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妄想してたものが東京ドームで現実になった話(MOIW2023のレポのようなもの)

 「アイマスライブの現地、今日が初めてなんだよね……」

 そう言った時の同行者の驚愕の表情が忘れられない。

 元々はミリオンライブのオタクでした。
 仲の良かったオタク仲間が、ちょっと忙しくて会えなかった間にミリオンライブ沼に転がり落ちていて(多分それこそMOIW2015がきっかけだったんじゃなかったかな)、「ミリオンはいいぞ」しか言わない妖怪になっていたので気にはなっていたんですけど、たまたまニコ生でミリオン2ndライブの無料配信がされるっていうことで、まあ無料だし今日暇だし……で観たのが全ての始まりでした。そこから順調に沼り、音ゲーやソシャゲーが苦手なのでイベ走ったりはなかなか出来ないけど、新曲が出たら聴き、ライブビューイングがあれば遠くの映画館でも足を運び(当時まあまあの田舎住まいだったので)、楽しくミリマスオタクをやっていました。その過程でキャラを演じる女性声優さんのオタクにもなりまして……それはそれで楽しいオタクライフを過ごしてました。
 ちなみにミリオンで好きな声優は夏川椎菜さんと上田麗奈さんです。担当は強いて言えば百合子(根がドルオタなのでPという意識が持ちづらいんで……あと出会った時にはもうすでに魅力的なアイドルだったし……)。

 女性声優って何かと配信番組やラジオを持つじゃないですか。で、回を重ねていくとゲストに他の女性声優呼ぶじゃないですか。そうすると「まだあまり詳しくは知らないけど名前と顔は存じ上げている女性声優」がどんどん増えていきます。
 「シャニマス」って、わたしにとってはそういう声優さんがわんさかいるコンテンツだったんです。あと、周囲のオタク友達(一番熱が入ってるコンテンツが違くなってもなんか仲良いオタクが多いの楽しいですよね)にも、「シャニマスはいいぞ」妖怪が何人かいたので、友人とのTwitterでのやり取りの中で名前と顔とキャラが一致する人がどんどん増えていきまして(どうでもいいですが、私の周りではこの現象を「コンテンツの受動喫煙」って呼んでます)、結果的にはバンナムフェス1stの無料配信(こいつまた無銭から入ってるよ……)と、例のコレ(詳細はこのnoteで)で、見事にシャニマスにも入門しました。
 好きなユニットはアルストロメリア。好きな演者さんは芝崎典子さんです。って言ってもまだ全然入門したてです。なんせシャニマスさん、シナリオの質量がエグいので。


 そんな感じで、765と283の反復横跳びを始めたところでやってきたアイマス合同ライブ。シャニマス沼の先輩である友人に「行かない?」と誘われました。そう言われて出演者を確認する私。

私「え、夏川さんも上田さんもいないじゃん……百合子もおらん……」
友「でも典子いるよ?」
私「典子ぉ……」
友「アルストいるよ?」
私「……」

 ミリオンの推しが全滅しているが、シャニの推しがいる。まあミリオンの曲ならなんでも好きだし……いやでも5ブランド合同ってことはここまで全く触れてこなかったデレとかSideMもいるってことだよね……?えーーー全く知識ないわどうしよう……いやでもアルストロメリアは観たい……推し……ト○イセイル誰もいないってどういうことだよ○ューレェ……

 
と、散っ々悩み尽くした結果。

私「……2日目だけご一緒していい?」
友「いいよー」

 ということになりました。

 アルストロメリアもいるし、HANABI団好きだし、間違いなく花ざかりWeekendしてくれるもんね。

 そう。花ざかりWeekend。
 

 
 オトナの女性が歌うからこその説得力があるこの楽曲。
 
 ミリシャニ兼任オタクをするようになってから、「シャニのアイドルにミリオンの曲を歌ってもらうとしたら誰に何を歌わせたいか選手権」を脳内でn回やってるんですけど、芝崎典子さん演じる「桑山千雪」というアイドルを知った時に強烈にこう思ったのを覚えています。

「千雪さん、花ざかり歌ってくれねえかな」

 ミリオンに比べてシャニマスは成人している人が少ないので、4ラグみたいなユニットはなかなか出来ない(そもそもユニット固定だし)し、まあソロでちょっとセクシーな曲が来たりすることはあるかもしれないけど、花ざかりの、あの日常をコツコツ頑張っている女性がぱあああっっと解放されてキラキラする雰囲気の楽曲を一人で、っていうのは難しい。

 でも、絶対似合うじゃん。似合うじゃん……。

 ……てな感じで、私の頭の中ではもう何万回と桑山千雪さんは「花ざかりWeekend」をカバーしてたんです。
 私の、頭の、中では。


 そしてドーム2日目当日。

 シャニ先輩オタク友達諸氏と楽しくライブ前の時間を過ごし、いざドームへ。
 結局のところ予習範囲が膨大すぎて、声出しもOKになっちゃって、「まあ、行きゃなんとかなるやろ」の精神でライブに臨みました。





 めちゃめちゃ楽しかったです(結論)
 いやあの、記憶がちょっと……。

 「きゅんっ!ヴァンパイアガール」で千雪さんが出てきて膝から崩れ落ちそうになった私。しかもめっちゃ楽しそう。ニッコニコ。うわあこういうのノリノリでやるの解釈一致すぎる。
 これで完全に油断をしてしまいました。

 ミリオンの出番が割と後半に偏っていたので結構焦れていた私。花ざかりWeekendのイントロと見慣れた4ラグの衣装でぶち上がって楽しんでいたんです。で、間奏のところで、連番の友人に「おい」と肘で突かれて舞台端を見るとそこには、

 桑山千雪がいました。
 
 2番から歌い出す桑山千雪。


 桑山千雪が、花ざかりWeekendを、歌っている。




 え、あれ?私の妄想じゃなく……?本当に……桑山千雪が楽しそうに花ざかりやってる。
 いや、マジで千雪さんいい顔で歌うなあ。え、なんで妄想が急に東京ドームで実装されてるの????うっわ笑顔眩しい。いや待って?なんで?????

 人間、観たすぎたものをいざ目の前にお出しされると、現実味を咀嚼するのにこんなに時間がかかるんですね。正直この1週間で「桑山千雪の花ざかり……」と何度声に出して呟いたかわかりません。そのたび脳が処理落ちしてます。

 普段年下の女の子たちと共にいるお姉さんが、同年代の女友達とかしましくしているのが見られたっていうのも、なんだか感慨深かったです。
 「桑山千雪が歌う花ざかりWeekend」は、私の中でその様をわかりやすく表すキーワードだったのかも。
 
 落ち着いてセトリを眺めると、「ああ、この曲楽しかったなー」とか「この声優さんあんまりご存知なかったけどばちくそパフォーマンス良かったな…………」とか思い出せるところもあるんですけど、それはきっとアイマスに詳しい人が書いてくれてるので、私はこの脳内でn万回としてきた妄想の映像が突然東京ドームのステージ上に現れたオタクのお気持ちを、書き残しておこうと思います。

 桑山千雪さんへ。
 わたしが、ずっとずっと観たかったものを見せてくれて、本当にありがとう。

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