100のポエトリー
森がダンス
風に揺れて
森がダンス
夜に浮かび
月がスマイル
動物たちは眠っている
今夜はローソクを吹き消す
この儀式は
いつも夏が終わるころ
幼いころには
想像もしなかったことが起きてゆく
今の自分が
ほんとうの自分で
昔の自分は
自分じゃないと思いたい
そう思うということが
まだ若いということかもしれない
あんなに太っていた幻影が
やせてゆく
風に揺れて
森がダンス
夜に浮かび
月がスマイル
動物たちは眠っている
生命に
いちばん大事なことは
意欲
メッセージを持って生まれてくる
生まれながらにして
持っているメッセージ
誰もが
メッセージを持って
生まれてくる
喜びの波長を
メッセージに持った人は
そのメッセージを
広げる役割がある
悲しみの奥にある本質を
メッセージするために
生まれてくる命も
ある
生まれながらにして
持っているメッセージ
口で伝えるとは限らない
生き方で伝えるというのも違う
自分の意志で伝えるのではなく
たどっていく運命を見られることで
伝わるメッセージ
君がたどった運命を見て
生きる意味を知る人がいる
Sometimes you win
Sometimes you lose
Poetry in your life
Poetry in your moment
ポエトリーは理想を伝えるだけのものではない
悲しみへの化学反応を確かめる余地は準備しておくべき
誰もが
メッセージを持って生まれてくる
誰もが
生まれながらにしてメッセージを持っている
生きる場所は そこにある
生きる場所が そこにある
人生という手紙を書いている
人生という手紙を書いている
経験すること
経験しないこと
わからないままに
人生という手紙を書いている
明日に残ること
明日に残らないこと
区別できないままに
証拠不十分な共感を捨てて
未確認な不安を追い詰める
コンセプトアートの上書き
それで運命も変わるかもしれないと……
人生という手紙
人生という手紙
A Letter Called Life
A Letter Called Life
あなたは
ボクという主語を使い続けて
年老いてゆく
あなたは美しい生存者
あなたは今日も
美しい生存者
もがき苦しんで
覆われた絶望に
罰を受けながらも
正しく涙を流すことを望んで
あなたは今日も
苦悩している
処分するべき意識のゴミの捨て方を
探している
あなたは今日も
美しい生存者
願わずも
呼ばれている
同じ大地に生まれた花を見て
あなたは結局のところ
哲学者のほほえみ
あなたは結局のところ
修道者のまどろみ
雨の音を聴いて
ドレミを奏でる
同じ大地に生まれた花を見て
愛にうなずく
嘘をついたものたちが
許されることを願うころ
許す立場の人は
もういないでしょう
見物者がいなくなるまで
余計なアンコールを
踊りつづけましょう
私の原罪
嫌いだ
パラレルな野郎だ
コンクリートの壁で
コーヒー色の影は踊る
バケモノみたいにヒカル目は2つ
大きくなったり
小さくなったり
私の思想は
私の思想を裁く
ひどい仕打ちだ
失敗したバスケットボールのドリブル
ポンポンポンッ
と
端っこへと転がる
誘われるままの季節
欲しがるままにキルケゴール
薄っぺらな照合
痛々しい私の罪
私の現実は
私の現実に裁かれる
自分を認められない自分と和解できない
やさしさは弱さ
ピュアは臆病
1%ほどの地動説気取りを利用して
日々を逆転させながら
愛情の搾取を見破る
興味の搾取を逃れる
命と向き合えば
どんなに後ずさりしていても
許しのない幕切れはない
人生に革命は必要ない
すべての存在は信じてあげたいけれど
すべての宣伝は疑っていたほうがいい
行動的がベターとは限らない
直感的が瞬間的とは限らない
いさめるべき隣人は
一人称の己だ
There is no cure
貴方だけの世界を隠している
誰にも壊されないように
貴方だけの理解を守っている
捨てるかどうかは最後の祝い事のあとに決める
First Impulse
どうしようもなく
それを追憶
First Art
すがりつくように
それを追懐
First Formation
触るポーズをしながら
それを追想
うまく言葉にできない未熟な頃
意味もなく涙をこぼしたわけではない
ありふれたものへのキャンセルも
わがままや気まぐれではない
体中が拒絶するのだ
熱くなって熱くなって熱くなって
There is no cure
すべての答えは疑問を生む
There is no cure
すべての疑問は貴方になる
There is no cure
すべての共感は主観になる
There is no cure
熱くなって熱くなって熱くなって
すべては錯覚の模様だ
16:9の画面を見つめながら
16:9の画面を見つめながら
私的な哲学で埋める夜
名残惜しくはない昨日のセンセーション
チョコレートで頭をゆるめる
共通のVisionを探した偉人のマネをしても
言いたいことなんて届かない
説明すればするほど
イメージは遠くなる
私という「枠」の中で
何かがカーブするだけ
ハピネス ロンリネス
どちらでもない
アイコンが変わるくらいの時間に
自己正当化のフラッシュが織り込まれてゆく
うだうだしているうちに
他愛もない感傷になるころ
夜は明けて
16:9の画面
新しいビギナー
不器用な初心者にまた戻る
Scrap Vision
Scrap Vision
Scrap Vision
Scrap Vision
come to an end
間違っているもの全部がなくなれば
また君と会えるだろうか
間違っているもの全部が消えてしまえば
君を探しやすくなるだろうか
君も存在しなくなってしまうかもしれない
私も存在しなくなってしまうかもしれない
君も本当の個性体ではなく
私も本当の個性体ではなく
宇宙のトリックだとしたら
出会ったことにはならなくて
すべての言葉は
言葉だけが浮遊していた
そう考えている
この今の思考も私のものではなく
宇宙の光(仮)が残した影(仮)のようなもの
愚かなことは実体のない何かを観ようとしていること
come to an end
確かなことは「この世界」という演舞で
見たいものが見えなくなっていること
come to an end
私は私の宇宙(何番目かのステージ)で
思考を形にしている
come to an end
come to an end
The beginning begins
毎日の陽暮れを眺めるときは
ベランダの壁にもたれて
アングルなどを想像している
今日も昨日と同じとか
今日は昨日と違うとか
90%の満足と
10%のセンチメンタル
その割合を変えながら
大きな仕組みが動いているのであれば
目の前の小さな交渉は
限りなく " まやかし "
優雅に微笑んではいられない
苦しめられているという構図は笑えない
" やってられない "
というときは
ほんとうの始まりです
始まりを迎えましょう
昨日が終わったのなら
今日を始めればいいのです
何かが終わったのなら
何かを始めればいいのです
素直になることは人生の始まりです
正直になることは希望の始まりです
意識を感じたときは
新しい誕生なのです
現状を生きるとは
そもそも
何かへの抵抗だ
The beginning begins
印象の番人よ
印象の番人よ
門を開けてくれ
戦場から
やっと帰還したんだ
共感もゲシュタルト崩壊
あいまいな科学で
果実の切り口でもめていた
まな板を奪い合って
晴れ舞台もあれば
雨舞台もあった
約束の番人よ
門を開けてくれ
姫から
やっと撤退命令が出たんだ
国家の温めていたプランの見直し
ほんの半日の差で出遅れて
生まれたばかりの分類法で
領土を奪い取られて
猿芝居もあれば
からくりもあった
平和の番人よ
門を開けてくれ
早く開けてくれ
天使たちは雲の上
天使たちは雲の上
数字が嫌われて時刻がズレてゆく
合図を間違えて獣が青ざめる
You belong to God.
幸福論を唱えた天使たち
白い雲の上で寝そべっている
プールでバタフライ
ピンチをすり抜ける
兎を追い越して
ゴールへ先に行け
You belong to God.
幸福論を唱えた天使たち
白い雲の上で背伸びしている
朝から目眩して
夕日がよろけている
ディナーで祝うには
メニューが足りない
You belong to God.
You belong to God.
You belong to God.
You belong to God.
