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「Qiloxy - Cloud Top」を解説するぜ!

どうも、です。

どうやら今年もクリスマスとやらが近づいてきたらしく、私の所属している(つもりの)Anti-Aging Recordもアドベントカレンダーを企画しているそうです。

顔を出さなさすぎて存在の認知が危ういので、この機会に寄稿しようと思います。


今回紹介する曲はコチラ~~~!

prrrrrrrrrrr~~~~~
シュコァァァァァァ……

𝑸𝒊𝒍𝒐𝒙𝒚 - 𝑪𝒍𝒐𝒖𝒅 𝑻𝒐𝒑

イェェェェェェェェェィィィィィィィ

今年の夏ぐらいにあった太鼓の達人公募2023に応募した曲です。
マジかっけぇヤバいパネェ曲なので聞いてください。公募の結果はお察しの通りです。
記事のヘッダーの画像はリリース時に使わなかったジャケットです。
この曲含め新曲いろいろぶっこみEPをサブスクなりで配信するかもしれません。(まだ何も進めてませんが、、)


イントロ(~0:12)

きれいなピアノソロ、、美しい、、
ピアノ音源はThe Gentlemanを使っています。昔買ったKomplete Selectに入ってた気がする。

聞いてほしいのはピアノのバックで鳴ってる空間系のpadなんですよね。
↓こんな音が鳴っています。

良くないですか!?このグリッチ感あるサウンド。
これ実はMassiveのLFOを使ってボリューム制御してるだけなんですよね。

これです

赤丸のところを押すとLFOカーブをランダマイズしてくれます。これをボリュームを制御するとあら不思議、いい感じの音になります。

同じ要領でこの音をもう一つ作ります。こっちはハモリの音程をつけます。するとあら不思議、いい感じの音になります。


ビルドアップ(0:12~0:34)

今「ビルドアップ」と打とうとして「ブリdアップ」って打った

落ち着いたパートからパァァァァ↑↑↑ってなる感じの展開好きなんですよね。この曲も「雲頂」がテーマなのでイメージにぴったり。

↑トラックメイカーのチバニャンも言うてはります。(0:36~)

コード進行

-1トランスポーズしてます(ハ長調)

4和音は響きが豪華なので多用してます。音楽理論武装マンが見たら発狂するのでしょうか。自分は基本ベースの遷移がキレイになるようコードを組んでる節があるので見た目もキレイになってます。(当社比)

プラック

一番聞いてほしいのはプラックの音。理想の音過ぎて使いまわしてる。

「Cubaseに付属してるシンセ(Retrologue)でいい音作れないかな~」って試しにやってみたところ、アタシの琴線にクリティカルヒット。実はこの音がこの曲で最初に作った音です。

絶対いい音出るUIしてる

プラックは中音域、高音域で分けてて、この音は中音域担当です。
↓この動画がすごい参考になる

ベース

Cubaseはピッチベンドを書くのが面倒くさい。とても。

この仕様脳筋すぎないか?

私は和音を鳴らさない限りレガートにして細かいmidiノートでごまかしてます。

いやどっちにしろ脳筋やんけ

ドロップ前のフィル

0:34に一瞬流れるこれ↓

この音、実はスーパーマリオシリーズで使われている1UP時の音から作られています。

このフィルをゆっくり再生すると…

ウワアアアアア!!!!

取り乱しました。

この音を作る時、残響から始まって、最後に残響が消えるようにしてほしかったので、一旦midiを逆再生して、リバーブのオートメーションを書いて、バウンスした音を逆再生しています。何言ってるかわかりませんね。
↓が逆再生する前のフィルです。


サビ(0:34~0:57)

カッケェェェェェェ~~~
僕のお気に入りドロップです。

ボーカルチョップ

トラック名に音階メモしてるの真面目すぎて惚れる

SpliceのVocalcium by MYLKにあったボイスのワンショット音源を切り貼りしてます。制作順序としては、

①ワンショット音源を音階順に並べる
②↑で並べた音階の範囲内でメロディーを書く
③口ずさんで直感で母音を決める(作詞みたいなノリ)
④地道にピッチシフト&切り貼り
⑤複製してハモリもつくるぞ
⑥バスでまとめて処理
⑦センド先にRazorのボコーダーかけちゃお

っていう流れです。

シンセ類

音数が多いですが実際は大体シンプルな音が占めています。

↓ファンファンファンってやつ

ファンファンファンってやつの作り方

0:04らへん(?)のファンファンファンってやつはSerumを買うとついてくるSerumFXってやつで作ってます。SerumFXにmidi信号を入力するとエンベロープやLFOが動作するようになります。また、ディストーションでX-Shaperを選ぶとお好みのディストーションカーブを書くことができます。X軸が入力、Y軸が出力なので、Y=0みたいな直線を書くと音量が0になります。この状態でMIXのツマミを使うと音量100%↔0%を制御できるLFOへと早変わり。ワオ!

