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ムツヴァネ・カフリ (Mtsvane Kakhuri)

より広く普及したムツヴァネからは、伝統的なスタイルとヨーロッパのスタイルの両方で高品質のジョージアの白ワインが造られます。

主要なシノニム:デダリ・ムツヴァネ、ママリ・ムツヴァネ、ムクナラ、ムツヴァネ・カチュリ、ムツヴァニ、ムツヴァネ(Mtzvané)

ムツヴァネ・カフリとよく間違えられる品種:ゴルリ・ムツヴァネ

起源と家系:文字通り「カヘティからの緑」であるムツヴァネ・カフリ(Mtsvane Kakhuri)は、ジョージア南東部のカヘティ地域由来の非常に古い土着品種です。単にムツヴァネと呼ばれることが多いですが、ジョージア中央南部のカルトゥリ(Kartli)地域由来の遺伝的に明確なゴルリ・ムツヴァネと混同されるべきではありません (2006年: Vouillamoz 他)。

その他の説:他の多くのジョージアの品種同様、ムツヴァネ・カフリは西暦5世紀には早くも言及されていると言われています(2004年: ChkhartishviliとBetsiashvili)。

植物学的特徴:中程度の樹勢と生産性。発芽が遅く、成熟期は中位。爽やかな酸味を保ちながら、高い糖度を得ることができる。ベト病に弱い。

栽培地域とワインの味わい: ムツヴァネ・カフリは、主に石灰質土壌のジョージアのPDOマナヴィ地区で辛口の白ワインを生産するために、時には15%までのルカツィテリとブレンドして使用されます。一般的に、新鮮な柑橘類のアロマ、トロピカルフルーツのノート、比較的高いアルコール度数とさわやかな酸味を持ちます。この品種は主にジョージア南東部カヘティ地域のPDOマナヴィとPDOツィナンダリで見られますが、ウクライナ、ロシア、モルドバ、アルメニアでも栽培されています。2004年にはジョージアに240ha(593エーカー)の栽培面積がありました。ヨーロッパスタイルのワインの推奨生産者には、Badagoni(バダゴニ)、 Telavi Wine Cellar(テラヴィ・ワイン・セラー)、Teliani Valley(テリアーニ・ヴァレー)があり、伝統的なクヴェヴリ(qvevri)製法によるヴァラエタルワインの造り手には、Pheasant's Tears(フェザンツ・ティアーズ)とVinoterra(ヴィノテラ)があります。

※この文章は、「ワイン用葡萄品種大事典(Kindle版)」ジャンシスロビンソン他2名の英語版からの翻訳です。

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