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ある散歩者の記録

緊急事態宣言は解除されたものの、小学生の娘が今日は学校に行きたくないというので、休ませてともに散歩に出かけた。小学校に行くのは義務かもしれないが、ときどき、授業参観してみる限り、行きたくない学校に行くよりかは行かないほうがよほど良いような感じがして。はっきり言って、ほとんどが無駄な時間。いや、合理的に、というわけではなく、その逆、ほとんどが、不条理な時間なのだ。

昆虫の脚が6本であることを確認するために費やされる約50分の授業。それを見るかぎり、私たちはなるべく、上からの指示に従う以外は無知でありましょうというメッセージしか感じない。

コロナ下。突然の休校要請が出て以来、周囲では、「友達に会えなくてさびしいね」という不思議なフレーズが、周囲の大人たちの機械的な口からしばしば聞かれた。んな、まさか、と思いつつ、「そうなの?」と娘に聞いたところ、「行ったら行ったで楽しいこともあるにはあるけど、できれば行きたくない」という返答があった。

親の私も似たような思いだった。多くの人が亡くなるこの非常事態において、亡くなった彼ら彼女らのニュースを聞くにつけ、残念でならないが、同時に、首相とその周辺が超絶バカで良かったという思いも拭えない。99.9%私はいまの安倍政権を否定するが、たまたま良きものとみなされてきた従来の日本の教育がまるで梅雨前線のように停滞したことを寿ぎたい。ごく個人的な意見だけど、北欧のように、小学校教師は、少なくとも修士課程を修了しているべき(少なくとも中学教師よりも優れていてほしい)という意見だが、現実はそうではない。似たり寄ったり。現状は、8割がたが〇〇だ。

それは仕事も同じ。わざわざ満員電車にのってオフィスまで出向き、夜遅くまで働いていたサラリーマンたちはファッキン安倍政権が発足する前からも続いていたわけで、そんなの在宅ワークで十分補えたじゃん、というケースがぞくぞくと判明するケースが増えている。その意味で、多くの企業が、ファッキン安倍政権に似ていたことが判明。

それはさておき、私たちはふだんは徒歩で渡らない橋を徒歩で渡った。
すると、まるで20年ほど前にさかのぼったような町並みを発見。人家を寄せ付けない雑木林さえ発見した。最後には、かわいらしい顔した狛犬たちを要する神社にたどりついた。

途中、陸軍伍長をまつった墓を発見。

この人だって、どんな悔しい人生を送ったかわからない。テキトーに生前の肩書きを墓石に刻まれたからといって、それはいまだ生きる者の都合にすぎないのであって、なんか、人名だけが墓石に刻まれているのに比べて、肩書きまでが墓石に刻まれていると、報われるものも報われないという、とても不憫な感じがしてならなかった。

そんなこんなを、狛犬たちは、笑う、あざ笑う。

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