「 涙腺がゆるんで、ありがとうを言えるころのパレット」

「ありがとうを言えるステージで歌えばいい」

ないものを追いかけ続けても

『いいところ』で

終わりはしない

くだらないものをつかむだけ

涙腺がゆるんで

ありがとうを言えるステージで

伝わってくる思いをかき集めて

やさしさに震えて歌えばいい

包んでくれた1つ1つの意思にうなずけば

正直な自分があふれて

止めることができないほどにこぼれてゆく

それが君の人生

君の今

「嘘を生きさせないで欲しい」

これ以上

嘘を生きさせないで欲しい

運命を消費するのは

疲れます

確かな

軸もないままに

分かれ道の

ひとつひとつを選んで

歩いてきました

やさしさの中で

役に立つ　やさしさ　だけを

選んで

持ち出して

生きた証しを

残したいです

嘘から逃れるために

嘘に埋もれないために

「終わりがないということ」

物質で満たされるほうが

楽かもしれない

心が求める

精神的な何かは

その要求に

きりがないから

かえって

苦しいと感じることもある

与える側で愛してあげても

受ける側で満たしてもらえても

終わりがない

ずっと

終わりがない気がするから

物質で満たされる方が

楽かもしれない

時々

そう思ってしまう

「もう一度 同じ精神状態を作ることはできない」

言葉の並べ方は

その時の精神状態によって

決まる

もう一度

同じ

精神状態を作ることは

できない

精神状態というより

もっと

とらえどころのない

意識の状態

なのかもしれない

けれど

その時の言葉の並べ方は

その時にしか

できない

「感情の露点温度」

傷つくことが先で

個性に

こだわり始めるのか

その逆に

個性に

執着するから

傷つくのか

そもそも

個性なんかじゃなく

ただの感情の　ムラ　なのか

感情の発露を

つらぬくことの孤独

感情の発露を

封じ込めることの孤独

わかってもらえないこと
エネルギーを消費するけど

わかってもらおうと

するのは

もっとエネルギーを消費してしまう

#詩人のパレットQ1