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キシ (Kisi)

モダンなスタイルと伝統的なスタイルの両方で造られる、花の香りのするジョージアの品種です。

主要なシノニム:Kissi、Maghranul

起源と家系:キシ(Kisi)は、ジョージア南東部カヘティ(Kakheti)地方の土着品種です。「Vitis International Variety Catalogue」によると、キシはムツヴァネ(これがムツヴァネ・カフリを指すのか、ゴルリ・ムツヴァネを指すのかは明確ではない)とルカツィテリとの交配とされていますが、これはDNA分析によって反証されています(Vouillamoz 他: 2006年)。

植物学的特徴:遅芽、中熟。果皮が薄く、実は小~中程度の緩い房。気候に非常に敏感で、栽培が難しい。

栽培地域とワインの味わい:キシから造られるワインは、強烈な花のようなアロマと、乾燥した洋ナシやリンゴの風味があり、辛口のワインでも甘みを感じます。現代的ヨーロッパ製法と伝統的ジョージア製法の2つのスタイルがあり、後者はクヴェヴリ(qvevri=粘土製の甕)で醗酵させ、アプリコット、ミント、オレンジの特徴をより強く示します。2008年にはジョージア南東部のカヘティ地方に50 ha(124エーカー)のキシ栽培地があり、特にマグラーニ(Maghraani)とアルゴヒ(Argokhi)の村では地元のブレンドの一つとなっています。ヴァラエタルワインのお勧めの生産者には、ヨーロッパ製法では、Kindzmarauli Marani、Vashadze、Winiveriaがあり、より伝統的なジョージア製法では、Alavardi Monastery Cellar、Vinoterra、Pheasant's Tearsがあります。キシをルカツィテリなど他の土着品種とブレンドする生産者も多いです。Telavi Wine Cellarではキシをムツヴァネ・カフリとブレンドしています。

※この文章は、「ワイン用葡萄品種大事典(Kindle版)」ジャンシスロビンソン他2名の英語版からの翻訳です。

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