幸福論を唱えた天使たち
白い雲の上で欠伸している
三日月を手にした妖精
その大声は
うさぎの耳を通り過ぎた
気づかれないように
森から鳥たちは逃げてゆく
雨が落ちるころ
木の実を拾った妖精が
ささやきをこぼした
‘ 幻想は捨てなさい ’
にせものは求心力をなくしてゆく
にせものは求心力をなくしてゆく
気づかれないように
森から鳥たちは逃げてゆく
風が満ちるころ
三日月を手にした妖精が
ささやきをこぼした
‘ 幻想は捨てなさい ’
にせものは求心力をなくしてゆく
にせものは求心力をなくしてゆく
笛の音が響く
それは誰かのやさしさ
それは誰かの弱さ
笛の音が響く
それは誰かの愚かさ
それは誰かの孤独
笛の音が響く
それは誰かの執念
それは誰かの決意
赤と青の婚姻
太陽が昇り始めて
赤と青の婚姻
静寂は義に飢え乾く
オルトルイズムは未だ眠ったまま
時計でカウントしなくなった世界
小さな鼓動の群衆の脅威
見張り番の悪意で
たくらみは隠せない
赤と青の婚姻
朝は生まれる
よろずの生命ととともに
新しく鮮やかで
ありたまえ
古ぼけたボート
古ぼけたボートは
雨の日も風の日も
ロープにつながれていた
折れた釣竿は
どろをかぶったまま
沈黙を守っている
息を潜めた一生懸命
光が差し込む時刻に
仕掛けは動き出す
踊りながら
降りてくる木の葉が
水面をこわしていく
揺れが一つもない
きれいな水面をこわしてゆく
カサカサの木の葉が
こわしていく
チョコレートレインの降る街を
チョコレートレインの降る街を
白うさぎは去ってゆく
鈴の音のやさしい余韻の中
かじった跡のある人参
チョコレートレインの降る街を
白うさぎは去ってゆく
行く先はどこだろう
明日はどこらへんだろう
亡命先は晴れてるかな
食べたいものは食べてるかな
湖が深呼吸
湖が深呼吸
山の森は衣がえ
ドリップのしずくが落ちるように
葉っぱの涙
枝は少しだけ揺れている
地面の上に横たわった葉っぱは
残った手紙
風が置いていった
リスさんたちが集めているものは何
色はどう?匂いはどう?
うさぎさんは集めないのかな
陽ざしは薄らいで
土はひんやりと
しばらく会えなくなるのかな
また会えるかな
君はもう知っているのかな
静けさが満ちる
安らぎは広がってゆく
湖が深呼吸
命の景色は隠れる
マーガレットが風に揺れている
青色を恋しがる空
青色を欲しがる空
絵筆の白い絵の具が
水入れの中に溶けるような空
音符を書く前の
ミュージックスコアの
五線のように
高圧線が横たわっている
交差点で一台 また 一台
信号機のタクトに従って
車がブレーキをかける
ルーズな縦列を作る
一瞬の風景の抱擁
マーガレットが風に揺れている
マーガレットが風に揺れている
少し心が穏やかになる
少し心が穏やかになる
桜いっぱいの視界
桜の花びらが会いに来て
君の視界を
ピンクに染める
心が動き始めるころ
葉を残して
次の君の行く先を告げる
時に
大地に生きる人は
地面に両手をつけて
頭を下げる
時に
空の下に生きる人は
両手を上に伸ばし
空を仰ぐ
時に
自分を生きる人は
両手を組んで
目を閉じる
人が眠っている間も
木々が眠っている間も
街は変わっていく
人が眠っている間も
木々が眠っている間も
季節は過ぎていく
雨が降るときも
大事な命は生まれる
涙が止まらないときも
愛は与えることができる
桜の花びらが会いに来て
君の視界を
ピンクに染める
心が動き始めるころ
葉を残して
次の君の行く先を告げる
空からオーケストラ
きょうは晴れて
オーケストラが
高い空から降りてくる
パラシュートで降りてくる
譜面通りに美しく風が吹いて
譜面通りに美しく雲が流れる
オーケストラの
一人一人の音が
大きな一つの音になって
ビルの街を
包むように降りてくる
みんなが思い描くことを
強く
強く
希望を広げるために
降りてくる
スタンディングオベーションは
喜びの花火
ここから始めよう
ここから始めよう
空は青く 雲は白く
空は青く 雲は白く
汚れのない瞳が
野原にいっぱい
風の群れと
戯れるこどもたち
水を運ぶお母さん
汗を流して
土を耕すお父さん
口笛を吹いて
空は青く 雲は白く
平和は やわらかく
幸せは かたく
幸せのふもとをめざす子供たち
幸せのふもとをめざす子供たち
体より大きなリュックの子供たち
丸い月になる日も
細い月になる日も
平原(へいげん)を歩いた
小枝を振って歩いた
幸せのふもとをめざす子供たち
お互いに言葉をかける子供たち
白い雲になる日も
黒い雲になる日も
ひたすらに歩いた
こぶしを上げて歩いた
あの向こうに咲いているのは
ラベンダーかな
吊り橋には風が吹くけど
渡れるのかな
だいじょうぶかな
だいじょうぶかな
幸せのふもとをめざす子供たち
体より大きなリュックの子供たち
ひまわり畑と君
君によく似た空
健やかに
とても青く晴れて
ひまわり畑を元気にさせている
昨日までの雨は土にたっぷり染みて
君が泣いたことも
今日の恵みになっている
日々の景色は変わるよね
君の想いは
君が感じ取っている以上に深くなってゆく
望んでいなくても
ひどく疑っていても
今日は
ひまわり畑のほうが主役で
太陽を咲かせている
君の心には
そう映るはず
君の瞳には
そう映っているはず
ソプラノの君
ソプラノを練習している
防音の中の君は
いつも同じところで
うまく声が出ないみたい
ピアノの鍵盤の1つを
人差し指で
1回弾く
2回弾く
ため息を我慢しても
涙は
あふれそうになる
譜面を投げ捨てるのを思いとどまっても
悔しさは
こぼれてゆく
君はソプラノを愛しているのに
君はソプラノに恋してきたのに
わたしの紙飛行機
わたしの紙飛行機
斜め上に舞い上がれ
君の頭を越してゆけ
君の頭を
越してゆけ
気が晴れる
遅ればせながら
うまくいく予感がする
助走をつけて
思い切り
腕を振って
指を離した
飛んでいった
わたしの紙飛行機
もうすぐ
君の頭の上
太陽光線
垂直にキラリ
わたしは口を開けたまま
紙飛行機を見ている
抱っこしてもらって郵便ポスト
抱っこしてもらって
郵便ポストに
ハガキを入れる女の子
振り向くようにニッコリ
ママに「できたよ」の合図で
おろしてもらった
手をつないで
ママと1F のスーパーマーケット
自動ドアの向こう
女の子は
カゴを持たせてもらった
きっと
好きなものを入れるつもり
冬の返事
スウェットプルパーカーの上に
袖にラインの入ったトラックジャケット
サイズ感がピッタリで
計画通りの気分
雨が降って
初秋の輪郭は消えてゆく
雨が降って
夏の肌の感覚は遠ざかる
冬の返事を待つ
チョコレートケーキを買いに行く道は
小さな町の歩道
散髪屋さんの前を過ぎる
薬屋さんの前を過ぎる
ケーキ屋さんが見える
交差点
幼い頃の信号待ちは緊張気味だった
左を見る目も
右を見る目も落ち着いていなかった
今はどうだろう
今も変わらないかな
心の中身
少しは自分をわかってきたつもりなのに
少しは自分に正直になれるようになったつもりなのに
スウェットプルパーカーの上に
袖にラインの入ったトラックジャケット
チョコレートケーキは
買いに行かなかくなった
風の冷たさを感じ分けて
冬の返事を待つ
落葉(らくよう)は
現状に抵抗できないまま
きょうの天気に
左右された
今日の貝殻 明日の貝殻
砂浜で
貝殻を集めるように
やわらかい感情を
ひとつひとつ拾って
色で選んで
形で選んで
お気に入りを
並べてみよう
それが何の役に立つなんて
その時は気にしないで
箱にしまってしまえば
ちょっとした宝のようになって
いつか
きっと
ひとつのメロディーになるよ
7色の落葉
7色の葉っぱが
降ってくる
風は絵筆
地面はキャンパス
木々の枝はパレット
7色の葉っぱが
降ってくる
茶色の葉っぱが
カサカサッと
うす茶の葉っぱが
パサパサッと
降ってくる
木々の枝のパレットから
風の絵筆が
葉っぱを選ぶ
真っ赤な葉っぱが
クルクルッと
オレンジの葉っぱが
フワフワッと
降ってくる
風の絵筆が
地面のキャンパスに
色をつける
黄色の葉っぱが
ヒラヒラッと
うす緑の葉っぱが
ハラハラっと
降ってくる
風は絵筆
地面はキャンパス
木々の枝はパレット
まだ緑の葉っぱが
スーッと
降ってくる
茶色もあったり
焦げ茶色もあったり
混ざり混ざって
7色の落葉
混ざり混ざって
7色の描写
美しくなる
落ち葉の集まり
ラトーナとヘレーネ
遠くに見える海
大きな客船も粒に見える
水平線の向こうに消えてゆく
青くて美しいね
そう言えば地球の機嫌が良くなると思っている
Hello!ラトーナ
Hello!ヘレーネ
二人は思っていることは少しだけ違っている
でもペーパーカップの紅茶はお揃い
見えない人には
まったく見えない領域があるらしいわ
あの海の向こうに?
ううん違うわ
家族という名の・・・
家庭という名の・・・
今さら見向きもされないユートピア思想?
そう言えば
「生まれてきた意味」という名のまぼろしの
魔物もいるって聞いたわ
少年にも見えたって
少女にも見えたって
そして
やがて見えなくなるんですって
働きざかりの人にも見えたって
老熟した人にも見えたって
それでやっぱり
やがて見えなくなるの?
