「虚栄のリリック」～カンパリソーダをテーブルに置いて

大人ぶって「マーヴィン・ゲイ」の「 Let s Get It On」

カンパリソーダをテーブルに置いて

 

悲しいことがあったら

悲しいことがなかったように

バランスを取ろうとする

 

左右されたくないのに
左右されてばかりで

 

何も感じないようにすることが

いいことにも思えて

その状態に身を任す

しみついてる偽者（にせもの）を
虚栄のリリックを
打ち消してゆくのは
簡単じゃない

自分の中で熟した
フレーズに出会いたい

まとわりつく気持ちを
一つ一つ脱ぎ捨てて
ゆるぎない心地よさに
身を置きたい

   

「引きがね」となる何かに

心のどこかを

弾けさせられて

感情が

波のように

あふれてゆく

 

目の前に

訪れてくる結果と

向き合う

そこまでは無抵抗で

あるいは無防備で

飾らされるな
踊らされるな
虚栄を張らされるな

 

言わされるな

書かされるな
負を増殖させられるな

 

 迷っているということは
他の人にとっては
迷惑なことだと
わかっているはずなのに

自分にとっては
迷っているということは
自分らしくいられる状態の一つで
心地いい時間でもあるのが厄介で

 

大人ぶって「マーヴィン・ゲイ」の「 Let s Get It On」

カンパリソーダをテーブルに置いて

 

電話を待っている

 

#フルーツと演舞するポエトリー