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アメリカ音楽界の最後の首領(ドン)、巨匠、天才プロデューサー / クインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)

2024年11月3日にアメリカのミュージシャン、プロデューサーであるクインシー・ジョーンズが逝去した。御年91歳。彼はアメリカ音楽業界の最後の首領(ドン)として、クリエイターとしてまたビジネスマンとしてその才能を遺憾なく発揮した人生と言えるだろう。

若くしてライオネル・ハンプトン・バンドに加わり、後にアレンジャーとしてデューク・エリントンやカウント・ベイシーなど当時一流のジャズマンたちと一緒に仕事をすることになる。クインシーは音楽史を築いた伝説のジャズマン達と時代を共有した最後の世代だろう。彼のプロデューサーとして最も有名な仕事の一つと言えばマイケル・ジャクソンの「スリラー」であろう。1982年11月にリリースされたこの不朽のアルバムは、音楽業界のあらゆる販売記録を塗り替えた。『Thriller』は史上最も売れたアルバムとして今なお君臨し続け、7つのヒット曲と8つのグラミー賞受賞をはじめとする数え切れないほどの業績を収めた。

また、1985年の究極のチャリティー・シングル「We Are The World」の制作に際し、集まったスーパースターたちに「エゴはドアの外に置いておくように」と要求した人物としても知られている。この曲には、マイケル・ジャクソン、スティーヴィー・ワンダー、レイ・チャールズ、ティナ・ターナー、ビリー・ジョエルをはじめとする無数のスターが参加し、3つのグラミー賞を受賞、さらに2000万枚の売り上げを記録した。この豪華なキャスト陣こそが、まさにクインシー・ジョーンズの並外れた人脈の証ともいえるものだった。また彼自身の作品である『Back On The Block』も特筆すべきアルバムである。この紙面では彼の功績を語るには全く足らないが、Qello Japanにある彼のライブを見て、彼の凄さを感じ取ってほしい。

Live at Montreux Jazz Fest 1996

1996年のモントルー・ジャズ・フェスティバルはクインシーの音楽活動50周年を祝うために一つになった。デイヴィッド・サンボーン、パティー・オースティン、トランペット奏者のジェイムス・モリソン、チャカ・カーン、トゥーツ・シールマンス、フィル・コリンズ、マルチ・サックス奏者のジェラルド・アルブライト、ミック・ハックネル(シンプリー・レッド)など超豪華なメンツが彼のために集まった。

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75th Birthday Anniversary: Live at Montreux

クインシーの75歳のバースデイ記念として企画された2008年のスペシャル・コンサートを余すことなく収録。ハービー・ハンコック、ジョー・サンプル、リー・リトナー、パティ・オースティン、チャカ・カーンほかジャズ/フュージョン畑を中心にした豪華な顔ぶれが、クインシーがこれまで手がけてきたヒット曲・代表曲を次々と演奏。

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Live at Montreux

マイルス・デイヴィスが亡くなる3ヶ月前の1991年7月8日にモントルー・カジノで行われたコンサートを収録。
クインシー・ジョーンズが指揮を執り、ギルエバンス・オーケストラが演奏、マイルスがトランペットを吹くというスタイルでの演奏はまさに巨匠どうしがぶつかり合い、融合して、昇華するライブの醍醐味を十分に堪能できるだろう。

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