神話みたいなものなのかなぁ
人はそれぞれに精算するべきものがある
その上でともにいられればいい
1から100まで共有できなくても
それが愛だと認めてしまうしかない
彼と共同体なら
彼女と共同体なら
ラトーナは微笑む
与えるほうが先よね
先に受け取ることばかり考えるとうまくいかない
ヘレーネはわかったように首を縦に振る
ここにいると
夕日が沈んでゆく早さは
いつまでも待っていられるわね
もうすぐ
ダイヤモンドやルビーやサファイヤの夜景
エメラルドも散りばめられるわ
遠くに見える海はブラックスクリーンみたいになる
みんないっしょなのよね
ここから見ると!
ヘレーネはラトーナに口調も負けたくない
すがったり
すがられたり
泣いたり
泣かれたり
ピアノを弾いてください
上から
舞い降りるメロディー
しずくのような音符
こころに混ぜれば
ぐるぐる
マーブルに溶けて
やわらかく
悲しみをほどいてゆく
指の魔法で
鍵盤をあやつれば
瞳もワルツを踊る
ピアノを弾いてください
ピアノを弾いてください
あの子が大泣きして
流した涙も
空に帰るように
蝶々が泳いだ日
イエローなフラワー畑を
蝶々が泳ぐようにヒラヒラ
青い空の瞳は微笑む
新しいシューズでスキップ
久しぶりの抒情に
ななめの気分も封印されてゆく
きょうのランチは
玉子のサンドイッチがいいな
ドリンクは
オレンジジュースがいいな
魔法の手のひら
魔法の手のひら
ママの愛が増えてゆく
手のひらの上に
ママからもらうおやつ
右手と左手を
くっつけて
「もっと たくさん」
「もっと たくさん」
「もっと」
臆することなく
微笑んで
食べ終わると
また
右手と左手を
くっつけて
魔法の手のひら
ママの愛が増えてゆく
地に咲く虹
傘が飛ばされそうになって
レンガの道の上で立ち止まる
雫をはらう間もないのに
紫陽花の微笑みは強く
きっと大きな愛と
やさしさがあるからだろう
音をたてて振る雨の中
シャツの袖を濡らした雨の中
新しい季節の入り口の前で
地に咲く虹だと教えてもらった
一瞬にして恋をした太陽
一瞬にして恋をした太陽
澄み渡った空に現れて
街を歩く君を照らすよ
一瞬にして恋をした太陽
気を利かした白い雲たちは姿を消して
ワンピースの君は
雨上がりのヒロイン
スキップを我慢するハイヒール
遠慮なく無防備でいたい今
運命を忘れて弾けてくださいな
一切のごまかしはなく
この花の 孤独を
この花の孤独を解く言葉を
分けてください
この花の苦しみを解く言葉を
分けてください
あなたは持っていませんか
ずっと
枯らさずに
ずっと
そばに置いてあげられますか
たまごがころがる
たまごがころがる
テーブルの上で
ごろごろ
フォ-クとナイフが
きちんと
並べられる前
たまごがころがる
たまごがころがる
テーブルの上で
ごろごろ
冷たい水の入ったグラスに
ぶつかった
ごろごろ
止まった
あなたが展開しようと
しているのは
融合ではない
自分の利益か
公的な利益か
ジャンルが
違うものが
お互いに
能力を合わせるのは
素敵なことだ
目の前では
冷たい水の入ったグラスに
たまごは
行く先を失っている
なぜか
やらなくていいよ
と言ってもらえる相手を
探している
いつも いつも
冷たい水の入ったグラスに
たまごは
行く先を失っている
お手上げだ
食べられてしまおうか
雪の告白
雪の告白は
1月に訪れた
夕べから
気配はしていた
空気は冷たく
静かな真夜中
雪は語りはじめたらしい
白く 白く
ひとつずつ
吐き出した
窓から見える朝
ガラスのくもりを
ぬぐえば
その感情は
素直な真っ白だった
空に魔法を感じるとき
空に魔法を感じるとき
私の心も色づいてゆく
形を持って見える光りは
命を呼び起こす
希望を詠えるときは
希望を詠え
嘘のように並べられる悲しみに
無理に絶望する必要はない
ひとかけらの思いも
ひとしずくの思考も
大事にして
空に魔法を感じるとき
私の人生を彩れるのは
私の感受だけ
誰もがそう信じているように
誰もがそう願っているように
空に魔法を感じるとき
私の心も色づいてゆく
老人が追いかける となりの飼い犬が吠える
雨の匂いを含んで
ぬるい風が
ゴミを吹き飛ばす
老人が追いかける
フレンチワークジャケットを着ている
となりの飼い犬が吠える
長めのリードで門の近くまで来ている
人々はいつも
あとのものに
能力だけを
相続させようとする
人々はいつも
あとのものに
本質を見極めることを
相続させようとしない
あなたの表情は
秘密が秘密にならない
雨の匂いを含んで
ぬるい風が
容赦なく何もかも吹き飛ばす
塵も積もらない
老人が追いかける
となりの飼い犬が吠える
子どものように
ぐずついて
きょうの空は大人になれない
子どものように
加減を知らなくて
きょうの空は大人になれない
雨の匂いを含んで
ぬるい風が
空の端っこから端っこまで曇らせる
あなたの表情を
端っこから端っこまで曇らせる
人々はいつも
あとのものに
本質を見極めることを
相続させることができない
彼女はファミレスで一人の時間を作るころ
彼女はオーダーストップ前のファミレスで
一人の時間を作るころ
ドリンクバーで「ふるえ」を抑えている
修羅場を抜け出して
日常ではない日常をすりかえる余裕もなく
安らぎなんて増えない
レジの前では
小銭をつかむ指先が定まらないから
「ここから取ってください」
両手に並べた100円玉や
10円玉や5円玉や1円玉を
笑顔のお姉さんに見せる
次の支払いの人がいるから
彼女は気配を消すように帰ってゆく
バッグはたすき掛け
また明日
また明日
声にしない挨拶は
確かに交わされて
小さい季節の見つけ方
彼の近くで
抒情の妖精がひらひらと舞う
シャツの襟が変だよと教えてくれる
それは「もうすぐだよ」の合図
インスピレーション畑で
ポエトリーが収穫されるころ
素材のまま
出荷したほうがいいのか
加工したほうがいいのか
彼は忙しくなる
新設した記憶のギャラリー
ガタがきているハートブレイク修理工場
こぶたをねらうオオカミが
ドアをノックする前に
物語に税がかかる前に
こっちからしかけるんだ
モンスターが巨大化する前に
しかけるんだ
彼は少しだけ
小さい季節の見つけ方を覚えた
夕陽の見えない街で君は涙をこぼした
夕陽の見えない街で
君は涙をこぼした
これは
私の空ではないと……
いつものカフェオーレの中に
頬をつたった滴は落ちる
心の痛みは治るのだろうか
皮膚の傷がふさがるように
夕陽の見えない空に
夕陽を探している
方角を確かめて
涙を手の甲で拭って
君は
まだ純粋で
青がやわらかくなる季節を待つ空に
青がやわらかくなる季節を待つ空に
ひこうき雲の長い線
ゆがみ始めている
彼女は踊り場でスカーフを揺らして
フリーハンドな線に
目を離せない時間は
心をドリップしている、
消えるまで居るつもりはないのに
名残を惜しむつもりはないのに、
踊り場があるから
下まで転がってゆかない
どん底まで転がってゆかない、
人生には踊り場があるから
目に映る何か
ひこうき雲の長い線
別に見逃してもいいのに
見逃してもかまわないのに
私たちが見たい空
ポプラ並木の梢を見上げる
空を見つける
しばらく見とれる
何を描いてやろうか
みんなが目にする青いキャンパス
起きている出来事をストップさせるようなアートワーク
それは懲らしめじゃない
呼吸がキレイになるアートワーク
ポプラ並木の梢を見上げる
空を見つける
しばらく見とれる
それは魔法じゃない
空いっぱいの神様のアートワーク
私たちは美しいものに憧れる
私たちは美しくなりたがっている
透き通った水と透き通った水が混ざるように
一つになれば叶えられる
卑しめのない空
私たちが見たい空
ほとんどすばらしい空
ほとんどすばらしい空
残念ながら白い雲は浮かんでいる
暴力さえなくなればいい
それで満足だ
食べる物は適当でいい
体が動いてくれば
頭が働いてくれれば
暴力さえなくなればいい
それで満足だ
そのためなら
絵も描く
そのためなら
詩も書く
そのためなら
ため息もつく
almost fine sky
ほとんどすばらしい空
それで満足だ
快晴でなくていい
安息の空
青空は粛々と
季節(時)を刻みながら
雨空をいたわる
あと少しだけと
安息の空が広がり
やがて人は正気になる
痛みを思い出したり
苦悩を忘れたり
ピアノレスで歌うのは初めての
彼女は1つだけ音を外した
安息の空が広がり
やがて人は告白する
昔の悲しいことを
悔やんでいることを
会えるものなら
会いたい人の
名前を
便箋に書いてみたりして
安息の空に
何かを言いたげにして
空と対話する人(空のない生活はない)
空と対話をしながら
生活している
空模様とつきあいながら
仕事をしている
翻弄(ほんろう)されないように
できるだけ
空のことを知ろうとする
あっちのほうから曇ってきたなぁ
あそこから陽がさしそうだなぁ
雨の降る前にやっておくべきこと
雨が降ってきたらやらないほうがいいこと
逆らえないから
できるだけ
空のことを知ろうとする
空のない生活はない
荒野にも空があり
1000万都市にも空がある
空から逃げるなら
思い切り地下に
もぐって暮らすしかない
特殊な能力でもない限り
空模様とつきあっていくしかない
空のもとで命を与えられ
空のもとで人生を送る
はるか遠い昔からの
命のバトンを受け取って
今の空のもとで
人生をどうするか
世界をどうするか
パーソナリティを問われる空のもとで
体面をつくろえない空のもとで
紅茶をソーダで割ったような空
見上げてみれば
ふと それは
紅茶をソーダで割ったような空
君の心のレシピで
キラキラしている
何かを1つ
混ぜてみれば
色も味も変わってゆく
欲張って
トッピングすれば
原形はなくなる
君は今
泣きたい気分ですか
君は今
どうしようもなく
みじめな気分ですか
紅茶をソーダで割ったような空
今夜の乾杯は明日のために
ぐっと耐える ひとときは明日を生きるために
幻想的が美しいなんて誰が決めたのだろう
寝ぐせの直らない朝
帽子をかぶってゴミ出し
以前の自分なら
恥ずかしがってできなかったことだと思いながら
少し早めの時間
自分の足音が気になるほどの静けさの中
過去の記憶を消したくなっているのは
自分だけかもしれないと
つぶやきがこぼれる
その当時
目の前にいた人たちの顔まで浮かべて
そろそろ明ける空
ゴミ出しの帰り道に見える景色
歩道の樹木は
まだ昨夜のなごり
空のオレンジ色がロマンチックだなんて
誰が言い出したのだろう
幻想的が美しいなんて誰が決めたのだろう
彼女はホンモノのモナリザに会えるのだろうか?
