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「ラトーナとヘレーネ」



遠くに見える海
大きな客船も粒に見える
水平線の向こうに消えてゆく

青くて美しいね

そう言えば地球の機嫌が良くなると思っている
Hello!ラトーナ
Hello!ヘレーネ

二人は思っていることは少しだけ違っている
でもペーパーカップの紅茶はお揃い

見えない人には
まったく見えない領域があるらしいわ

あの海の向こうに?

ううん違うわ

家族という名の・・・
家庭という名の・・・

今さら見向きもされないユートピア思想?

そう言えば
「生まれてきた意味」という名のまぼろしの
魔物もいるって聞いたわ


少年にも見えたって
少女にも見えたって
そして
やがて見えなくなるんですって


働きざかりの人にも見えたって
老熟した人にも見えたって

それでやっぱり
やがて見えなくなるの?


神話みたいなものなのかなぁ


人はそれぞれに精算するべきものがある
その上でともにいられればいい
1から100まで共有できなくても
それが愛だと認めてしまうしかない
彼と共同体なら
彼女と共同体なら

ラトーナは微笑む

与えるほうが先よね
先に受け取ることばかり考えるとうまくいかない

ヘレーネはわかったように首を縦に振る

ここにいると
夕日が沈んでゆく早さは
いつまでも待っていられるわね

もうすぐ
ダイヤモンドやルビーやサファイヤの夜景
エメラルドも散りばめられるわ

遠くに見える海はブラックスクリーンみたいになる

みんないっしょなのよね
ここから見ると!

ヘレーネはラトーナに口調も負けたくない

すがったり
すがられたり
泣いたり
泣かれたり

くちばしに咥えられていた手紙







#くちばしに咥えられていた手紙1

オリジナル詩と音楽AI生成、イラストAI生成で遊んでいます。 YouTubeチャンネル「ポエトリーパーク910 」 https://www.youtube.com/@QioPoetryPark