5.全部のせラーメン的な。

こんばんは。昼間に続いて珍しい連投です。
いや、書きたいときに書いとけ、です。

今回紹介する名盤は、2021年の作品なので、最近のもの、
そして、沼りたてホヤホヤでございます。

LENS/Kroi

え?バンド名、なんて読むの??ってなるかと思いますが、
そのまま「くろい」です。
イントネーションは普段「黒い」って言うのとは違うのですが、
由来はまんま日本語の「黒い」なのです。

それはダブルミーニングで、
メンバー全員が大好きなブラックミュージックから「黒い」、
もう一つは、全員の好きな音楽を足していったら、全部の色を混ぜたときに黒くなるように「黒い」という意味です。

私自身、割とリズムの強調されたファンキーな曲を好んでたりするので、
世間で言われる「グルーヴがすごい」という感想には
「うん、いいね」としか反応がないのですが(ぉぃ)、
どっちかというと、グルーヴ的なものより、混沌とした
「ラーメン全部のせ」的な感じ、曲の途中で想像しない展開をする驚き、これでもかと主張する楽器・・・そちらに惹かれておりまして。

このLENSという1stアルバムを聴くと、ファンキーな演奏の中にラップが現れ、ポップネスが刻まれ・・・まぁ落ち着きがないっちゃないんですが、
引き算的な美しさが世の中にあるのであれば、全部のせの美味しさがある、その全部のせをごった混ぜで味わうものではないかと思うのであります。

あともう一つ触れておきたいのは、ヴォーカルの内田氏の幅の広さ、そして巧さ。上手さではなく、巧さ。ラップをこなし、ファルセットで歌い、地声で歌い、曲によってはがなったり、中には、これって、モーリス・ホワイト的な?な歌い方をするところもあるし、とにかく、最初は何気ないようで、気づくと聴かされていて、ツボるという、なかなかなやり手であります。若干22歳だっけ?んでもって、ライブではパーカッション叩きながら歌ったり、リズムギターがまた良かったり。純粋にすごいなと思った。髪色もすごいけど(笑)。

最初は見た目含め、クセが強いので、なんじゃこれと思ったわけですが、なれてくるとそのクセがクセになる、スルメの1枚。多分、1ヶ月くらいは貪り聴くんだろうなあ。

そして、とんでもないライブバンドだと思うので、YouTubeの動画を置いときます。

オーディションのときは、印象が今と全く違って面白かったけど、演奏とステージングはまさしくKroiでした。ですが、見た目で思い出したのがサンボマスターでした(笑)。

私の個人的な印象としては、King GnuをNeighbors Complainに近づけて、やんちゃにしたような感じです。だけど、しっかり、クラシカルなファンクやR&Bを好んで聴いて、そういったエッセンスをきっちり感じさせてくれます。案の定、ネットのインタビュー記事を見たときに、Earth, Wind & FireやJamiroquai、マイケル・ジャクソンの名前が出てました。

自分たちの好きな音楽を全部のせにして、ミックスしてどれだけ昇華できるのか、これからも目が離せないなと思ったアルバムでした。最初はレンタルで借りたのですが、あまりに沼ったので、既発作品はすべて注文してしまいましたよ(このタイミングが遅れるとプレミアついちゃう・・・)。

そんなわけで、LENS、聴いてみてください。
ヒゲダンやスカートがレーベルメイトなので、レーベルごと何気にディープなのかも。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?