嘘が上手になりすぎて
彼女は彼女の
どれが嘘だったか
自分でわからなくなっている
生まれたままの真顔で
微笑みを探している
作った笑顔で
微笑みを探している
人生の自動扉がスーッと開く
そこは分別ゴミステーションのようだった
彼女は彼女自身では選ばない場所に
足を踏み入れてゆく
誰かの干渉が
支配に変わるのを恐れて
運命に吐き気がしている
1つ季節を拒んだ
2つ季節を拒んだ
真冬からの逃亡に成功しても
愛せなかった風景を思い出しながら
許せなかった風景に苦しみながら
きょうのパンを食べる
食べるしかない
どんなテーブルについてでも
どんな皿に乗せてでも
AはAを生きるしかない
そこで
BはBを生きるしかない
そこで
毒は毒であることを知るために
傷は傷であることを知るために
泣いて・・・
血は血であることを知るために
種は種であることを知るために
揺れて・・・
夢は夢であることを知るために
愛は愛であることを知るために
震えて・・・
生まれたままの真顔で
微笑みを探している
作った笑顔で
微笑みを探している
彼女はホンモノのモナリザに会えるのだろうか?
彼女の顔はホンモノになるのだろうか?
シリアル シリアス
シリアルはどこにある
シリアスはどこにある
やかんに何か
くっついて焦げている
裏っかわに何か
くっついて焦げている
人生ってむずかしい
マザーはずうずうしい
なのに余計なデリケート
扉の閉め具合がおかしい
マザーはずうずうしい
なのに適当なデリケート
そ~っとの手の調子がおかしい
缶詰のパイナップル
ヨーグルトに混ぜるときは
プルトップを引いて開けてね
明日は収集日
ペットボトルを捨てるときは
ラベルを外すんだよね
世の中の常識なんて
知らないことのほうが多いまま
ほとんどの人の
人生は終わるのでしょう
それなのになぜ
常識を基準にして
不幸だと思うのでしょう
あっち側にも
もっと知らない常識があるのに
シリアルはどこにある
シリアスはどこにある
やかんに何か
くっついて焦げている
裏っかわに何か
くっついて焦げている
人生ってむずかしい
のどが乾いていないのに
水を飲む
言いたいこともないのに
口を開く
ひと口が毒になる
つける薬がなくなる
シリアルはどこにあるの?
シリアスはどこにあるの?
ねぇ マザー
彼女は無口な朝焼け
白い廊下を歩いている
並んでいる絵画はやさしい
彼女は無口な朝焼け
おしゃべりな夕暮れを探している
温度は規定通り
湿度は気まぐれ
カバンの中にハムサンド
ランチボックスはさかさま
彼女は
そろそろ突き当り
矢印は無機質
左に曲がる
背中の後ろ
関係者以外は立ち入り禁止
風なんて吹かないから
風向きは変わらない
白い廊下を歩いている
並んでいる絵画はやさしい
沈黙というコミュニケーション
そっとしておく「アート」
彼女は無口な朝焼け おしゃべりな夕暮れを探している
おもてなしは
まだかな
言葉だってスペースを取る
上手に解放しないと
心の領域がせまくなっちゃうね
フロアのソファーで会いましょう
運命は口笛を吹けない
口笛を吹けない
足元がもつれる
運命って不器用だね
下手くそで可愛いね
そんなふうに
ちょっと運命を
つっつくことができればいいのに
そうすれば
あなたと私で
傷つけ合うことはないのに
なかったのに
スープを口にしていると
上着を脱ぎ出したくなるね
アイスを口にしていると
上着を肩にかけたくなるね
ジョークがはずれる
ウインクが不自然
運命って不器用だね
下手くそで可愛いね
そんなふうに
ちょっと運命を
からかうことができればいいのに
そうすれば
あなたと私で
傷つけ合うことはないのに
なかったのに
ブロッコリーが硬くて
歯が弱いと困るね
とうもろこしも
噛みにくいね
運命は 口笛を吹けない
運命は 足元がもつれる
運命は ジョークがはずれる
運命は ウインクが不自然
あなたと私
だったのにね
バンビと呼ばれる彼女
空からの滑り台を
降りてくるのは
長い耳のうさぎ
内緒で曲がり角に
隠れているのは
毛色がグレーの猫
空腹が続いたら
気をつけよう
手元が見えなくなるから
レストランを選ぶなら
上手にね
目覚まし時計が鳴らなくて
起きられなかったのは
並んで寝ていた子犬たち
新しい靴をおろして
出かけようとするのは
バンビと呼ばれる彼女
まぐれが続いたら
気をつけよう
足元が見えなくなるから
イメージチェンジするなら
上手にね
気まぐれな誘いには
乗らない方がいいよ
空にKissする彼女はいつも何かに嘆いている
おやすみなさい
空にKiss
夜がやさしくなるように
明日がやさしくなるように
彼女はいつも何かに嘆いている
人生が罪になる前に
悲しみの意味を思い出すのよ
my sky my sky
おびえる時間のそのときだけハートがずれて
愛を分け合う 分け合える
マイナスの荒野で
ゼロの大地で
彼女はいつも何かに嘆いている
自分探しをバカにして
間違い探しに明け暮れている
答え探しをあきらめて
失敗探しにすりかえている
インサイト アウトサイト
インバウンド アウトバウンド
他人のせいにしたり
自分のせいにしたり
記憶はつながらない
記憶はつながらない
やさしさも彼女を変えられない
豊かさも彼女を変えられない
100年の孤独も彼女を変えられない
望んでいることは ほんとうは望んでいないこと
決められていることは ほんとうは決められていないこと
終わっていることは ほんとうは終わっていないこと
始まっていることは ほんとうは始まっていないこと
おやすみなさい
空にKiss
夜がやさしくなるように
明日がやさしくなるように
おびえる時間のそのときだけハートがずれて
愛を分け合う 分け合える
マイナスの荒野で
ゼロの大地で
今朝はカラスが鳴かなくなった
存在のない空間
ゲームは楽しまれている
虚構のキャラクター
チカチカ動き回って
設定はバレバレ
ありのままのミステイクも
非常識を売り物にするテンプレート
おかわりのスープ
テーブルの上
冷めるのを待つ間
ソファーは柔らかね
次の仕事はなくはない
暖房はエアコンで
人生は断続的にはならない
解釈にうるさいスペシャリト
ペーパーのカレンダーをめくるくらいに面倒だ
たいていのことはスピーカーがアナウンス
自分の指示に自分が従わされている
深呼吸も予約
120秒間のエクササイズ
今朝はカラスが鳴かなくなった
タンバリンを頭にかぶって
アリスみたいな
おしゃべりする子に会ってみたくて
そぞろ歩きは怖いもの知らず
抜け道の穴を探した
タンバリンを頭にかぶって
カスタネットをブレスレッドにして
人差し指を唇に当てながら
静かに
静かにって
おかしいなぁ
