データ通信の歴史#18
4-1 BSC手順以前のデータ通信手順
BSC手順 (Binary Synchronous Communication) は、1967年にIBMによって発表されたデータ通信手順です。
その以前には、様々なデータ通信手順が存在していました。
以下では、BSC手順以前の代表的なデータ通信手順について紹介します。
1. スタートストップ手順
スタートストップ手順は、最も古いデータ通信手順の一つです。この手順では、各文字の前にスタートビットとストップビットを付加して送信します。
スタートビットは送信開始を示し、ストップビットは送信終了を示します。
2. 非同期伝送手順
非同期伝送手順は、スタートストップ手順よりも効率的な手順です。
この手順では、各文字の前にスタートビットのみを付加して送信します。
受信側は、受信データのビット間隔を測定して、各文字の開始と終了を判別します。
3. 同期伝送手順
同期伝送手順は、非同期伝送手順よりもさらに効率的な手順です。この手順では、送信側と受信側で共通のクロック信号を使用します。
送信側は、クロック信号に合わせてデータを送信し、受信側はクロック信号に合わせてデータを受信します。
4. バイト同期伝送手順
バイト同期伝送手順は、同期伝送手順を拡張した手順です。この手順では、データを8ビット単位のバイトで送信します。
各バイトの開始には、同期ビットと呼ばれる特別なビット列が使用されます。
これらの手順は、それぞれ長所と短所があります。
スタートストップ手順は、最もシンプルで実装が容易な手順ですが、効率は低いです。
非同期伝送手順は、スタートストップ手順よりも効率的ですが、誤りが発生しやすいです。
同期伝送手順は、非同期伝送手順よりも効率的で誤りが発生しにくいですが、実装が複雑です。
バイト同期伝送手順は、同期伝送手順よりもさらに効率的で誤りが発生しにくいですが、実装がさらに複雑です。
BSC手順は、これらの手順を改良した手順です。
BSC手順では、データリンク層とネットワーク層の機能を分離し、エラー検出・訂正機能を追加しました。
これにより、BSC手順は、それまでの手順よりも効率的で信頼性の高い手順となりました。
以下に、BSC手順以前のデータ通信手順の比較表を示します。
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