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シロツメクサとミツバチとの戦い

かわいい白い花を咲かせ、葉は幸せを運ぶクローバーと人気があるシロツメクサ。姪っ子が小さいころ公園に咲きほこるシロツメクサの花で花飾りをつくっていたのを覚えている。
今の家に引っ越してきた3年前は、庭に咲きほこるシロツメクサをみて「かわいいなぁ。お花の絨毯だ。」と目を細めていたものだ。
しかし、このシロツメクサの花の蜜は美味しいらしく花が咲き始める3月から満開の5月、そして花が少なくなっていく7月までの間ミツバチが多くやってくる。
最初の頃は、ミツバチの「ブーン、ブーン」の羽音も気にならず「いっぱい蜜を持って帰るんだぞー」と呑気なものだった。それが一変する事件が発生した。
始めは次男がミツバチを追いかけて口で仕留めた際に、舌を刺された。6時間もの間動くことができなくなってしまったのだ。もちろん病院へGOだ。
次は、三男が前足肉球を刺されてしまった。たぶんボール遊びをしているときに蜜を吸っていたミツバチを踏んずけたのだ。様子が変だったので見てみるとミツバチの尻から切り離された針が刺さっていた。もちろん病院へGO。
医師からは、「次に刺されると危険です。気を付けるように。」とのことだった。
それからというもの私たち人間二人は、今まで以上に注意を払った。
庭に出す前には、視力のいい人間は家の中からミツバチの確認。もう一人の人間は虫取り網を持って庭を隅々までチェック。そのあと息子4頭を庭に出す前に、人間二人でシロツメクサの花を摘む作業・・・これを毎日続けた。それで、その年はミツバチに刺されることもなくなった。
次の年、芝生の休眠中にもシロツメクサは成長を続けている。今年もシロツメクサとミツバチとの戦いが始まるんだと気を引き締めた。
ところで我が家の息子たちにとってはにっくきミツバチだが、一生懸命に蜜を集める姿は健気でかわいいものだ。それにミツバチの習性は知らないがシロツメクサの花が2・3個咲き始めると、斥侯のように一匹がまず飛んでくる。そのあとどんどん増えてくるのだからミツバチの世界もいろいろな役割があるのかもしれない。
とまあ、そんなことを考えながらこの年もミツバチに刺されないように注意しながら庭遊びを楽しむことができた。
ところがである。シロツメクサの花も終わりミツバチも来なくなっていたその時、見逃してしまったミツバチに三男が刺されアナフィラキシー症状を起こしてしまい、病院に駆け込む事態になってしまったのである。三男は酸素室に入り絶対安静が必要となり入院することになったのだ。
こういう事態なって初めて人間は気づいた。シロツメクサの花を摘んだりミツバチを追い払うだけではだめなのだと。
花がある→蜜がある→ミツバチが来る
そういうことなら、
花をなくす→蜜がない→ミツバチは来ない
にするしかない!ということは「我が家の庭、シロツメクサ根絶作戦」しかない。気づくのが遅い。
私の本の表紙が、息子たち4頭がシロツメクサの花の中を走っている写真になっているなんて・・・
この子たちが楽しく安全に庭で過ごすには、この作戦しかない。実行あるのみ。
そして、今日は令和6年2月某日。芝生休眠中に広がりつつあるシロツメクサを雑草抜きで一つひとつ抜く作業を続けてきて、やっとゴールが見えてきた。今年シロツメクサの花が咲く前に根絶作戦終了となりそうだ。シロツメクサの花を見ることができないのは寂しいが、ミツバチの恐怖にさらされることなく息子たちを庭に放つことができそうである。
自然に近い状態で、自由に犬を遊ばせるって大変なんだなあ。

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