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満月と北極星

今日は家の東向きの大きな窓がヒューヒューと音を立てるほど強い風が  吹いている。

週末の成田は静かな満月の日だった。夕方から冷え込んできて、いつも  この時期に履いているマムートのパンツでなく、普段着のデニムで来て  しまった自分を悔いた。

私は飛行機写真を撮っている。それも夜の飛行機の姿を追いかけ続けて、 かれこれ10年が過ぎようとしている。10年。毎月5枚撮ったとしても年に  60枚。10年貯めれば605枚。いや600枚だ。全部が真っ暗な夜の写真という わけではないけれど、まあほとんどが真っ暗な写真である。

この日満月が夕刻の東の空低く輝いていた。ちょうどこの時間帯にこの時期にしてもそこそこの数の大型の飛行機が様々な目的地へと離陸していく。

月が明るい。明るすぎる。そう直感した。夜なのに明るいとは全く勘弁してくれよと頭を撫でまわしながら苦笑いになる。人間の眼では飛行機も   お月さんのウサギさんも綺麗に見えているのだが。

そう考えている間に右側からエンジン音が途中から特徴的に高くなって  いった。うん?一機来るな。

覚悟を決めてファインダーに集中する。狙いはど真ん中だが、さてどこを 通るのか。

予想にする間よりも一瞬早く、ジャンボのフレイター(貨物専用機)の  特徴的な機首が見た。これは上だ!月を掠めるか。。

静かに狙いすまして3枚。機体にはうっすらとPolarのロゴ。

満月に北極星とは。苦笑いが一瞬真顔になった。



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