新しい好きなものは

ちょうど前回記しましたKroiにハマった時点で、今年開催されたライブの配信があったので、観ることにしました。YouTubeのライブ動画を見て確信があったし、もっともっと観たいと思っていたタイミングでしたので。

このライブです。

これを観て、脳内がお花畑になったのはもちろんのことなんですが、
やはり熱烈にハマるものって、これまで好きになったものの積み重ねなのかな、と思いました。

最初は、主張しまくる楽器と楽曲に魅力を感じていたのですが、いつの間にか歌とラップのトリコになっていて、もっと歌っている姿を観てみたいという気持ちに駆られていたところだったので、たくさん観る良い機会でした。

そもそも、派手髪にあのメガネ、フロントマンなのにパーカッションがあるという時点で、Calmeraの西崎ゴウシ伝説さんを彷彿とさせていたわけですが、ギターを弾きながらの体の動かし方が、デビューしたてのAirさんみたいで、メガネを取って歌っているときの目からほおのあたりとかヒゲとかがNemoさんみたいって思えてきて、掘ってみると、自分がそれまでに好きだったものがたくさん出てきて、自分が好きになったものの歴史の上に存在しているのだなぁと思った瞬間でした。

ライブを観てて、新しいな!と思ったのが、ギターソロじゃんけんというコーナーで、ギターの弾ける、ギタリスト・ヴォーカリスト・ドラマーの3人がじゃんけんをして、勝った人がギターソロを弾くという、マルチプレイヤーがいるからこそのイベントがあり、そこで勝ったのがドラマーの益田さんで、ドラムはどうなるかと思えば、さすがのドラム経験者の内田氏が叩きに入るという、他のバンドでは観られない光景にわわわ〜となりました。

そもそも、その場の空気を音楽に乗せるのが上手く、歌詞を置き換えて「BPM速いよ」などとしてて、その気転の良さはCOOL DRIVE的でツボでした。また、最近のバンドなら当たり前に使っているイヤモニがなく、クリックを使わず、本物のバンドのライブでこれだけの演奏が出るのだなぁとにっこりしました。

演奏は若者チーム2人も含め、渋さの光る場面が盛りだくさんで、多分構成されている音楽的成分はオヤジなんだろうと思うのですが、MCになるとフレッシュなMCが飛び出すこと。でも、丁寧さを忘れていないのが好感度爆上がりでした。前回貼り付けたオーディションの動画も「Kroiと申します」と言っている時点で、好感度が爆上がりでしたね。渋さがありながら、全部乗せてんこ盛りの楽しさと若さゆえのハイカロリーな演奏というカオス加減が非常に心地よくて、眠いんだけど、まだまだ聴いていたいという気分になりました。。特に歌詞にない「イェー」とか「ヘイ」とか言っている時のタイミングや声の出し方の渋いこと。それこそ、今まで聴いてきたたくさんの音楽の積み重ねのダダ漏れている部分かと思います。

最後の方で「今、自分たちが好きで作ったものがたくさんの人に受け入れられていく過程が楽しくて仕方ない」という内容をMCで語ります。そして「聴いてくれる人たちを大事に、気持ちよくさせられるような曲を作りたい」と。
いや、待て、それは・・・作り手が好きなものを作らないと、泉が枯れてしまうのでは・・・?と心配になる発言でした。リスナーは良い曲を作っていれば自然について来るしね、これからも好きなものを作って欲しい・・・多分、これだけの中毒性ある楽曲群を量産してきたのだから、間違いないと思う。あくまで私の意見ですが。今希望あふれるKroiに対して言うことではないのかも知れませんが、私は長い期間音楽ファンをやって、色んなバンドを見てきたので、心配になったりして、余計なおせっかいであることを祈ります。

それでも、楽しい宴は1時間半程度で終了。お代わりしたい気分が続きます。そうして素直にお代わりをしていれば、
♪もうじき朝が来る 正直一睡もしてない(「夜明け」より)
という歌詞の通りになってしまうんでしょうね(笑)。

配信の画面の向こうでも、そのハッピーで充満された空気が伝わってきたし、いつかはその画面の向こうで音に揺れたいなという気持ちにさせてもらったライブでした。観て翌日にお代わりするという、私にとってレアなことが起きるほどのハッピーなライブでした。余計中毒が加速しました。

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