徒然なるままに4(37才)
ギャンブル依存症だと自覚するのは難しい。
20歳でコンビニバイトをしながらスロットを打つ生活も、兄貴から強制的に作らされた魔法のカードを手に入れてからは、負けても最終兵器があるので無茶して打つようになった。
借金というのは海で泳ぐのに似ている
(と思う)
砂浜から海まで泳ぐとだんだん足がつかなくなり怖くなる。
しかし泳ぎ慣れるとある程度遠くまで行けるようになり、また足がつく位置まで帰ってくる。
借金も最初は2〜3万借りるだけで怖くなり、
すぐに返済した。
慣れると10万前後借りて、また返済に向けて少しづつATMにお金を入れる。
コンビニの収入に対して10万の借金は痛いけど、スロットで勝てばあっという間に返せたので、利息もたいして気にしない
しかし、10万の借金が20万となりパチスロで負けを重ねると30万になるのには時間はそうかからなかった。
返済できないし、それよりもパチスロが打てなくなるほうに焦りを感じていたと思う。
今思えば寂しい男だったが、
毎日ギャンブルをして生きている実感を得ている!俺はギャンブラーだ!という謎のプライドのようなものがあった。
30万の借金を返そうと思うと、足がつく砂浜までは物凄く遠い、コンビニバイトで10万くらいではすぐには返済できないし、パチスロもまた負ければどうしようもならん。
このまま、地獄へ堕ちていくような気分になっていた。
そこまで行き着いたら、正社員で働こうという、いい機会と思ってハローワークに行った。
とにかく給与が高いとこがいいと思い、未経験、月収20万〜50万 コールセンター という室内で働けるという環境もあり即決して面接にいった。
もちろん即採用だった。
ブラックとは知らず、光通信傘下に就職した
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