イサム・ノグチ展 2 太田泉 2021年8月2日 13:25 自然と作為の間の造形。「カタチ」に生涯を捧げた求道者。 2021年前半の最大の期待の展覧会、イサム・ノグチ展です。 圧巻はこのakari シリーズの巨大なインスタレーション。ゆっくりと明滅していき、暗いシーンでもその存在感が浮き上がる仕掛けです。 日本古来の軽み、イサムにとって、それはAkari= light 。 自分の彫刻作品が高価になり過ぎたことに対して、低価格で量産できる「カタチ」を提供するというコンセプトで、この和紙の照明シリーズが誕生したということです。 20代の我が家にも、akari シリーズがありました。1990年代、安月給の自分でも手に届くアートでした。 ここら辺のコレクションを持っている人は、それなりの居住スペースがあるリッチ層だと思います(笑)。 イサムは、都会のアートを開発したアーティストです。特にアメリカという芸術の歴史にない国にとって、重要な存在です。急激に発展した私企業のビルディングに、象徴物を「置く」という、資本主義のアートがイサムによって開発されたのです。 自分の今のテーマが「触感」で、こういう石の彫刻は、どうしても触ってみたくなりました。 この子の表情が好きでした。 多面性の中に変化があるイサムの彫刻は、360度グルグルと廻りながら鑑賞すべきだと思います。 グルグル鑑賞してる人はそんなに多くないですけど。 この作品は「土偶」に似た表情で印象的でした。 2階は鉄のシリーズです。 休憩できるイサムのソファー。 イサムの生涯のテーマである公園と遊具。いつかモエレ沼に行きたいと願っています。 2 ご愛読いただきありがとうございます。 テーマごとにマガジンにまとめていますので、他の気になる記事も読んでいただければ幸いです。 サポート