんじゃね?」
全ての始まりである。

永田町にある「城西大学水田記念博物館 大石化石ギャラリー」は「化石の水族館」とも呼ばれている。大学構内にある小さな展示室で、内容は魚類中心。但し保存状態は国内最高級!貴重な品や触れる化石もある。
まさに古代水族館だ。アクセスもかなり良く、入館料が無料というのも大きい。

画像1

大学の警備員に道を訪ね、到着。
とにかく静かな空間で、先客の親子連れがいたのをうっかり見落としそうになった。
何から見ようかと思った矢先に、彼らに目を奪われる。クラドキクルス(上)とカラモプレウルス(下)である。
そこで私は己の認識を改め、保存状態が最高級という言葉の意味を知った。それは化石というよりも剥製に近い印象だった。

画像2

クラドキクルスはイクチオデクテス目の獰猛な肉食魚で、白亜紀の海を泳いでいた。これは1m超えだが、これでもまだまだ小魚😱大型種のシファクティヌスは6m級にもなる。魚からサメ、果ては海棲爬虫類まで食べていたとされる恐ろしい古代魚だ。顔がブルドッグに似ているので、ブルドッグ・フィッシュとも。
カラモプレウルスはアミア科の古代魚で、同じく白亜紀の肉食魚。先のクラドキクルスを丸呑みし、呑まれた側が腹を食い破って出てきた化石まで見つかっているそうだ。国立科学博物館の海のハンター展に、分かりやすいイメージ図があったので掲載する。

画像3

うむ。白亜紀の海は地獄だ😱
因みにアミア・カルヴァという種が今も現存している。一見カムルチーに似ているが、頭が鎧のような骨で覆われている生きた化石だ。
淡水魚を飼う際の候補に如何だろうか?

次に目を引いたのが翼竜アンハングエラ。

画像4

何故翼竜が?と思ったが、産地が🐟達と同じくブラジルで、よく魚を食べてたからついでに展示されているのかもしれない。
嘴は中々の大きさで、魚を逃さないための歯までくっきり見える。海辺の崖から風に乗って、自慢の翼膜で海面すれすれを滑空していたのだろう。因みに翼竜が全く羽ばたかない、という説はほぼ否定されており、実際は多少なりとも羽ばたいていたとされている。
そしてこの時は、コイツと長い付き合いになるとは夢にも思っていなかった😅

(続きます)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?