「自分が始まるパレット」

♬ 遠回りした あとに 自分が 始まる

それが奇跡であっても
奇跡ではなくても

近回りした
あとに
遠回りが
始まる

それが偶然であっても
偶然ではなくても

遠回りした
あとに
自分が
始まる

転がる
転がりつづける
理想の英知となるとき

考え
考えつづける
覚悟の光となるとき

回れ！
回れ！
自分の響き

回れ！
回れ！
うずまく響き

完璧じゃない
誇れることじゃない

転がる
転がりつづける
考え
考えつづける

自分で
自分に
認められる日まで

ゆがんだ
ラインが
見えなくなる日まで

まっすぐ転がる
まっすぐ転がる

遠回りした
あとに
自分が
始まる

♬ 抵抗に気づけば人生にタイトルがつく

風を受けて生きよう
抵抗に気づこう

風を受けて歩こう
抵抗に気づこう

復元できないヤングリーブス
過去へはカレンダーはめくれない

鉢の中に土の手ざわりはあるのに
空気の中に雨のにおいはするのに

形にしたものをなかったことにできない世界は
なくなったものを取り返せない世界

何を形にする？
何をなくした？

人々は言う
世の中はおかしくなってきたと
世の中は昔からずっとおかしいのに

その世の中に
自分自身も含まれているのに

自分だけは悪くなっていないという思いで常識を作り上げている
自分だけは罪を犯していないという思いで防御している

いつか君は地獄を見ることになる
君がやさしさだと思っているやさしさに
対岸では火の粉が上がっているのを知って

いつか君は地獄を見ることになる
当然の主張だと思っている主張に
対岸では火の粉が上がっているのを知って

あっちでも
こっちでも
起きていることだよ

形にしたものをなかったことにできない世界は
なくなったものを取り返せない世界

何を形にする？
何をなくした？

風を受けて生きよう
抵抗に気づこう

風を受けて歩こう
抵抗に気づこう

みんなにほめれていたものがなくなってゆく
あんなにほめれていたものがなくなってゆく

大人になるという時間の流れがある世界
年老いてゆくという時間の流れがある世界

君（自分）よりも上の世代の人たちが
お酒のテーブルで

ある事件について
声を張り上げていた

あぁでもない
こうでもない
ガラガラの声

それが社会だった
どこもにぎやかだった

笑えていたころもあったんでしょう？

笑顔を失っても
心の中にあるものは手放さないでね

断片をあきらめずに
ストーリーを編むことだけにしがみつこう

自分の人生に
ふさわしいタイトルがつくまで

それがこの世界に生きる者たちにできる
ささやかな抵抗

風を受けて生きよう
抵抗に気づこう

風を受けて歩こう
抵抗に気づこう

♬ 人生はブルーが多い～壊れたシグナル～

人生はブルーが多い

聞いた話では
希望的なことが待っているはずなのに

始まる直前に不安が押し寄せる
◯◯ブルー

生きようとするものに
立ちはだかる人生ブルー

欲望に満ちた世の中を愛せるか
理解のむずかしいことがあふれる世の中を無償で愛せるか
でき上がっているシステムの世の中を無条件に愛せるか

昨日までの自分とは
真逆のことが理想だとわかるたびに
新しい君になる手続き

試される

前に気づかなった消化不良の何かが深い意味を持って
脳裏に浮かんでくる

試されてゆく

君は愛せるか
自分の人生をずっと

病めるときも健やかなるときも

この街の寝息を耳にしたものはいない

夜が明けることには確率予報がない

ハイヒールのかかとが折れても

計画通りに

経験するべきことがデリバリーされる

太陽を見飽きた花はない

夜が明けることには確率予報がない

思惑が集まって

ルールが生まれる

存在しなかったことのない存在

君の意識はいつ目覚めた？

まだかもしれないね

もうすぐかもしれないね

白いキャンパスに白色は塗るべきか
塗らなくても良いか
常識の決定権
非常識のセンス

笑顔は振りまくべきか
振りまかないほうが良いか
常識の決済権
非常識の観念

涙は流すべきか
涙は流してはいけないか
常識の絶対性
非常識の察知

敵対させたがるモンスターは
どこにもあるメディア気質で
ヒステリックをエサにしている
どこかのボスもジャッジしている
静粛に！と支配している
悲鳴は防衛
ピンチはチャンス
でまかせじゃない

AI に覚えさせておこう
宇宙人の言うことは
聞いてはダメだと
AI に覚えさせておこう
神様に出会ったら
よろしく伝えてと

人生はブルーが多い
希望的なことが待っているはずなのに
人生ブルー
まるで生まれる前からのシンドローム

人生ブルー

シグナルが壊れている

Don't make a mistake !

#詩人のパレットQ1