夕闇子病み

鈍い痛みの空腹と
乱反射する黄丹色
工場の雲 空に溶け
遠くの鉄橋、凛として

プラットホームの立ち込める
生温い風を肩で切る
無限の雑踏 遠退いて
夜の帳が下りてきて

ひとり自転車走らせる
闇に飲まれぬようにただ
いつもの橋に着いたとき
私がいたのも知らずして