タンバリンを頭にかぶって
カスタネットをブレスレッドにして
静かにって
おかしいなぁ
胸のドキドキ
恋でもしたかのような勢い
いつの間にかに つま先と踵(かかと)
抜け道の穴の真ん前
タンバリンを頭にかぶって
カスタネットをブレスレッドにして
他には誰もついて来ていないのに
キメキメ
ウインクって
おかしいなぁ
他には誰もついて来ていないのに
おかしいなぁ
BULL BULL 憧れは憂鬱の裏返し
パラシュートが
風に流されてゆく
警告音の
ベルが黙り込んでいる
ジャッジは
いつも
とりかえせない
君をじわじわ困らせたまま
永遠に、あのまま
こころが
ふるえている
ぶるぶる
ふるえている
縦軸が
ふるえている
BULL
BULL
事件は
いつも
くつがえらない
うそが時間をジャックしたまま
真実は、あのまま
こころが
ふるえている
ぶるぶる
ふるえている
縦軸が
ふるえている
BULL
BULL
パラシュートが
風に流されていく
警告音の
ベルが黙り込んでいる
憧れは憂鬱の裏返し
憧れは憂鬱の裏返し
大事なことは
観衆にたずねるな
エスプレッソの暗闇を飲み干して
決心が
ついて
ひとつ
運命が
生まれる
細い月が沈む
空がゆっくり眠る
エスプレッソの暗闇をかきまぜて
エスプレッソの暗闇を飲み干して
明日が生まれる
ぼくは希望を集めて
あなたのこころに入り込む
泣くことを責めはしない
泣かないことを責めはしない
生きてゆくことは
架空のゲームではない
生きてゆくことは
囚われではない
その自由は
あなたを破壊するものならニセモノ
美しいこころを破壊するものならニセモノ
その自由は
あなたを傷つけるものならニセモノ
美しいこころを破壊するものならニセモノ
ぼくは希望を集めて
あなたのこころに入り込む
シナリオを裏返しにして
ため息をこぼさないで欲しい
生まれた理由を裏返しにして
ため息をこぼさないで欲しい
エスプレッソの暗闇
最後の一滴
飲み干して
白い朝
決心が
ついて
ひとつ
運命が
生まれる
子供のころに見た景色は 大人になっても見る景色
ずっと この魂でいたい
ずっと この魂で成長したい
生まれ変わりたいとは思わない
やり直したいとは思わない
スタートには恵まれなかったけど
いろいろとつまづいたけど
人生のセットリストは
最初から最後まで
同じ
たった1つのテーマを
繰り返している
違うものを選んでも
本質は変わらない
子供のころに見た景色は
大人になっても見る景色
歌声の質は違ったとしても
感じることは違ったとしても
人生のセットリストは
最初から最後まで
同じ
幼いころは
守られることを求める
守られなくなることに
恐怖を感じる
年ごろになると
自由を求める
何かを押し付けられることに
違うと考え始める
やがて年老いて
自然の法則に
従うことを求める
抵抗するよりも
抵抗しないほうが
美しいと言う
複雑であるようで
複雑ではない
視野が360度
というわけではない
間違えようとは
思っていないのに
間違えたくないのに
いちばん大事なものだけ
見えていない気がする
子供のころに見た景色は
大人になっても見る景色
何かを見つけようとしている
いつも違う何かが見えてくる気がしている
それでも
人生のセットリストは
最初から最後まで
同じ
たった1つのテーマを
繰り返している
子供のころに見た景色は
大人になっても見る景色
悲しみを見た人は
悲しみばかりと向き合うようになる
無条件に何かを手にした人は
無条件に何かが手に入ることを待つようになる
たった1つのテーマを
繰り返している
ずっと この魂でいたい
ずっと この魂で成長したい
何者かになるか?の交差点で 君は君を乗り越えたくて
右手と左手の
ひとさし指と親指で
長方形を作って
ウインクするように片目を閉じて
景色を見ている
美しい光の中の君が
まわりと違う感じ方をしている気がするようになったのは
いつの日からだろう
人生と呼べるほどでもないけど
経験のいくつかは
棘(トゲ)を抜いても
痛みは残っている
君は君を乗り越えたくて
何かをあきらめてきた
もうすでに
空っぽのはずなのに
cotobaがあふれてゆく
もうすでに
cotobaは出ないはずなのに
一粒また一粒
気持ちがこぼれてゆく
過去のいくつかは
毒を抜いても
しびれは残っている
正直さを投げ捨てることだけは
堕落だと思っていた
何者かになるか?の交差点で
君は君を乗り越えたくて
涙をあきらめてゆく
君は君を乗り越えたくて
君は景色を見ている
右手と左手の
ひとさし指と親指で
長方形を作って
ウインクするように片目を閉じて
手に取るべき花は間違わないように
この花の
孤独を解く言葉を
分けてください
この花の
苦しみを解く言葉を
分けてください
あなたは
持っていませんか
ずっと
枯らさずに
ずっと
そばに置いてあげられますか
どんなに悲しくても 空は青い
想像できているのか
想像できていないのか
大きな
流れを
はずれて
君が乗った小船は
同じところを回っている
計算できているのか
計算できていないのか
机上で
路上で
途上で
君が選ぶ理由は
同じところを回っている
君が
どんなに悲しくても 空は青い
君が
どんなに微笑んでも 大地は広い
人生は感性のチャレンジ
前に進む以外に道はない
息つぎも下手なまま泳ぐように生きる君へ
悲しみを注入されて大人になってゆく
少しずつ注入されて
リアルな人になってゆく
そのままではいつか
類(たぐい)まれな個人主義が注入されて
熟してゆく
ほどよく社会の木の実になってゆく
息で吹き飛ばそうか
記憶が粒子でできているなら
手で握りつぶそうか
記憶に形があるなら
スポンジのように
一瞬だけ
しぼんでしまうだけだろうか
ゼロにならない
視界が悪い
車のワイパーで雨粒を除き切れない
感情は
弾丸をピタッと魔法で止められたように
幸せをほしいとは思わないけど
好運ではありたいと思う
無償でラッキーを手に入れたいのではなく
最悪は免れたいということ
たった一人のあの人には
感謝できる者ではありたいと
ほんのわずかなブルースカイ
いつもの量のわずかなブルースカイ
アートの定義はあとでいい
発信するべきもの
受信するべきもの
愛であるべきもの
センチメンタルであるべきもの
息つぎも下手なまま泳ぐように生きる君へ
息つぎも下手なまま泳ぐように生きる君へ
強く描いた、その向こうにある希望
強く描いた
その向こうにある希望
今は何が見えますか
今は何を見ようとしていますか
子供だった君
4歳のころより前のことには
感情の波は立たない
浮かんでくる記憶がないから
引っ越しのトラックも覚えていないのでしょ?
