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「詩人前夜」

ろうそくの炎が揺れているような鼓動(こころ)
はじめて世界と向き合えたような夜

怖いものがたくさんあるけど
立ち向かってみようと震えた
あの季節みたいな夜

人生をかけて
自分を極めようとすると
宗教性を帯びる
帯びてくる
真理を求めることが宗教性と言うなら

ただ地上に生まれた命
そこにスタートラインがあって

人生をかけて
自分を極めようとすると
同時に社会性が欠乏する
欠乏してくる

既存のシステムに適応することを社会性と言うなら

人は生まれながらに笑えるようになっているのか
努力しないと笑うことはできないのか

ただ地上に生まれた命
そこにスタートラインがあって

本質だけを見ようとすることが習慣になってくると
バイブルに出てくる「何を着ようか何を食べようかなどとわずらうな」
のようになってくる

やっかいなのは
詩人気質が未熟になるとき
あるいは消えそうになるとき

社会に迎合できないことに
負い目を感じるようになること

詩を書くということにファーカスするなら
どんな状態でもOK
弱っているなら
弱っているままに書けばいいから

一人も味方がいないなら
一人も味方がいないように書けばいい

いつも詩人前夜
ずっと詩人前夜
朝を待てる詩人前夜

詩人として目覚める朝を信じられる

誰も望んではいないけど

自分さえ望んではいないかもしれないけど

詩人となったときだけ

世界と向き合える

ろうそくの炎が揺れているような鼓動(こころ)で



#どこかで会った誰かのようなstories4



オリジナル詩と音楽AI生成、イラストAI生成で遊んでいます。 YouTubeチャンネル「ポエトリーパーク910 」 https://www.youtube.com/@QioPoetryPark