見出し画像

バヤンシラ (Bayanshira)

輝きのないアゼリ品種で酸味が強く、アルコール度数が低い。

主要なシノニム:Ag Shirei, Ag Üzüm (アルメニア), Bahïan Chireï, Bajac Shirei, Banants (アルメニア), Bayan Shirei, Bayan Shirey or Bayanshire, Shirei, Spitak Khagog (アルメニア)

起源と家系:バヤンシラは、アゼルバイジャンのダシュハサン地方のバヤン村(アルメニア語ではバナンツ、それゆえ同義語)の土着である可能性が高いとみられています(2004年: ChkhartishviliとBetsiashvili)。

その他の説:バヤンシラは、多数の野生のブドウの木(ヴィティスヴィニフェラの亜種ヴィティスシルヴェストリス)が繁殖しているアルメニアのアララト山地域由来の可能性がありますが、この地域では野生のブドウの木が記録されていないため、その可能性は低いと見られています。(2004年: ChkhartishviliとBetsiashvili)

植物学的特徴:樹勢は豊かで生産性が高く、発芽は早期で成熟は遅い。病害虫やカビ病に非常に弱く、冬の霜害のリスクがあるが、夏の干ばつには耐性が高い。

栽培地域とワインの味わい: バヤンシラは、アゼルバイジャンでは一般的にクリスプでアルコール度数は中程度になるものの、全体的には下位のワインが造られます。例えば、サムフ地方のザマンでは、スパークリングワイン、辛口ワイン、デザートワイン、酒精強化ワインなどに使用されます。また蒸留してブランデーが造られることもあり、他の旧ソ連諸国でも栽培されています。

※この文章は、「ワイン用葡萄品種大事典(Kindle版)」ジャンシスロビンソン他2名の英語版からの翻訳です。

よろしければサポートお願いします。いただいたサポートはワイン関連書籍の購入費などに使わせていただきます!