風の吹く景色に
予定されている
強く描いた
その向こうにある希望
子供だった君
いつからだろう
悲しみを悲しみとして感じて
泣くようになったのは
子供だった君
雨が降る景色に
予定されている
強く描いた
その向こうにある希望
大人が正しい人ばかりではないことを知ったころ
社会の決め事が正しいことばかりではないと知ったころ
陽がさす景色に
予定されている
強く描いた
その向こうにある希望
自分にしか
響かない景色
強く描いた
その向こうにある希望
父親には父親の人生があって
母親には母親の人生があって
覚えていないころのことがあって
今は彼も父親になって
今は彼女も母親になって
強く描いた
その向こうにある希望
誰かが語っていた通りに
誰かが語っていた通りに
誰かが語っていた通りに
「後悔先に立たず」を噛み締めていますか
極上の味がするみたいに
人間だけが味わえる「ごちそう」みたいに
強く描いた
その向こうにある希望
強く描いた
その向こうにある希望
今は何が見えますか
今は何を見ようとしていますか
あのときの
引っ越しのトラックも覚えていない君
あのときの
引っ越しのトラックも覚えていない君
人は3度生まれる
生まれる瞬間
聖なる川を超えて
聖なる地へ
その聖なる第一歩を踏みしめる覚悟
受け入れられなかった概念と
透き通るように
向き合ってゆく
必要な言葉を探すのは
生命の本能
生まれる瞬間
抵抗だらけの世界から
抵抗のない世界へ
キレイでいることはできるか
背信の影は消えているだろうか
生きることは祈りの発露
祈りの共鳴の起点
生きることは美との共鳴
人は3度生まれる
胎中に宿り胎中に生きる
地に降りて地の世界をまとう
3度目の誕生で意を持ったクリスタルになる
生まれる瞬間
聖なる川を超えて
聖なる地へ
その聖なる第一歩を踏みしめる覚悟
コペルニクスを見かけなかったかい
コペルニクスを見かけなかったかい
ジャンヌダルクを見かけなかったかい
大きな木陰のある丘で
砂埃が舞う道のかたわらで
牧場の牛がのんびりしているころ
たんぽぽの種子がふわふわするころ
歴史の心臓音が高鳴っている
運命の脈泊が早くなっている
大事な人を見失ってしまいそうだ
東への渋滞
西への渋滞
緊迫しているはずなのに
緊迫していない
やつあたりだけでもなくなれば
世界は少し平和になると思う
やさしさは
決して絶滅はしません
損をしても
壊れそうになっても
弱さだと否定されても
やさしさは
決して絶滅はしません
やつあたりだけでもなくなれば
世界は少し平和になると思う
千紫万紅の千思万考
そろそろ吟風弄月
シナモンの香りが効いている
ナツメグの香りが効いている
ジンジャースパイスがピリッとしている
カルダモンがピリッとしている
ミルクでまろやかに
ちょっと泡立てよう
コペルニクスを見かけなかったかい
ジャンヌダルクを見かけなかったかい
君のシロナガスクジラの絵は奇跡の一枚
正直者がバカを見る
そんな御伽噺があったころ
幸福が手なづけられていた
ケージの中で飼育されていた
安らぎもつながれていた
サーモスタッドも調達されて
我慢強いと思っていた人
行く先を告げるときはアピール
きょうは雨が降っているけど
きょうは寒いけど
深い感情はシェイクするな
残念な記憶はブレンドするな
爪を切りすぎた朝は
アイラインが決まらない
情報を見すぎた悪い猫は
視力が落ちたらしい
それでハーモニーは生まれない
そこでハーモニーは生まれない
防衛本能が膨らんでいる
風船のように破裂しそうなくらい
君のシロナガスクジラの絵は奇跡の一枚
やさしがあふれていた
やさしさがあふれてゆく
やさしさがあふれてゆく
君の思いがあふれてゆく
青い地球に生まれた命たち
ほおづえをついて
哲学者は
分析を競う
小さな街で
足を組んで
科学者は
預言を競う
疲労はバーチャルではない
ミルクティーを
ひと混ぜして
息を吹きかける
スプーンで熱さを確かめる
つぎ足しされたパズルは完成しなくて
君はまた君の言葉を探している
原始的な姿
進歩した姿
どちらが本来の姿なのだろうか
人工的な不安に
押しつぶされないように
波となった幻惑に
飲み込まれないように
青い地球に生まれた命たち
ささやかであることの定義を
おおらかであることの法則を
盗んだのは誰か
あばいてやれ
カモミール畑の上で踊りませんか
きょうの視界は正しく入れられていますか
きょうのフォーカスは素直でいられていますか
ハッシュタグな街並み
ハッシュタグな風景
ハッシュタグな瞬間
それはどこまで続くの
それはいつまで続くの
何もない空
空っぽの空
夢も
現実も
触れない空
掴めない空
明日も
昨日も
暗くなっても
濁っても
晴れなくても
純粋な空
傷つくことを
やわらげるために
抽象的な空を探す
向こうからやってくる何かに
気持ちで負けないように
具体的な空を探す
何もない空
それが一番キレイなのかもしれない
カモミール畑の上で踊りませんか
白と黄色と緑の上で軽やかに踊りませんか
踏みつけないように
宙に浮かべたらいいですね
ふわふわと舞えたらいいですね
きょうの視界は正しく入れられていますか
きょうのフォーカスは素直でいられていますか
無風の祝福
丘の上で
無風の祝福
なびくものも
乱れるものも
何もない
丘の上で
遠くの海を見る
つかむものも
驚くものも
何もない
無風の祝福
ざらっとした地面に
おしりをつけて
座った
子供のころと同じ行動
ベンチが設置された
そんな場所ではない
遠いから
海は青くは見えない
グレーのような水平線
船が消えてゆく
何度も見た光景
あと2分
無風の祝福の時間
足りないものはない
足りないものはない
心に降る花びら【Love Song】
Love Song が月のように空に浮かぶなら
涙と笑顔は心に降る花びら
傷つくために出会ったわけじゃない
愛はむずかしくて想像を越えた試練
はじまりのままの姿を望むのは過分な欲望
はじまりのままの形を欲するのは救いのない罪
つぐなうことできっと道が開ける
つぐなうのはボクでいいい
キミのために生きることで人生を捧げたことにしたい
Love Song が月のように空に浮かぶなら
涙と笑顔は心に降る花びら
愚かさを知った分だけ生きる意味を噛み締めているよ
涙と笑顔は心に降る花びら
君がメロディーを作ってくれたのは1年前
君がメロディーを作ってくれたのは1年前
肌に感じた寒さを覚えている
セレーネのアメジストの話を歌詞にしたころ
君の歌声とピアノは
2つとない響きの柔らかさ
あのときの感性を大事にしてくれているかな
乱雑な空気の中で傷ついていないかな
誰かに教わったアートのような懐かしさ
友だちになれなかった淋しさ
貴重な出会いだった
数少ない出会いだった
自分が生きていることのない未来
やさしい風が吹くといいですね
自分が生きていることのない未来のために
祈れたらいいですね
進歩する技術
変わらない自然の力
奪い合うこと
分け合うこと
限りある場所で
ひしめく
成長しない人類の精神年齢
やさしい風が吹くといいですね
自分が覚えられていることのない未来のために
祈れたらいいですね
愛し合うはずの二人が
傷つけ合いませんように
愛し合うはずの二人が
傷つけ合いませんように
ピュアの調律を覚えるころ
ピュアの調律を覚えるころ
君のコンチェルトはFinできる
信念は転がっているものではない
信念は拾えば所有できるものではない
小さな あの場所で あの場所に
悔し涙があって
ピュアの調律の方法がわからなくなって
どんな自分でいればいいのか
あのころの君は
毎日のように
違う自分になりすましていた
ひたむきに
生真面目に
違和感の正体を突き止めたがっていた
そう思える 自分でありたくて
メロディーの限界も
未来図の限界も
突破したくて
まだ人生の途中
人生の経験が豊富だから
次も正解が出せるとは限らない
無難な回答はできるだろうけど
願っている解答を見せることができるとは限らない
ひたむきに生真面目に
人であることに向き合っていたいなら
アート(たましい)を固定してしまわずに
アレンジ(人生観)を固定してしまわずに
嫌な経験の拒絶反応を混ぜてしまわないように
ピュアの調律を覚えるころ
君のコンチェルトはFinできる
憧れと野望の間で酔いしれるだろう
スマイル ヴァニッシュ
カフェに集まらなくなった彼女たち
ミキシングされた海を渡ってゆく
向こう岸をめざして
バーチャルなジャッジで
リアルをあきらめてゆく
リアルなジャッジで
バーチャルをハラスメントしてゆく
スマイル ヴァニッシュ
スマイル ヴァニッシュ
博物館のようなストレージ
保存するときめき
シンドロームをシェアできなくなれば
アカウントを捨ててゆく
オフィスの明かりをLEDに交換
マニュアル通りの名刺交換
バニラアイスとストロベリーアイスのひと口交換
かわいいギャップと
かわいくないギャップの間で
ご機嫌を伺っている
イントネーションをミスしたときは
目の前のありえないを削除する方法に
困っている
磁気を帯びたカード
急に有料になったサービス
自由にカスタマイズできないことが増えてゆく
デニムがストレッチになったあのころから
カフェに集まらなくなった彼女たち
ミキシングされた海を渡ってゆく
向こう岸をめざして
上から目線の診察室
レトロなブラックワークの洗礼
キャッシュレスな世界はもうすぐ
キャッシュレスな次世代の夢は何になる
カフェに集まらなくなった彼女たち
空気を読んで
スマイル ヴァニッシュ
スマイル ヴァニッシュ
たまに聴こえるワルツ
そうなってしまった
君にとって
そうなってしまった
僕にとって
愛には見えない愛があって
何度も形を変えようとして
粘度細工も
時間になって終わるしかなくて
むずかしかった季節は
むずかしいまま過ぎて
傷ついた季節は
傷ついたまま過ぎて
春の桜より
秋の落ち葉のほうが
数えやすい
目で追いやすい
人の生き方は
簡単には
変わらないけれど
思春期で知った現実の見え方は
