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「憂いているくらいがちょうどいい」



ウインドー越しのテーブルの人たちは

おいしいものを食べられたら

すべては良いようだ


歩道は相変わらず

補修されていない


抑圧のない言葉を求めて

やさしい哲学の風景を探す人は


テーブルの人たちが好む場所とは別の場所に

何かがあるはずの風景を探す人は


ビンのラベルをはがすように

生きている

歩いている


シールはがしのスプレーも使わずに

まったく不器用に


カウンターカルチャーの風景を探している

明日のことを考えると怖くなる

昔のことを考えるとつらくなる


人生なんて そんなもんだ

人類はみんな そうだった

どんなに スゴイ人でも


一つの裏技として

一つの能力として

生きることに夢中になれるものは

あったほうが楽になれる

弾け飛ぶほどに楽しくなくてもいい

一日という名前の訪問者と

なんとか対話できるほどでいい


論理的な話が嫌いな人は

それがなくても生きてゆけるからだろう


雑談に幸福を感じない人は

それが必要なものとは思えないからだろう


なくてもよいものはないほうがいい

それくらいのテンションで

生きられたら

孤独に怯えずに済むのに


憂いているくらいがちょうどいい人は

お茶一杯を飲むのにも

信じられないほどの思いをめぐらしている




#ヘビーレインライトシャイン


オリジナル詩と音楽AI生成、イラストAI生成で遊んでいます。 YouTubeチャンネル「ポエトリーパーク910 」 https://www.youtube.com/@QioPoetryPark