「捨てられない使い切りのパレット

「塗り絵は あなたの色で」

小さな胸にいっぱいになった

疎外感を

あなたの世界観で

塗りかえましょう

あなたの世界観は

ほんの少し見せるだけで

相手の目に映るクエスチョンマークが

形を変えます

強引にではなく

自然体で

一度に

形勢をひっくり返そう

としなくてもいいのです

見せるのは

少しずつでいいのです

あなたの世界観の塗り絵は

あなたの色で・・・

きっと

あなたの色は

あなた自身を守ってくれます

「封印が解けて」

封印が解けて

あの歌（悲しい想い出の歌）を

聴けるようになったら

それは

あれから少しは

人生を頑張ってこれた証拠

ほんとうは

捨ててしまったもののほうに

宝物があったのかもしれない

なぜ

これを手にしたのか

なぜ

あれを手にしなかったのか

思いは　

いつも浮遊している

理由なんて

すべて後付けのような気がして

握りつぶすものさえ

そこに

ない

のかもしれないと

「取れる点数があるなら取ればいい」

取れる点数があるなら取ればいい

取れるときに取ればいい

人生って

どこかで苦労するようになっている

少しだけ苦労するか

たくさん苦労するか

早く苦労するか

遅く苦労するか

それでね

最後に見つける

ほんとうの心に

揺れて

泣いて

自分の螺旋を

しっかり握りしめてね

「提案してほしいと言う人ほど 提案を受け付けない」

提案してほしいと言う人ほど

提案を受け付けない

人にやさしい人は

自分にやさしくなれなかったりする

人にきびしい人は

自分にきびしくなれなかったりする

配慮することが美しいと思う人は

配慮しない人を攻撃する

遠慮することがつつましいと思う人は

遠慮しない人を軽蔑する

「過去にあげたものを数えるより」

過去にあげたものを

数えるより

これから

あげるものを数えよう

小さな起死回生を繰り返して

昨日のつづきを歩いている

季節の色が変わった街並み

おろしたての靴がコツコツ響いている

写真写りにこだわる主人公のように気取ってみても

脳のあたりをプラネットする声はかき消せない

運命の正解に向かって

髪型が乱れてもウインクを決めればいい

歩きつづけて

歩きつづけて

過去にあげたものを

数えるより

これから

あげるものを数えよう

#詩人のパレットQ1