簡単には
変わらないけれど
たまに聴こえるワルツを
大切に大切に抱きしめて下さい
小さな悲鳴を包み込むように
移りゆく景色を嫌いにならないように
並木道 孤を描いてるから
並木道
孤を描いてるから
少しずつ
ずれて
すべて見える
重なって消えることなく
すべての木が見える
朝から
真夏の陽射し
風もなく
若いころのプライドは青く
熟していない
やさしさは
そのまま
弱さになり
見えるものが
人と違うことが
孤独になり
感受は
いつも
真実にたどりつく方法を
探していた
暑い夏がくるたびに
新しいTシャツを探して
古いTシャツを捨てた
並木道
孤を描いてるから
少しずつ
ずれて
すべて見える
重なって消えることなく
すべての木が見える
前を見ても
後ろを見ても
すべての木が見える
すべての木が見える
思春期のアリバイは今どこにある
盗んだイントロは
今どこにある
隠した切り札は
今どこにある
破れたページは
今どこにある
思春期のアリバイは
今どこにある
無邪気な真心は
今どこにある
心が
ゴミ屋敷に
なっていませんか
そのゴミは
自己中心的な思いの
残骸です
自己中心的な思いだから
執着が湧いて捨てられない
心の奥の奥に
その心のゴミの
処理場があります
本姓で
処理しましょう
本心で
処理しましょう
自己中心的な思いで
いっぱいになると
大切なものがわからなくなります
散らかった部屋で
鍵を見つけられないように
まとはずれなことで
笑うように
まとはずれなことで
嘆くように
まとはずれなことで
怯えるように
心の奥の奥に
自己中心的な思いの
処理場があります
本姓で
処理しましょう
本心で
処理しましょう
自分に滅ぼされないように
自分に滅ぼされないように
罪とは 誰かの悲しみを作ってしまうこと
崩したものでもない
崩されたものでもない
足跡が残っている砂山
割ったものでもない
割られたものでもない
思い出をしまっていたケース
目を覚ましてしまった
犬が吠え出した
物音に気づいた
犬が吠え出した
今は
その鎖をほどけないよ
今は
その鎖をほどけないよ
罪とは
誰かの悲しみを作ってしまうこと
罪とは
愛を壊してしまうこと
不幸とは
関係性を希薄にしてしまうこと
不幸とは
互いが望んでいないことをしてしまうこと
運命とは
二つ目の道はないということ
運命とは
それが一つ目の道だということ
それは罪と紙一重だから
人はみな涙を持っている
命に備わっている
あらかじめ
何かがあって反応したときに
流れるようになっている
空間があって
時間はスタートしたのか
時間があって
空間が現れたのか
同時だったのか
最初の人間は
誰が育てた
教育という代物はいつ登場した
愛はいつからあった
いつ間違えた
やっと詩人を飲み干せた
間に合ったのか
間に合っていないのか
夕暮れは円を描く
夕暮れは星を描く
やっと詩人を飲み干せた
確かにグラスは空っぽになった
憂いはゼロで終わる
リスペクトしていた
あなたはもういない
上から見ても
下から見ても
1つの平穏
美しいコーラスは
打算のないところで生まれる
残したいフレーズは
理由のないところで生まれる
誰かに影響を
与えようとするな
それは傲慢の始まりだから
背負い切れないものを
背負おうとするな
それは罪と紙一重だから
人はみな涙を持っている
命に備わっている
あらかじめ
偽りの知を並べられても
真の知を選びたい
枯れる花に罪はあるのでしょうか
美しい草原に
風の通り道は広がっていても
脅威から守るボーダーライン
歴史は人を中心に変化してきた
自然の意見には耳を傾けず
永遠の保証を求めて
無差別の排他を生むボーダーライン
恵まれない土地にいることに耐えられず
愛は生命をもって
結実し
生命は愛によって
結実する
咲く理由にも
枯れる理由にも
嘘はない
嘘は人が描いている
美しく咲くことが理想で
喜びの最高基準で
枯れる花に罪はあるのでしょうか
枯れた花に罪はあるのでしょうか
季節につかさどられて
季節に生きる姿を返して
生命の覚悟は
涙の多い世界を
癒やすために輝く
誰にも決められない時間制限の
日々に輝く
誰かに I LOVE YOU と言える力
言葉のない時代は
人間も鳴き声で伝えていたのでしょう
限りなく歌に近い鳴き声で
今まで会えた人と
会えなくなって
人生の景色が変わってゆくなら
ポエトリーしてゆく
未来の予感を
新しい成分を散りばめるように
今まであった街並みのひとつ
もう見られなくなって
記憶の景色が変わってゆくなら
ポエトリーしてゆく
新しい景色をポエトリーしてゆく
世の中の始まりのように
空が出現したように
大地が出現したように
I LOVE YOU と言える力
最終的に
誰かに I LOVE YOU と言える力
言い切れる証
言い続けられる裏付け
形あるものをねじ曲げるだけではなく
見えるものすべてが
歌でできていたころに戻したい
街のビューも
人のビューも
家族のビューも
風土のビューも
文化のビューも
自分の瞳を通ったときに
美しく見えるように
ひとつ
ひとつの思い
解放できることを
ひとつ
ひとつ
ポエトリーしたい
祝福された涙にしたい
祝福された景色にしたい
言葉のない時代は
人間も鳴き声で伝えていたのでしょう
限りなく歌に近い鳴き声で
晴れた空の向こう側を知っていますか
君はトランペットを吹いている
いつもの音が出ない
いつもの音が出ない
mob rule は時々すべり落ちてゆく
そのときハインリッヒの法則に誤算は起きるのか
君はトマト系の料理をしている
いつもの味が出ない
いつもの味が出ない
mob rule は時々すべり落ちてゆく
そのときスタージョンの法則に誤算は起きるのか
才能を分け合うことはできますか
夢見ることを分け合うことはできますか
湧き上がる思いを分け合うことはできますか
時間を分け合うことはできますか
晴れた空の向こう側を知っていますか
雨の空の向う側を知っていますか
作られた線の向こう側を知っていますか
祈った朝の向こう側を知っていますか
本当の表情を封じ込めないでください
上手に向き合わないでください
大切なものの隠し場所さえも
忘れてしまうから
信じていたものは時々すべり落ちてゆく
信じていたものは時々すべり落ちてゆく
コールされる
気高くアドバンテージ
しゃぼん玉の虹が光る
ピーキングはうまくできたかな
久しぶりの
知らない向こう側に
思いを集めて
入り口を探しに行く
今は逆らわずに
高鳴っていよう
そこに
明確な目的地があるわけではない
そこに
宝物があると知っているわけではない
心が広がることを実感できればいい
青い空に
感受を解き放てば
翼を広げて
選択肢を選ぶのではなく
入り口を探しに行く
数の証明が欲しいわけではない
一つ突き抜けて自分が自分になって行く
そんな瞬間に触れられたらいい
ハンディキャップをクリアするのではなく
クリアするべきなのは人生の課題
人並みではないのなら
人並みではない成功を手にしよう
知らない向こう側に
君に会いに行く
知らない向こう側に
君を見つけに行く
見たことがない空
やさしさが足りないとき
空がどんよりしている
祈りを汲み取ろうとしないとき
空がどんよりしている
正しいと思っていることが
間違っているかもしれないと
あきれはてられても
あきれはてられても
表面をはいでゆく
心の開拓は命の開拓
失敗だった人生が
成功の人生に変わるころ
涙がこぼれて
手遅れの記憶には手を伸ばさずに
何らかの形で
過ぎた時間に別れを告げる
どこかの空で
見たことのない空で
自分が知らない空で
悪魔が天使に戻ったのかな
戻れたのかな
戻ってくれたのかな
空から悲しみが降ってくる
見上げた空から
悲しみが降ってくる
見上げた思いから
悲しみが降ってくる
純粋で無謀なまなざしを
めざして降ってくる
大人には
危うく見えるまなざしに
空の上にある悲しみを目撃した詩人にあるのは内なる摂理
心に流れる大河のような摂理
空の悲しみが解放されるまでは
詩人も悲しみから解放されない
生まれたきた意味は
汚れたものを真っ白に変えること
恵まれないことを比較せずに
恵まれたことも比較せずに
人生があるのは
不自由を自由に変えるため
価値のないものに心を奪われないように
予定されている終わりは
予定されている始まり
いつわりが終わって
真実が始まる
君は孤独を超えた
君は孤独を超えた
分け合う難しさを知って
君は孤独を超えた
誰も誰の身代わりにもなれないことを知って
君はもう孤独じゃない
君は君でいられる
君は渡るべき海を渡った
作らない美しさを知って
君は渡るべき海を渡った
愛は型通りに作るべきではないものだとを知って
君はもう孤独ではない
何も飾らなくていい
好きになった言葉
嫌いになった言葉
探した言葉
背負えなかった言葉
使ってはいけなかった言葉
今もわからない言葉
君は君の怒り方の限界を知って
君は君の傷つき方の限界を知って
懐かしさは
それほど宝物ではない
涙は
ほとんど本物ではない
裏返しの裏返しも
混じり気のない
君の表情
失敗を.恐れる孤独の中で
できないことがあることの孤独の中で
許すことができなかった孤独の中で
協調性が鋭角になる孤独の中で
心につかんだものは空に返して
心につかんだものは浄化させて
君は孤独を超えた
君は孤独を超えた
空に向かって垂直に指をさせば
空に向かって
垂直に
指をさせば
そのまま
舞い上がってゆく
思いがする
空に向かって
にごらずに
目を上げれば
そのまま
空にいるような
思いがする
神様の義を感じていたい
こんなふうに
風を感じるように
聖らかな
気持ちでいたい
いつも
いつも
遠回りした あとに 自分が 始まる
それが奇跡であっても
奇跡ではなくても
近回りした
あとに
遠回りが
始まる
それが偶然であっても
偶然ではなくても
遠回りした
あとに
自分が
始まる
転がる
転がりつづける
理想の英知となるとき
考え
考えつづける
覚悟の光となるとき
回れ!
回れ!
