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「償いのパレット」



「心にもいろんな器官があって」


心にもいろんな器官があって

ぽっかり穴があいたようになるところがあって

見えない傷口ができて痛むところがあって

サヨナラと言葉にしないと

元通りになったような感じにならないところがあって

それぞれの役割があるような気がする


「罪」


エネルギーばかりか

表現のすべてを

奪われる

存在する意味も

少し残さずに

吸い取られてゆく

見つめているのは

見つめているのは

その重い事実


「償いの意欲」


昨日の自分をなぐさめるために

メッセージを探すわけではない

未来の自分を勇気付けるために

メッセージを探すわけでもない

自分の中のフェイクを

そぎ落とすために

言葉を探している

いつも何%かは

嘘をつかされている

対岸のけげんそうな顔に

今ここにいる自分を奪われてしまう

知らないうちに

身なりは汚れてもいいけど

知らないうちに

心を汚したくはない

償う意欲も消え失せてしまうから

後悔の気持ちも消え失せてしまうから

創作に意欲が必要なように

償いにも意欲が必要な気がするから


「他の人の傷つき方で書くことはできない」


他の人の傷つき方で書くことはできない

自分は自分の傷つき方で

自分の傷を言葉にするしかない

言葉で表現したいこと

喜びや悲しみよりも疑問だと思う

単なる吐き出す作業じゃない

おかしいと思うことが目の前から消えないから

それを無くしたくて言葉にする

他の人の傷つき方で書くことはできない

自分は自分の傷つき方で

自分の傷を言葉にするしかない

言葉をまねされても
人生までは盗まれることはない

選んだ言葉が自分の言葉となる時
見つけた言葉が自分の言葉がなる時

次の自分になる準備ができる


「不幸でもなく 幸せでもなく」


今が

不幸だとも

幸せだとも

決める必要はない

どうすれば

どうなれば

前に進んだことになっているのか

それを

わかるほうが

むずかしい

きっと物語は

自分で完結するしかない


「出会った言葉 まだ見ぬ言葉」


出会った言葉

まだ見ぬ言葉

永遠に知ることのない言葉

言葉が

注がれば注がれるほど

心は変化してゆく

出会った言葉

まだ見ぬ言葉

永遠に知ることのない言葉

例えば

100の言葉を越えて

101個目の言葉を知った時

昨日までの自分が

一気に小さく見える

出会った言葉

まだ見ぬ言葉

永遠に知ることのない言葉

どこまで

知ることができるだろうか

どこまで

知る必要があるだろうか


「間違いとして 生まれた場面も」


間違いとして

生まれた場面も

いつか

その

抱きしめ方がわかるようになって

涙という表情をした感情か

笑顔という表情をした感情の

どちらかで

必ず

新しい約束を

手にしたい


「足りなかったことが手に入るころ」


子どものころに

答えてもらえなかったクエスチョン

ころころころがって

あのマークはまだ増えている

小さな思い

わかってもらえなかったクエスチョン

ころころころがって

あの瞬間はまだ熱いまま

みんな生きてきた分だけ

伝えたいことができる

走り書きのような心の中の1ページ 

2ページ 3ページ

足りなかったことが手に入るころ

今度はそれを誰かにあげる番がくる

きっと



#詩人のパレットQ3


オリジナル詩と音楽AI生成、イラストAI生成で遊んでいます。 YouTubeチャンネル「ポエトリーパーク910 」 https://www.youtube.com/@QioPoetryPark