3.2020年9月リリースの名盤

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皆空色/ペンギンラッシュ

この9月2日に発売となった、名古屋発のバンド、ペンギンラッシュのメジャーデビューアルバムである。

インディーズ時代からCDを聴いてたので、満を持して感がある。レーベルはスピードスター。これもまた親和性のありそうなレーベルだと思う。

King Gnuが世間的にも浸透した今、ヒット曲の定石などなくなってしまったかのようだが、それだけ自由な音楽の土壌が出来たのではなかろうか。それまでは、明るくてキラキラした曲か、歌い上げるバラードか、暖かいミディアムか、、、ヒット曲とはそういうものとステレオタイプがあったが、ひょっとしたら明るくなくても芽はあるのではないかと。

なんでこんなことを書いたかというと、ウィズKing Gnu(ぉぃ)の時代は、明るさに囚われないミクスチャーバンドが来てもおかしくない、という訳で、どちらかというと暗いトーンのジャズポップ、でもエレクトリックな音も取り込んで、ある意味現代的なペンギンラッシュが躍り出てくることもあろうかとの期待からである。

何がカッコいいって、自由でジャジーなピアノとベースの音、落ち着いた歌と文学を学んだからこその歌詞。

淵という楽曲ではピアノがメインになっていながらも、そこでギター歪ませる?という組み合わせの妙。

この夏、ギター・マガジンでギタリストが選ぶ、ギター名盤という特集があったが、ペンギンラッシュのVo&Gの望世さんが選んでたのは、荻原亮さんのAficaというアルバムで、私もとても良く聴いたアルバムであり、私のツボに入ってくるのも当然と言った感じか。フロントの2人が入っていた軽音楽部の顧問の先生がジャズ好きで、そこから影響を受けたというから、なるほどジャズに乗ったポップというか歌謡というか、ギラギラしていないからこそ、日々聴きたくなるというバンドなのである。

文学的でジャジーな音楽が好きであれば、一度は手にとって頂きたい、今月の新譜なのでありました。

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