「おろおろとする波」

彼女の空模様はインコプリートvol.1

「おろおろとする波」

それは、prologue.

おろおろとする波

行き場を見失っている

いつもは

単純な動きの中に

あるのに

おろおろとする波

右往左往

しぶきのあげ方も

忘れている

的確ではない嘆きは

捕まえようがない

せき止めている堤防も

呆然とするばかり

彼女は独り言を繰り返している
彼女はかわいい正当化を繰り返している
彼女はたびたび何かをひっくり返している


それは、prologue.

おろおろとする波

行き場を見失っている

子どものように

嫌いなものを残してしまう

岸に打ち上げられていた義務

奇特な誰かが片付けてゆくのだろうか

おろおろとする波

行き場を見失っている

彼女は独り言を繰り返している

キレイごとって
きたないことより
いいと思わない？

彼女はかわいい正当化を繰り返している

私が抵抗しているんじゃなくて
運命が抵抗しているのよ
いつかわからせてやるわ
君のせいで
苦労するよって

彼女はたびたび何かをひっくり返している

感情って唯一無二よね
同じものはないわ
だからきっと
ダイヤモンドより
価値があるはず

#彼女の空模様はインコンプリート