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「まっすぐなセンシティブのパレット」




「わたしの紙飛行機」


わたしの紙飛行機
斜め上に舞い上がれ
君の頭を越してゆけ

君の頭を
越してゆけ

気が晴れる
遅ればせながら

うまくいく予感がする

助走をつけて
思い切り
腕を振って

指を離した
飛んでいった
わたしの紙飛行機

もうすぐ
君の頭の上

太陽光線
垂直にキラリ

わたしは口を開けたまま

紙飛行機を見ている


「並木道 孤を描いてるから」


並木道
孤を描いてるから
少しずつ
ずれて
すべて見える
重なって消えることなく
すべての木が見える

朝から
真夏の陽射し
風もなく
若いころのプライドは青く
熟していない

やさしさは
そのまま
弱さになり

見えるものが
人と違うことが
孤独になり

感受は
いつも
真実にたどりつく方法を
探していた

暑い夏がくるたびに
新しいTシャツを探して
古いTシャツを捨てた

並木道
孤を描いてるから
少しずつ
ずれて
すべて見える
重なって消えることなく
すべての木が見える

前を見ても
後ろを見ても

すべての木が見える
すべての木が見える

「息つぎも下手なまま泳ぐように生きる君へ」


悲しみを注入されて大人になってゆく
少しずつ注入されて

リアルな人になってゆく

そのままではいつか
類(たぐい)まれな個人主義が注入されて

熟してゆく

ほどよく社会の木の実になってゆく


息で吹き飛ばそうか
記憶が粒子でできているなら

手で握りつぶそうか
記憶に形があるなら

スポンジのように
一瞬だけ
しぼんでしまうだけだろうか

ゼロにならない

視界が悪い

車のワイパーで雨粒を除き切れない

感情は
弾丸をピタッと魔法で止められたように


幸せをほしいとは思わないけど
好運ではありたいと思う

無償でラッキーを手に入れたいのではなく
最悪は免れたいということ

たった一人のあの人には
感謝できる者ではありたいと

ほんのわずかなブルースカイ
いつもの量のわずかなブルースカイ

アートの定義はあとでいい

発信するべきもの
受信するべきもの
愛であるべきもの
センチメンタルであるべきもの

息つぎも下手なまま泳ぐように生きる君へ
息つぎも下手なまま泳ぐように生きる君へ


「君は生きてゆく」


君は生きてゆく
この夜を通り過ぎてゆく
求める言葉が見つからないまま

人々は生きてゆく
君は生きてゆく
明日を思い目を閉じる
きょうの自分を超えていないまま

踏みしめた感覚のない足取りも
いつかは
君自身の一歩一歩になって
線を描く
線を描く


その瞳から 信じる景色が奪われませんように
その瞳から 信じる景色が奪われませんように

君は生きてゆく
何かが空に消えたあと
静かに光が満ちあふれる朝


君は生きてゆく
何かがここを去ったあと
集めた祈りが満ちあふれる朝

君だけが見たことのある花束が
いつかは
君自身の一歩一歩の先に
届けられる
届けられる

どんな時代になっても
どんな世界になっても
誰だって居心地のよい場所にいたいだけ

ALL LIVES MATTER?

バランスをねじ曲げても
目隠しをしても
明日を生きる希望にはならない


その瞳から 信じる景色が奪われませんように
その瞳から 信じる景色が奪われませんように


「まっすぐなセンシティブ」


不幸になるために
愛するわけではないでしょ

生きる意味はわからなくても
つらいことには泣くでしょ

存在をボロボロにはされたくない
草花を見ても
心の世界を見ても
そんな感情になるはず

まっすぐなセンシティブは
黙り込むことを想定しているわけではないでしょ

美しいものは一つ

はじまりの蘇生






#詩人のパレットQ3


オリジナル詩と音楽AI生成、イラストAI生成で遊んでいます。 YouTubeチャンネル「ポエトリーパーク910 」 https://www.youtube.com/@QioPoetryPark