「聖別された季節に呼ばれるころ」

自分に救われてきた自分
自分を救ってきた自分

そこに存在していられるということは
摂理は認めている証拠

追い詰められても
奪われそうになっても

嫌いになりそうな感性を手放すことなく
今の今に
たどりついている

才能は
壊れてなくなってしまうものではなく

生かされていることを知るために
与えられているもの

三日後に晴れることを信じて
十分に濡れた土は
花を開く準備をしている

四日後に雨が降ることを信じて
乾いた土は
口を開けている

あなたの心に包まれて
地球は美しい

聖別された季節に呼ばれるころ

似せようと歌う声は
よどみなく

届けようとして歌う声は
よろめきながら

あなたの声に包まれて
地球は美しい

つつじが咲いて
紫陽花が咲いて
ひまわりが咲いて

あなたの瞳に包まれて
地球は美しい

聖別された季節に呼ばれるころ

#どこかで会った誰かのようなstories5