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惑香(まどか)ってどんな子?

生まれつき、どういうわけか「周囲の人の目に女性的に映る」ことにより、シスヘテロ的なジェンダー・ロールを全うするに至らないせいで、社会的な生きづらさを抱えた、トランス願望のある男性です。

生物学的性と性自認が一致していて、異性にだけ性的指向がある、いわゆるシスジェンダー、ヘテロセクシャルな伝統的社会のありように馴染めない人間を、この社会は「性的マイノリティー」と呼び、ある種の不安定要素として、自分たちの社会から分離析出して捉えています。けれど、「あなたは男性ですか?女性ですか?」という常識的な二者択一にきっぱり回答できない人が抱えている事情は一様ではなく、私の場合も、「ではあなたはLGBTなんですか?」と問われたならば、自分はLGBT《ではない》と答えざるを得ません。

【≠L】生物的に男性なのでレズビアンではない。
【≠G】性別に関係なく欲情するのでゲイではない。
【≠B】性の二元論を信じていないのでバイセクシャルではない。
【≠T】手術や戸籍変更をしていないのでトランスジェンダーではない。

結果として、本来多様であるはずのものを4Letterで無理やり分類しようとしたせいで溢れかえった《それ以外》を吸収し肥大し続ける【Q:クィア】という旗印のもと、【性的流動性(ジェンダー・フルイディティー:ジェンダーとは本質的に流動的であるという新しい考え方)】を盾に私は生きているわけですが、幸いにもnoteにはこのようなジェンダー・アイデンティティーに理解を示してくれる方が少なからずおり、特に宣伝活動をしているわけでもない記事が、お線香を焚くようにゆっくり静かに広まっているのを感じています。

評価ゼロの記事を評価1にして下さる読者は、孤独な演説にひとり耳を傾ける稀有な理解者に等しく、評価10000を評価10001にして下さる読者より遥かに貴重です。バズとは無縁のSNSの辺境で、このような静かなエンゲージメントを大切に活動していきたいと思っています。

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