「段差を怖がる太陽のパレット」

「段差を怖がる太陽」

段差を怖がる太陽
終わりをせかせるトランペット
スープがこぼれたテーブル

投げやりのタップ
逃げて行ったチャンス
窓にぶつかったプライド

残っているものは何
戻ってきたものは何
胸の音を響かせる

まだ産み落とせるみたいだ

「手のひらに乗せたもの」

わかりやすいだけを

生きるのはむずかしくて

砕いてみるのだけれど

形はいびつになって

ますます

わかりにくくなって

不確かな何かに

名前をつけて

わずかな人に

納得してもらって

半分くらいの人に

苦笑いをしてもらって

残りの人に

口を閉じてもらって

エラーは

記録されないまま

記憶の片隅に残ってゆく

フェアにならなかった

フェアのように

「奇跡ではなくて」

周波数がずれて

少し聞けるくらいなら

まったく

聞こえないほうがいい

境界線があって

入れないなら

まったく

見えないほうがいい

それでも

時空を越えて

光は届くのだろう

届いているのだろう

思いも寄らない

角度で

それはきっと

奇跡ではなくて

「表現する人よ」

線で表現する人よ

色で表現する人よ

立体で表現する人よ

音色で表現する人よ

拍子で表現する人よ

魔法で表現する人よ

100年に1つの表現は見つかりましたか

「ゼロは無いという状態ではない」

ゼロは無いという状態ではない

プラスとマイナスのバランスが取れている状態

そこには

調和した何かが存在している

#詩人のパレットQ3