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EDIシステムと業務システムとの連携方法について

EDIシステムと業務システムとの連携方法
 EDIシステムと業務システムを連携させる方法は、大きく分けて以下の3つがあります。

ファイル転送

 最も基本的な方法で、EDIシステムと業務システム間でファイルをやり取りすることで連携します。具体的には、以下の手順で行われます。

 EDIシステムで取引先から受け取ったデータをファイル形式に変換します。
 ファイル転送システムなどを利用して、業務システムにファイルを転送します。
 業務システムで転送されたファイルをインポートし、データを取り込みます。
 ファイル転送は、比較的シンプルな方法ですが、手動での処理が必要となるため、作業負荷が大きくなるというデメリットがあります。
 また、ファイル形式の変換や転送設定などの作業も必要となるため、運用コストも高くなります。

データ連携ミドルウェア

 EDIシステムと業務システム間でデータを直接連携させるためのミドルウェアを使用する方法です。
 具体的には、以下の手順で行われます。

 データ連携ミドルウェアで、EDIシステムから受け取ったデータを業務システムのデータ形式に変換します。
 変換されたデータを、業務システムに直接連携します。
 データ連携ミドルウェアを使用すると、ファイル転送の手間が省け、作業負荷を軽減することができます。
 また、データ変換や転送設定などの作業も自動化できるため、運用コストも削減することができます。

データベース連携

 EDIシステムと業務システムがそれぞれデータベースを持っている場合、データベース連携を行うことで連携することができます。
 具体的には、以下の手順でデータ連携を行います。

 EDIシステムと業務システムのデータベースを接続します。
 EDIシステムで受け取ったデータを、業務システムのデータベースに直接格納します。
 業務システムは、データベースに格納されたデータを参照して処理を行います。
 データベース連携は、ファイル転送よりも自動化が容易で、データ転送速度も速くなります。
 しかし、EDIシステムと業務システムのデータベースのスキーマを合わせる必要があり、設定が複雑になるというデメリットがあります。

API連携

 EDIシステムと業務システム間でAPIを介して連携する方法です。APIとは、アプリケーション同士が連携するための仕組みです。
 具体的には、以下の手順で行われます。

 EDIシステムからAPIを呼び出し、取引先から受け取ったデータを取得します。
 取得したデータを、業務システムのデータ形式に変換します。
 変換されたデータを、業務システムに連携します。
 API連携は、データ連携ミドルウェアよりも柔軟性の高い連携方法です。   APIを利用することで、リアルタイムでのデータ連携や、複雑なデータ連携なども可能になります。

メッセージングシステム

 EDIシステムと業務システム間でメッセージングシステムを使ってデータを連携させる方法です。
 具体的には、以下の手順で行われます。

 EDIシステムで取引先から受け取ったデータを、メッセージングシステムに送信します。
 メッセージングシステムで受け取ったデータを、業務システムに転送します。
 業務システムで転送されたデータを処理します。
 メッセージングシステムは、API連携と同様に、データ変換処理が不要で、データの整合性が保証され、リアルタイムでの連携が可能という利点があります。

 ただし、メッセージングシステムには、以下のような課題もあります。

 メッセージングシステムの導入が必要:EDIシステムと業務システム間で メッセージングシステムを導入する必要があります。
 メッセージングシステムの運用・保守が必要:メッセージングシステムを運用・保守する必要があります。

どの方法を選択すべきか

 EDIシステムと業務システムを連携させる方法は、上記以外にも様々な方法があります。どの方法を選択すべきかは、以下の要素を考慮する必要があります。

取引先の数
データ量
連携の頻度
データの形式
セキュリティ要件
予算
これらの要素を総合的に判断し、最適な連携方法を選択することが重要です。

 EDIシステムと業務システムの連携を成功させるためのポイント務システムの連携を成功させるためには、以下の点に注意する必要があります。

 連携要件を明確にする:連携によって何を達成したいのか、具体的に定義する必要があります。
 システム間のデータフォーマットを統一する:EDIシステムと業務システムでやり取りするデータのフォーマットを統一する必要があります。
 セキュリティ対策を講じる:データの漏洩や改ざんを防ぐために、適切なセキュリティ対策を講じる必要があります。
 運用体制を整備する:連携システムを安定稼働させるために、運用体制を整備する必要があります。

参考情報

 基幹システムと連携可能なEDIとは? 取引の仕組みや最近注目のEDIも紹介 - Oneplat:https://www.edi-plus.com/resources/what-is-edi/
 
 EDIとは?システム導入するメリットや注意点を解説|EDIシステムコラム|Hi-PerBT ウェブ購買|日立ソリューションズ西日本:https://www.hitachi-solutions-west.co.jp/products/industry/hiper/column01/
 
 システム連携とは?システムやデータの連携方法やポイントを解説 - データ・アプリケーション:https://www.dal.co.jp/

その他

 EDIシステムと業務システムを連携させる際には、以下の点にも注意する必要があります。

データの整合性
セキュリティ対策
運用体制
 これらの点に注意することで、スムーズかつ安全な連携を実現することができます。

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