見出し画像

「深みの価値のパレット」




「コップの底に残る砂糖」


コップの底に残る
溶けない砂糖のように
君の記憶に
ザラザラと何かが余っている

迎えの乗り物が遅れて
時間を無駄にした朝に
太陽に手を伸ばして
光を乞う

今感じていることの反対を感じれば
君の身は助かる
波に運ばれて
確かな場所に打ち上げられる

砂を払えば
悪い魔法が解けているはず
本来の姿を知るための知性が
一気に育まれていく

チーズケーキを切り分けて
遅咲きのフラワーに乾杯
まぼろしではなかった人生
時限装置を解除
正しいほうを残して
正しいほうを切った

アンジェリーナに出会ったのは
めちゃくちゃな昼下がり
原付きバイクに
ニュースペーパーを積んでいた

転ぶところを他の誰かにも見られて
窓のカーテンを急いで閉じるような心境

運命が乱暴だった

いよいよ自分を見失うころ
空を見上げて神様に返事をしたくなった

ザラザラと何かが余っている
ザラザラと何かが余っている


新しい記憶に
不純物を混ぜたくない

新しい記憶に
違和感を混ぜたくない

嫌なことを削ぎ落としてゆくのではなくて
寄せ付けない雰囲気で避けるのではなくて

欲しいものだけにしがみつくのではなくて
郷愁の懐かしいところだけで満たすのではなくて

平和が訪れた町に生まれて
活気を取り戻す中で育って
歴史のことはあとで知って
君は今どこで暮らしている?
何をして暮らしている?

記憶になるのは必要な記憶だけ
悪はいらない
必要な悪なんてない
必要ない

満たしたい人のために
満たすための何かが作られて
報酬が生まれる
君は今どこで暮らしている?
何をして暮らしている?

記憶になるのは必要な記憶だけ
罪はいらない
必要な罪なんてない
必要ない

人生の予防接種はありますか?
反抗期は、もう終わりましたか?

ヒステリックな折れ線グラフ
誰も予想できなかった実験結果

正しい反応を持って審判されてゆく
心の世界はあらいざらい解剖

新しい記憶に
不純物を混ぜたくない


「深みの価値」


さっきまでの君は
もやもや
白い霧に包まれたような
もやもや

願った通りに
行動したことなんて
記憶にない

すべては
嘘だったとさえ思っている

自分の中に深みがあるかどうか
深みに何の価値があるのか
誰かの役に立つのだろうか
深みというものは生活を確保できる手段になるのだろうか

さっきまでの君は
もやもや

思い描いた世界は
意図も簡単に
おもちゃのように
壊れてゆく
壊されてゆく

いろんな角度からの
さまざまな仕打ちで
無数の穴ができて
形にならない

さっきまでの君は
もやもや

今 浮かんでくる感情は
今の君を救うために生まれてくる
今 浮かんでくる思考は
今の君に
今を生きる方法を教えてくれる

今の君を教えてくれるのに


「自分の声を聞き分けましょう」


理性の解決を
望んでいますか?
感情の解決を
望んでいますか?
命の解決を
望んでいますか?

相手の声を
聞き分ける前に
自分の声を
聞き分けましょう

その思いは表に出す必要がありますか?
その言葉は形にする必要がありますか?

壊すべきなのは
大きな世界の小さい一部分ではなくて
音のならないベルのような
自分自身の使い道のない志向

自分の声を
聞き分けましょう

乗り越えて
たどりつくべきところは明日
乗り越えて
たどりつくべきところは昨日ではない


「昨日までの世界を笑おう」


また1つ予見が振り落とされる
定義なきサバイバル
stay with you stay with me

一人ひとりが切実に思うのは
ただ愛する人と
stay with you stay with me

昨日までの世界を笑おう
明日の世界を笑おう

つないだ思いは
きれいごとばかりではなく

うそのない表現になるまで
途中で飾り付け終わってしまわないように

すべてを分解して
何度も組み立てて

昨日までの世界を笑おう
明日の世界を笑おう

また1つ予見が振り落とされる
定義なきサバイバル
stay with you stay with me

一人ひとりが切実に思うのは
ただ愛する人と
stay with you stay with me

願わざる意の種(しゅ)の消滅するまで
願わざる意の根の消滅するまで
stay with you stay with me

ここで
stay with you stay with me
証明するしかない
stay with you stay with me

昨日までの世界を笑おう
明日の世界を笑おう


「純粋な心というものは」


純粋な心というものは
いつまでも
純粋なままでいたがる

どんなに
失敗をしても
どんなに
傷ついても

いつか
純粋を1つの確かな形にしたいとも思っている
いつか
純粋さがピークに達したときに

そこにいる覚悟
その場所にいる覚悟
底辺にいる覚悟

底辺にいることに満足しているわけではない

悲しみから抜け出せないことに情けなさも感じる
罪深さから抜け出せないことに苦しさも感じる

誰も傷つけない生き方で
誰も不幸にしない生き方で
幸せになることが正解という『人間が作ってしまったような叶わぬ理想』

歴史上に
正解のみででき上がった時代はあるのだろうか
正解のみに包まれた庭はあったのだろうか

純粋な心というものは
いつまでも
純粋なままでいたがる

いつか
純粋を1つの確かな形にしたいとも思っている
いつか
純粋さがピークに達したときに

架空の生物のような社会という不確かな存在から批判を受けたときに

その時代の親という位置から
その時代の教師という位置から
不確かな案内状が届いたときに

美しく跳ね返せる生き方を

純粋な心というものは発したくなっている

怒りをフィクションしない
自虐的なタイトルで逃げない
上っ面の挑発で隠れない
仮面をかぶらない

そこにいる覚悟
その場所にいる覚悟

幸せになれなくても
不合格ではない

自分の人生を
否定したくない

苦しいことも
やっと通り過ぎたのに

自分の人生を嫌いだと顔をゆがめて
烙印を押したくない

純粋な心というものは
純粋を1つの確かな形にしたいとも思っている
いつか
純粋さがピークに達したときに






#詩人のパレットQ3


オリジナル詩と音楽AI生成、イラストAI生成で遊んでいます。 YouTubeチャンネル「ポエトリーパーク910 」 https://www.youtube.com/@QioPoetryPark