犬を飼うということ 

子どものころから犬を飼うことが憧れだった。
外国の映画の世界で、家の中で犬と一緒にくつろぐシーンはかっこよくもあり、富の象徴のように感じた。
大人になり、働いて一定の収入を得るようになると、子どものころからの夢がよみがえってきた。
「よし!犬を飼おう」
そこで考えた。
・マンションで飼うことに適した犬種は?
・仕事でお留守番が長いけどいいのか?
・本当にお世話をすることができるのか?
まず、マンションで飼うのに適した犬種っていっても、飼いたい好みの犬種があるわけで、好きな犬種がマンション飼いにそぐわないと言われても困る。
次に、お留守番の長さの問題だ。それも仕事を続ける以上やむを得ずってところだ。
そして最後の責任を持ってのお世話の件だ。今まで根気よく物事を続けたことがない。要するに飽きっぽい性格なのだ。まさか飼った後に飽きてしまわないか。自分が一番信用ならない。
と考えること2年。
2年も悩んでしまった。
あんなに悩んだのが嘘のように、今では4頭の息子たち(みんなオス)を迎えているのだから人間の悩みはちっぽけなものだ。
だからといって、犬を飼うといいよとは簡単にはお勧めすることはできない。
大切に家族として迎えるには覚悟も必要だからだ。
それは、とにかくお金がかかる。
フード代、トイレシートにベットなど、予防薬に予防接種、ワクチン、おもちゃにおやつ代などなどキリがない。そして、一番大きいものが治療代だ。
まさかの怪我や病気。当たり前だがほっとくわけにはいかない。怪我をしたら慌てて病院に連れていくし(日頃から休みの日でも診療してくれる病院をチェックしている)、病気なってしまったら全力で看病するし治療には手を尽くすのは当然だ。
このように、とにかくお金がかかるのだ。これは人間の責任が大きい。
しかし、これだけは言いたい。犬が与えてくれる幸せの大きさは計り知れないほど大きい。犬が人間に与えてくれる愛は偉大なのだ。
犬を飼うということは、ありきたりだけど、人生を豊かにしてくれることにほかならない。
もう一度言っておくが、犬を飼うことをお勧めすることはしない。犬を飼うと覚悟を決めた方々が増えることはうれしいけど。
私はこれからも、4頭のにおい、肌触り、歩き回る音、そして一途な瞳の中で暮らしていく。
少しづつ、我が家の4頭の話を紹介できたらいいなと思っている。

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