見出し画像

12/7/24 痛みを伝える表現

30代/会社員/線維筋痛症・うつ病当事者のmyrthé(みるて)です。
このnoteには、植物や動物の写真と、生活の中で感じたことや病気について綴った文章を掲載します。

線維筋痛症の痛みについて、当事者のあなたは、どんな表現で人に伝えていますか?
当事者でないあなたは、どんな表現を見聞きしたことがありますか?

線維筋痛症の痛みについて、私は、以前「硝子の欠片が血管を走るような痛み」という表現を見たことがあります。
すごく痛そうな表現です。でも、実感としてぴんとこない方もいるのではないでしょうか。

こんなことを書くのは、自分がそうだからです。硝子の破片が体内に入った、という体験もないので、言葉を見ても、実感が持ちにくいというか、想像が難しい…

今日は、「痛みを伝える」ということについて考えていました。

痛みを表現する、人に伝えるということは、難易度が高いことだと思います。
誤解を生みたくないし、そもそも話すのに引け目を感じるので、できればそれをせずにいたい、というのが私の正直な本心です。
とはいえ、現実的なサポートを、サポートを引き受けてくださる方にお願いする際など、自分の状況を伝える必要のある場面が時々あります。

そんなときに、なるべく相手がイメージしやすい表現で、過不足なく実情を伝えるにはどうしたらよいだろうか?
長い間、試行錯誤してきました。そして今も、現在進行形で、ベストな形を模索しています。

最近は、痛みを表現するときは、過去の自分が実際に経験した身体の傷による痛みの経験を拠り所にしています。

「今、背中がとても痛いです。
以前、10針ほど縫わなくてはいけない怪我をしたことがあるのですが、そのとき以上に痛いです。
縫合前の、開いたままの、幅1cm深さ0.5cm、長さ20cmぐらいの傷が、背中に5本くらいある感じです」
…という感じです。
どうでしょうか。少し分かりやすくは、ないでしょうか…?

相手がより精確にイメージできるようにするためにどうすればよいかと考えるとき、同時に思っていることがあります。
それは、誰かに伝えるために、自分の中でしっかり腑に落ちた言葉を使いたいということです。

私は、想像力に足りないところがありまして。
抽象的・比喩的な表現は、自分が実感としてしっかり「分かった」と思えないことが、多々あります。

「何となく、分かる気がする」というぐらいの曖昧な言葉で濁すのは簡単です。
ただ、この病気の痛みに関しては、それを示す具体的な見える形がありません(例えば、傷痕があるとか、痛み度合いを示す客観的な数値とか)。
だからこそ、口に出すときは、なるべく精確な言葉に拘りたいと考えています。