自分の響き
回れ!
回れ!
うずまく響き
完璧じゃない
誇れることじゃない
転がる
転がりつづける
考え
考えつづける
自分で
自分に
認められる日まで
ゆがんだ
ラインが
見えなくなる日まで
まっすぐ転がる
まっすぐ転がる
遠回りした
あとに
自分が
始まる
ポエトリーの羅針
生きる人を証明する
生きた人を証明する
言葉には代身という使命がある
昨日よりも詩人らしく
明日はもっと詩人らしく
昨日よりも今日は100倍以上の価値がある
今日は今日の傑作を描けばいい
詩人は 詩に酔いしれているとき
まともでいられる
言葉にできる不思議があれば
悪魔のささやきに勝てる
浮かない旋律を凌駕できる
ポエトリーの旋律に邪魔になる音は
聴かないようにする
人生を変える言葉を見つけるのは むずかしいけど
きょう1日くらいは
何とかなる言葉は見つけたい
理性を研ぎ澄ますとき
詩が必要となる
人の持つ破滅性と眠っている創造性を分別して
命に刻まれるものを精査すべきである
詩学への憧れ
詩人は詩で現在位置を確かめる
詩とは本性(ホンセイ)への問いかけ
言葉は光でなければならない
言葉は希望を奪うものではない
言葉は真を実らせるものだ
言葉は人生となり
人生は言葉となり
あなたは運命の証人となる
人生は 積み上げてゆくものではない
浮遊している概念を片付けてゆくもの
ひとつひとつ
つかみとって
詩人であるときの人生
詩はピュアを伝えられるBUNGAKU
社会的であろうと 時事的であろうと
心の吐露であろうと
LOVESONSのテンションで言葉にできる
涙の粒が落ちる瞬間を 見るように
詩は生まれる
涙を流すように
詩は宿る
書きつづけることは
祈りつづけること
言葉にしつづけることは
願いつづけること
詩という形にすることで
真善美愛が
結実するのを見届ける
詩人が暮らす町
カーテンに手を伸ばして
空の光を観る朝
自分のピュアに
負けそうになることもある
詩人が暮らす町に
朝陽が昇れば
生活の音も鳴り始めるころに
すべての目覚めに囲まれる
誰かと交わした言葉は
今を切り取るための歌になる
This world
That world
誰かとすれ違った言葉は
悲劇を確かめるための歌になる
This world
That world
今日を迎えたファクター
詩人とは今日という日をレクイエムする人
詩人とは今日という日をレクイエムする人
この音はド
この音はレ
そんなふうに
言葉を見つけられるようになりたい
この思考は この言葉
この意識は この言葉
この感情は この言葉
作曲するようにポエトリーを編んでゆく
空中から詩をみつけてゆく
詩人になる一瞬は
自分のもとへ降りてくる言葉を受け取っているだけ
詩は問いかけ
問いかけは詩
心が何かに振動したとき
詩で振動の大きさをチェックする
詩人とは今日という日をレクイエムする人
詩人って割り切れない
ちょうどいい配合なんてわからない
詩人って嫌いはたくさんあるけど好きはそんなにない
詩人って食べている時間や寝ている時間がもったいないと思う
考えごとをしている間に人生が終わればいいにのなぁと思う
だから
心が何かに振動したとき
詩で振動の大きさをチェックする
葉っぱが落ちる数を数えるように
しずくが跳ねた数を数えるように
街の様子があやしい状況になると
厭世的な詩人は「生きる場所」を見つけたような気分になる
言葉を探すのだ
詩について
ずっと話していたいと思うけど
結局は
そんなには話す内容がない
たいてい「生きるって、たいへんだね」で終わる
詩人のリハビリは
詩を書くしかない
旅人のリハビリは
旅をするしかない
自由人のリハビリは
自由でいるしかない
君のリハビリは
君を生きるしかない
詩人とは今日という日をレクイエムする人
あるハーバータウンの ある歩道で
空は高く
緑はまぶしく
たて長の「のぼり」は
バタバタ揺れて
お店の文字は読めない
あるハーバータウンの
ある歩道で
良いことが起きると
奇跡と呼ばれる
悪いことが起きると
奇跡と呼ばれない
ほどよいセンチメンタルシンキングで手を振って歩く
その詩人は代書屋気取り 取引はしていない
あっちの心の木から
こっちの心の木から
熟した言葉の実を収穫している
雨の日も風の日も
ここにstayする ここにstandbyする
水彩画に寄り添って
油絵に寄り添って
フォトグラフに寄り添って
心理学に寄り道して
哲学に寄り道して
文学に寄り道して
オーダーを組み立てる
ジャストフィットではなくても
あいまいの利点で溶け込んでゆく
空は高く
緑はまぶしく
たて長の「のぼり」は
バタバタ揺れて
お店の文字は読めない
あるハーバータウンの
ある歩道で
その詩人は代書屋気取り
日々 デザイン 老いてゆくこともデザイン
日々 デザイン
言葉も デザイン
整理も デザイン
整頓も デザイン
持ち物の数も デザイン
老いてゆくことも デザイン
リクエストされ続ける中で
返事を選ぶ
笑う
涙を見せる
リクエストされ続ける中で
表情を選ぶ
怒る
涙を見せる
日々 デザイン
言葉も デザイン
整理も デザイン
整頓も デザイン
持ち物の数も デザイン
老いてゆくことも デザイン
ジャッジされる
ジャッジする
泣き方があって
泣くわけではない
泣きたいことがあって涙が流れる
生き方があって
生きているわけではない
知りたいもことがあって生きている
生き方があって
生きているわけではない
見たいものがあって生きている
描きたいものがあって
日々 描いている
きょうは
何かが足りない
対位旋律
窓を開ける朝も
窓を閉める夕暮れも
対位旋律は
いつも聞こえる
耳に届く
別の空想を誘う
今
やろうとしていることに
夢中になれる
ということが
生きるということの
すべてだと思う
理解も
評価も
孤独も
まったく
よぎらずに
夢中になることが
できたら
解放される
まっすぐな思いのみに支配されていたい
正直な思いのみに支配されていたい
限りなく
願わない旋律から
逃れたとしても
たった一つの願う旋律を手にすることができるだろうか
詩人が体験する耽美は
香りでは
見つからない
空に選ばれた詩人
運命には
血が通っているか
絶えず動く人生は
脈を打っているか
空に選ばれた詩人
空を選んだ詩人
今のこれは
何をしているのか
指先を見たり
つま先を見たり
的を射た詩人
的外れの詩人
悩むという概念は自己の中にはない
外の意識を探って生きている
景色の見え方が違うことを
受け入れるのに時間がかかる
空に選ばれた詩人
空を選んだ詩人
まっすぐなのか
ゆがんでいるのか
どちらでもいいのか
地上にいる理由
泣きたい理由
むやみに笑いたくない理由
詩人は生物
見えないものを
噛み砕いている
詩人と神様
ロゴスを持つ神様が悲しみから
解放されるまで
詩人の君も
悲しみから解放されることはない
詩人の君が神様の悲しみに泣けるまで
君はロゴスの根本を持つ神様の悲しみを
伝えるべき
詩人の肺を
詩人の呼吸を
神様に返すまでに
絶対のバトンを渡せたとき
詩人は幕を下ろせる
詩人の命の章のバトンを
明日に託せたとき
きょうの幕を下ろせる
夜明けの幕を上げられる
詩人前夜
ろうそくの炎が揺れているような鼓動(こころ)
はじめて世界と向き合えたような夜
怖いものがたくさんあるけど
立ち向かってみようと震えた
あの季節みたいな夜
人生をかけて
自分を極めようとすると
宗教性を帯びる
帯びてくる
真理を求めることが宗教性と言うなら
ただ地上に生まれた命
そこにスタートラインがあって
人生をかけて
自分を極めようとすると
同時に社会性が欠乏する
欠乏してくる
既存のシステムに適応することを社会性と言うなら
人は生まれながらに笑えるようになっているのか
努力しないと笑うことはできないのか
ただ地上に生まれた命
そこにスタートラインがあって
本質だけを見ようとすることが習慣になってくると
バイブルに出てくる「何を着ようか何を食べようかなどとわずらうな」
のようになってくる
やっかいなのは
詩人気質が未熟になるとき
あるいは消えそうになるとき
社会に迎合できないことに
負い目を感じるようになること
詩を書くということにファーカスするなら
どんな状態でもOK
弱っているなら
弱っているままに書けばいいから
一人も味方がいないなら
一人も味方がいないように書けばいい
いつも詩人前夜
ずっと詩人前夜
朝を待てる詩人前夜
詩人として目覚める朝を信じられる
誰も望んではいないけど
自分さえ望んではいないかもしれないけど
詩人となったときだけ
世界と向き合える
ろうそくの炎が揺れているような鼓動(こころ)で
オリジナル詩と音楽AI生成、イラストAI生成で遊んでいます。 YouTubeチャンネル「ポエトリーパーク910 」 https://www.youtube.com/@QioPoetryPark