「成長という名の脱出」

上手な生き方を手に入れてしまうと

それで人生が終わると

何かがささやく

枯れた葉に

隠れたような何かが

あきらめないと

歌った少女は

髪をくしゃくしゃにして

降伏しないと

歌った少年は

目をとがらせて

ぼんやりとした踏襲
小さなレジスタンス

無数のシステムを飲み込めないまま

旗はなびいている

今日という日がなびいている

 

紛れ込んでいれば見つけられることはない
紛れ込んでいるとなじめなくて息苦しい

 

どんな能力を身につければ
幽閉されたような「瞬間」から

解放される？

解放されるの？

  

君はコートの丈を気にしている

君はスニーカーを履いて歩幅を確かめている

君はアイラインの色を気にしている

君はバッグの膨らみを確かめている

変えなくていいもの

変えるべきもの

1つ1つ

違う何かになろうとして

違う誰かになろうとして

自分であり続けようとして

違う何かになろうとする

違う誰かになろうとする

自分であり続けようとする

 

漠然とした「成長という名の脱出」で

 

No more lies 

No more lies

 

#君の季節の見送り方