一品もののEDIとは

　一品もののEDIとは、個別に識別される一品物の商品情報をEDIでやり取りする方式です。
　従来のEDIは、ロットやケース単位で商品情報を管理していましたが、一品もののEDIでは、個々の商品にシリアル番号などの固有IDを付与し、そのIDに基づいて商品情報を管理します。

一品もののEDIのメリット
一品もののEDIには、以下のメリットがあります。

トレーサビリティの強化
　個々の商品の履歴を追跡できるため、万が一問題が発生した場合でも、原因究明や迅速な対応が可能になります。

在庫管理の精度向上
　個々の商品の所在を把握できるため、在庫切れや過剰在庫を抑制し、在庫管理の精度を向上できます。

偽造品の防止
　個々の商品に固有IDを付与することで、偽造品の流通を防ぐことができます。

リサイクルの促進
　個々の商品の履歴を把握できるため、リサイクルを促進できます。

一品もののEDIの導入事例
一品もののEDIは、以下のような業種で導入されています。

アパレル業界
　アパレル業界では、個々の衣服にRFIDタグを貼り付け、その情報をEDIでやり取りすることで、商品の流通状況を把握し、在庫管理の効率化を実現しています。

食品業界
　食品業界では、個々の食品にQRコードを貼り付け、その情報をEDIでやり取りすることで、商品のトレーサビリティを強化し、食の安全性を確保しています。

医薬品業界
　医薬品業界では、個々の医薬品にシリアル番号を付与し、その情報をEDIでやり取りすることで、医薬品の偽造品の流通を防ぎ、患者の安全を守るために役立てています。

一品もののEDIの課題
一品もののEDIには、以下の課題があります。

コスト
　個々の商品にシリアル番号などの固有IDを付与するには、コストがかかります。
システム
　一品もののEDIに対応したシステムを構築する必要があります。
標準化
　一品もののEDIの標準規格はまだ確立されていません。

一品もののEDIの今後の展望
　一品もののEDIは、今後ますます重要性が増していくと考えられます。
　トレーサビリティの強化や偽造品の防止、リサイクルの促進など、さまざまな課題解決に貢献することが期待されています。