↓Growlベース

Growlベースだよ

0:05、0:07、0:10で鳴ってるGrowlベースです。せっかくなので配布するぜ!

OSC Aで使ってるウェーブテーブル、実はVitalに入ってるモノをそのままSerumにぶち込んでます。互換性あったんすねアレ。

84って数字の通り、今自分のパソコンには84個のGrowlベースが眠っています。作り方はわかるのに使い方がわからない、もったいないね。

ドラム群

Cubaseの描画ずっとバグってるんですけど何なのマジで

FutureBassあるある、キックとクラッシュシンバルをあわせたやつです。
パァン!っていうスネア(V_RIOT_snare_trappy_07.wav)、気持ちいいね。
ポイントはこのスネアを逆再生して要所要所に入れてるところです。スネアの直前に入れたり、sweepとして扱ったり、それに応じて音量調整したり…

要所要所に入れる様子

ブレイク、そして転調(0:57~1:18)

ひとしきり盛り上がってからの休憩。キモチ~~~~
使ってる音はイントロ・ビルドアップと大体同じです。
そして+5転調(1:07)、フォォォォォ~~~~
でもこの転調のせいでDJのセトリ組む時めんどい


もっかいサビ(1:18~1:40)

アルペジオ

ずっと後ろで鳴ってるこのプルルル↑↑プルルル↓↓っていうアルペジオ、よく使ってます。シンクロニカのサントラに特典でついてた「TAKU INOUE - 夜明けまであと3秒」のステムデータから着想を得ています。このステムは僕の音楽制作の基盤となっています。だいすこ

遠目で見てもわかるね

プラック

このサビでもPluckが鳴っていますが、さっきのとは違う新しいPluckをメインで使っています。「Livetune - Tell Your World (Snail's House Remix)」が昔からずっと好きでこの曲のドロップで使われているジリジリ…って感じのPluckを意識してこの音を作りました。せっかくなのでこれも配布するぜ!

Serumは最強 (feat.Ado)

ベース

先程ピッチベンドを書くのがダルいのでレガートにしてるっていう話をしていましたが、このパートのベースラインを書くときにどっちにするか気持ちが揺らいでいる様子が見れますね。

葛藤の様子

追い打ちのサビ、ラスト(1:40~)

FutureBassのドロップ、3回目です。クドいとか言うな

コード進行

-6トランスポーズしてます

これ作った当時の俺、すごいな…?

ずっと使ってた進行に加え、今度はドミナントモーション同主調転調を組み込んでます。(間違ってたらすみません、あんまよくわかってないです)

イエ~~~~イ

イエ~~~~イ

1:47あたり、イエ~~~~イっていう歓声の声ネタ(KSHMR_Vocal_Words_-_Hey_Ho_Crowd_Chant.wav)をうっすら入れてるの気づきましたか?最近こういう声ネタが結構カワイイ系の曲に映えることに気づきました。

↑実は最初これを入れてました、権利関係にビビって差し替えました。

↑幼稚園児たちの歓声を録音して組み込んだ曲。めちゃくちゃカワイイ

うちのドラム打ち込み環境(ダッキングに関して)

このパートに限らず、ここ数年で作った自分の曲全てに言えるのですが、

みなさん、ダッキングの処理はどうやってますか?
※ダッキングとサイドチェインは同義ですがあえて区別します(→理由)
普通にコンプ挿してキックからサイドチェインをかけるやり方とか、FL等ならボリュームのカープを書く方法とか色々あると思うんですよ。

自分のやり方はざっくり言うと、さっきも出てきたSerumFXを使ってダッキングをしています。設定もさっきの通りで、ディストーションのX-Shaperでボリュームを制御しています。自分はCubaseのテンプレートに↓のような設定を保存しています。

Cubaseのインプレイス編集、これ以外の使い道がわからない

サンプラーにキックを突っ込んでるので、SerumFXと同様にmidiでトリガーできます。そこで、midiトラックを3つ用意して、SerumFXとサンプラーにどちらにmidi信号を送るかで分けることで、キック+ダッキング、キックのみ、ダッキングのみを簡単に分けることができます。

これにCubaseのインプレイス編集機能を組み合わせると、midiエディターを開かずともこれら全て直感的に編集できます。便利!


終わりに

終わったぜェェェェ~~


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