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光るかばんについて

開けたら中に仕込んだLEDが点灯し、閉めたら自動的に消灯する そんなかばんを思いついた。

防災グッズを中に入れたリュックだと万が一の際に便利だと、夜中に地震が起こって灯りが無い中を考えてみた。便利だと思った。

ファッション的に色付きのLEDだと女性にウケるかも?数秒動画に。また覗き込んだ時に顔色が良く映ったり 映えるかなと思った。

シニア世代がかばんの中が暗くて、中の物を取り出しにくい事が解消されるかなと思った。

子供用に ディズニーやUSJなどのキャラクターにと思った。

色々と考えて、制作してみたものの、数量も多くは制作できなかったので、ひとつにかかる費用も高くなり、売れ残ってしまった。不良在庫品となる。赤字となり 周りから馬鹿にされる毎日が続く。

「思いついて、やってみよう」という考えだけで終わらずに、実際にやってみた。
それだけだ。

散々な結果となり、周りは あーだ こーだと
結果が出てから言い出し始める。
「それみたことか!だから言っただろう!」
「俺だったらやらない こんなの商売にならない只のお前の自己満だ。」「一体お金いくら掛かったの? アホだな」
面と向かって言ってくる他に、言葉で言わなくても見る目が変わる人々もたくさんいる。

考えて その話をして 制作している最中は何も言って来なかった人々だ。
「それいいね」と言ってきた人々だ。

やはりすべては結果なのだろう。
失敗は、お金と時間を失うだけでなく
現在、精神的な苦役が生じている。


そんな中、友人の娘さん 小さな女の子が凄く 凄く喜んでくれた。まだ6歳、7歳だろうか この光るかばんを作った俺と会うだけの為に、わざわざネイルをして、少し靴底が高い子供用のハイヒールを履いて、俺がプレゼントした子供には重たい大きなかばんの「光るかばん」を持っておしゃれしてきてくれた。
家では「光るかばん」と呼ばずにTAKUYA’s Bagと呼んでくれているという。

「ありがとう」 拙い日本語で話してくれる

目を輝かせて 夢中でなってくれている。
おしゃれが大好きなのだろう。おしゃまな女の子だ。

俺は胸が熱くなる 
涙も凄く熱く感じる。
それほど精神的に弱っていたから

俺は報われたのだと思う。

後付けでの考えだが、
人生が終わる際に、やろうと思ったのに
やらなくて終わって後悔して死んでいく。
その中のひとつが無くなったと思えば良いだろう。
チャレンジとは確かに怖い物だ。
面倒でもある。
しかし、やらずに終わりを迎えるとなると…。


やりたいように生きてきたか?
好きな異性にちゃんと告白したか?
まさか誰か特定の奴の奴隷のように生きてきたのでは無いだろうな?
逃げたい時に逃げ出せずに我慢なぞはしていないだろうな?
金が無いから 時間が無いからと言い訳で誤魔化す大人にお前は変貌したのか?ならば子供の時の方がまだマシだった。

後悔してる事をたくさん残していってはないか?
きっと死際になって、まだ生きたいとしがみつく様な不様な事になるのではないだろうか?と自問自答してみる日々が続く。

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